メイン画像:ヨハネス・フェルメール《真珠の耳飾りの少女》1665年頃 (C) Mauritshuis, The Hague
ヨハネス・フェルメールの代表作『真珠の耳飾りの少女』を目玉とする展覧会のタイトルが『フェルメール《真珠の耳飾りの少女》展 17世紀オランダ絵画の名品、奇跡の再来日』に決定した。
8月21日~9月27日に大阪中之島美術館で開催される同展は、フェルメールの『真珠の耳飾りの少女』を中心とし、17世紀オランダ絵画を紹介する展覧会。『真珠の耳飾りの少女』は約120万人が来場した2012年の『マウリッツハイス美術館展』以来14年ぶりの来日となる。オランダ・ハーグのマウリッツハイス美術館が所蔵する同作は原則として館外への貸し出しはされていないが、今回の来日はマウリッツハイス美術館の改修工事による臨時休館に伴い実現。同館のマルティネ・ゴッセリンク館長は「当館には毎年、フェルメールの《真珠の耳飾りの少女》を愛する何千人もの日本人観光客が訪れます。当館にとって、この『少女』の旅は、日本の皆さまに彼女を送り届けられる、おそらくは最後となるであろう特別な機会です」と語る。
さらにフェルメール初期の重要作品『ディアナとニンフたち』の出品も決定。マウリッツハイス美術館が所蔵する3作品のフェルメール作品のうち2作品が来日する。このほか、17世紀オランダの重要作品であるヤン・ステーン『老いが歌えば若きが笛吹く』、パウルス・ポッテル『水に映る牛』、マリア・ファン・オーステルウェイク『装飾的な壺の花』なども合わせて展示。
他地域への巡回はなし。チケット発売は6月を予定している。詳細は5月下旬ごろ公開予定。
『真珠の耳飾りの少女』について
少女がこちらを振り向いているだけなのに、きらりと光る瞳や半開きになった濡れた唇、大きな真珠のイヤリングが見る者をとらえて離さない。「世界でもっとも有名な絵のひとつ」とされ、世界中の人々を魅了してきた。幻想的な東洋風のターバンと、当時の衣装をまとったこの少女の像は特定の人物の肖像画ではない、トローニーというジャンルに属する。モデルは画家の娘だという説もあったが、謎である。「IVMeer」というサインがあるが、制作年などは不詳。色彩は青と黄色のみにほぼ限定されているが、青はラピスラズリから作られたウルトラマリンという非常に高価な絵具が用いられている。以前は「青いターバンの少女」とも呼ばれてきたが、2003年の映画「真珠の耳飾りの少女」のヒットにより、このタイトルでよばれるようになった。
『ディアナとニンフたち』について
寡作であったフェルメールのもっとも初期の作品で、神話に題材をとった唯一の作品である。ローマ神話の月と狩猟の女神ディアナが、侍女たちのニンフ(森の精)に足を洗わせている。ティツィアーノらヴェネツィア派の画家が得意としたテーマであり、ヴェネツィア派のような華やかな色彩が見られるが、人物たちは影に沈んでいる。1876年にマウリッツハイス美術館が入手したが、そのときは別の画家ニコラース・マースの偽の署名が入っており、マースの作品と思われていた。19世紀末の修復で、JVMeerという署名が見つかり、当時ほとんど知られていなかったフェルメールの作品とされた。
ヨハネス・フェルメール(1632-1675)について
美術の隆盛期であった17世紀オランダを代表する画家の一人であり、静謐な日常生活の情景を精緻に描いた作品で知られる。制作に関しては一枚の絵に長い時間を費やしたため、完成させた作品は多くなく、現存する作品はわずか30数点しか知られていない。
画家になった当初は聖書や古典神話に基づく歴史画を描いていたが、24歳頃から室内風俗画へと転向した。マウリッツハイス美術館所蔵の《真珠の耳飾りの少女》は、フェルメール作品の中でも最も著名で世界的に広く愛される作品の一つである。
ヨハネス・フェルメール《ディアナとニンフたち》1653-1654年頃 (C) Mauritshuis, The Hague
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