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DJ KAWASAKI×鄭秀和×川上シュン DJに学ぶ本物指向の仕事術

DJ KAWASAKI×鄭秀和×川上シュン DJに学ぶ本物指向の仕事術

インタビュー・テキスト
タナカヒロシ
撮影:飯本貴子

Daft Punkやファレル・ウィリアムスら世界のビックアーティストが「ブギー」の要素を現代のサウンドに取り込み、世界的にも注目を浴びている「モダンブギー」に特化した作品を選曲したコンピレーションアルバム『YOU AND THE MUSIC』をDJ KAWASAKIがリリースした。自身の新曲“WHERE WOULD WE BE”では、Jazzanovaのボーカリストとして昨年の『FUJI ROCK FESTIVAL』にも来日出演したポール・ランドルフを起用するなど、注目すべき楽曲は尽きないが、今回スポットを当てたいのが、トレーシングペーパーでレイヤーを作り、デジタル上では再現できない仕様となっている特殊なジャケットだ。アートディレクションを手がけたのは、『カンヌ国際広告祭』をはじめ、国内外で数々の賞を受賞している川上シュン(artless)。そして、この二人を結びつけたのが、amadanaやHOTEL CLASKAなど多彩な仕事で知られる建築家 / デザイナーの鄭秀和(intentionallies)。多忙な三人が集まった貴重な鼎談は、何度となく感覚のクロスオーバーが生まれる瞬間が続発。今作のことから、最新のDJ事情、デザイン事情まで、横断的に語ってもらう中で、ジャンルは違えど時代の先端を走り続ける者たちに共通する思考回路が見えてきた。

「DJ KAWASAKIが流行ってる」と言われて、渋谷駅で看板を見つけたんですよ。それをパッと見たら薫君で、「あのときのオレンジジュースの薫君が!」って(笑)。(鄭)

―今日はお忙しい中お集まりいただきありがとうございます! まずはお三方の馴れ初めからお聞かせいただければと。

DJ KAWASAKI:かれこれ18年くらい前、僕が渋谷のTHE ROOMというクラブでバーテンダーをやっていて、そこで鄭さんがDJをされていたんです。

:だから、私の中で薫君(DJ KAWASAKI / 川崎薫)はオレンジジュースを作るのがうまい人(笑)。THE ROOMは今でもちゃんとオレンジを絞って作るんですよね。

DJ KAWASAKI:そうなんですよ。僕はもうバーには立ってないですけどね。

:薫君は当時からブギーものが好きでしたよね。「この曲何ですか?」って聞いてきたのは、だいたいブギーな感じの曲だった記憶がありますね。

DJ KAWASAKI:鄭さんはレアグルーヴのイメージが強かったんですけど、レアグルーヴ、ファンク、ヒップホップから、ブギーにカットインする流れがすごくかっこ良かったんです。

DJ KAWASAKI
DJ KAWASAKI

―当時はデザイナーの鄭さんではなく、DJの鄭さんとしてお付き合いしていたんですか?

DJ KAWASAKI:デザインの仕事をやられてることを知ったのは、鄭さんがTHE ROOMでのイベントをやめて、intentionallies(鄭が代表を務める建築・インテリアデザイン事務所)を立ち上げられてからですね。

:イベントをやめてからしばらく会ってなかったんですが、あるとき誰かから「DJ KAWASAKIが流行ってる」と言われて、渋谷駅で看板を見つけたんですよ。それをパッと見たら薫君で、「あのときのオレンジジュースの薫君が!」って(笑)。

薫君とシュン君は一見すると接点が無いような組み合わせかもしれないけれど、ちゃんとコミュニケーションすれば絶対にいいものが出てくると思ったんですよ。(鄭)

―DJ KAWASAKIさんの作品といえば、米原康正さんが撮ったモデルの女の子のジャケットのイメージが強いんですけど、なぜ今回鄭さんにお願いすることになったんですか?

DJ KAWASAKI『NAKED ~DJ KAWASAKI COMPLETE BEST』ジャケット
DJ KAWASAKI『NAKED ~DJ KAWASAKI COMPLETE BEST』ジャケット

DJ KAWASAKI:米原さんにやっていただいているシリーズは、実は「1970年代ブルーノート・レコードの21世紀版」っていうテーマがあったんですよ。昔のブルーノートには、きれいなモデルが高級車の前に楽器を持って立っているみたいなジャケットがあって、それを今のモデルさんを使ってやりたかったんです。オリジナルアルバムはそうやって作っているんですけど、今回はブギーというテーマで作ったコンピなので、写真ではなく、収録されている楽曲の世界観に合わせて、文字とグラフィックを使用したアートワークのジャケットにしたかったんです。それで鄭さんにご相談させていただきました。

―川上さんはどういうきっかけで関わることに?

:実際にデザインを作ったのはシュン君(川上シュン)なんですけど、彼とは海外の仕事を一緒にやったりしています。僕自身、彼の世界観が好きっていうのもありますが、薫君もシュン君も才能があるから、一見すると接点が無いような組み合わせかもしれないけれど、ちゃんとコミュニケーションすれば絶対にいいものが出てくると思ったんです。だから薫君にも「遠慮なくイメージしているものをシュン君に見せたほうがいい」と話をして、それが予想以上にハマったんです。

DJ KAWASAKI『YOU AND THE MUSIC』ジャケット
DJ KAWASAKI『YOU AND THE MUSIC』ジャケット

DJ KAWASAKI:最初に僕が持ってるCDやレコードから、イメージに近いものをチョイスして、ごっそり川上さんの事務所に持って行ったんです。そしたら「だいたい分かったから、ラフ作って送るね」って言われて、すぐに今の状態に近いものを出していただいて。

川上:図形で作られたグラフィックが印象的なジャケットを多く持ってこられていたので、ブレストしながらイメージしている色や空気感を聞いて、あとは音楽を聴かせてもらって作りました。でも、僕が途中でひとつ思いついちゃって最後の着地は大変でした(笑)。

左から:川上シュン、鄭秀和、DJ KAWASAKI
左:川上シュン、中:鄭秀和

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イベント情報

『You And The Music Release Tour』

2014年8月9日(土)OPEN 20:00
会場:京都府 MUSIC BAR COLORS
出演:
DJ KAWASAKI
SHUYA OKINO(KYOTO JAZZ MASSIVE)
YOSHIHIRO OKINO(KYOTO JAZZ MASSIVE / ESPECIAL RECORDS)
YUKARI BB(Especial Records Session)
料金:2,000円

2014年8月30日(土)
会場:熊本県 熊本 2110.
出演:DJ KAWASAKI

2014年9月22日(月)
会場:大分県 FREEDOM
出演:DJ KAWASAKI

2014年10月11日(土)
会場:栃木県 宇都宮 SPACE LAB π
出演:DJ KAWASAKI

リリース情報

DJ KAWASAKI<br>
『YOU AND THE MUSIC』(CD)
DJ KAWASAKI
『YOU AND THE MUSIC』(CD)

2014年7月16日(水)発売
価格:2,484円(税込)
SELEC-10007

1. WHERE WOULD WE BE feat. Paul Randolph & MAKOTO / DJ KAWASAKI
2. We Are On The Move feat. Eric Roberson / Zo!
3. Stand Up(with Pete Simpson) / Lay-Far
4. Girl I'm Running Back 2 U feat. Christian Urich(MAKOTO 4×4 Refix) / MAKOTO
5. Boogie(Original Mix) / Uptown Funk Empire
6. Breaking Bad / Art Of Tones
7. Still Running(My Heart)(Original Mix) / E.B.O
8. Can't Stop(Original Mix) / Qwestlife
9. All the Night / Wagon Cookin’ feat. Gabriela Smith
10. All Night(Everybody) / Kon feat. Amy Douglas
11. Get Yourself Together(Timmy's B'ham Disco Authority Mix) / Timmy Vegas feat. Kerry Davies
12. Stop The World(Tarantulaz Club Mix) / Tarantulaz feat. Renn
13. The Party After(Reel People Remix) / Muzart

プロフィール

鄭秀和(てい しゅうわ)

1968年生まれ。95年に建築を通したモノづくりを実践するレーベルとして、intentionalliesをスタート。 建築のみならず、インテリア、工業製品、家具など生活におけるデザイン全般を手がける。代表作に「HOTEL CLASKA」「ユナイテッド・シネマ豊洲」「神宮前レジデンス」「JINS!」「amadana」のデザインなど。

川上シュン(かわかみ しゅん)

1977年、東京都生まれ。artless Inc.代表。ブランディングやデザイン・コンサルティングを中心に「アートとデザイン」を横断的に考え、グローバルに活動している。2010 年にはフィンランドの TV 局(ch4)の為に制作した映像作品が「カンヌ国際広告祭」で金賞を受賞。NY ADC、D&AD、The One Show、 London International Award 、NY TDC、Tokyo TDC、グッドデザイン賞、Tokyo Interactive Ad Award 等、国内外で多数の受賞歴を持つ。

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