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日本の音楽に中指立てて成り上がる SANABAGUN.インタビュー

日本の音楽に中指立てて成り上がる SANABAGUN.インタビュー

インタビュー・テキスト
金子厚武
撮影:中村ナリコ
2015/10/20

とにかく、支えてくれた母と姉に「札束ドン!」って渡してやるのが今のモチベーションです。(高岩)

―高岩くんはThe Throttleというバンドもやってたり、ワンマンショーをやったりもしていますよね。パフォーマーとしての自我はいつ芽生えたのでしょうか?

高岩:俺、かっこいいと思ったことは全部やりたくなっちゃうんですよ。運動もやれば、ピアノもやってたし、勉強はできなかったですけど(笑)、ガキなりにブラックミュージックをディグりつつ、街の兄ちゃんたちとスケボーもやって、中学校からはダンスもやってました。

小杉:ダンスもやってたんだ?

高岩:俺、自分のことを黒人だと思ってたから(笑)。高校のときはレイ・チャールズのコピーバンドもやってたし。超下手クソだったけど。

―でも、さっき話してくれたように、その裏側には臆病な自分もいて、だからこそ、強くなろうとしていた。もう少し言えば、「お母さんを守るのは自分だ」っていうような、そういう感覚もあったのかなって。

高岩:それはありましたね。姉もいるんですけど、おじいちゃんおばあちゃんは歳いってたし、「俺が守る」って気持ちはずっとありました。実際、小学校のときは枕元に凶器を忍ばせてたんですよ。エアガンとトンカチとカッター買ってきて(笑)。その頃は友達もいなかったから、音楽が友達みたいな感覚もありましたね。

高岩遼

―音楽が支えになっていたと。

高岩:そうですね。もっと言うと、やっぱり親父の存在がでかいんですよ。すごいプレイボーイだったから、母が地元の宮古に帰ってきたときは、親戚から「ほらやっぱり」みたいな目で見られて。だから、そういうやつらをぎゃふんと言わせたい気持ちもあります。でも、尖ってるだけだとスーパースターにはなれないと思うから、感謝の気持ちを持つのも大事だとは思ってます。とにかく、支えてくれた母と姉に「札束ドン!」って渡してやるのが今のモチベーションです。まあ、この想いは死ぬまで続くのかもしれないけど。

SANABAGUN.はみんな体育会系の縦社会で生きてきて、殴り殴られのバチバチのとこでやってきたやつらが多いんです(高岩)

―高岩くんが絶対的なフロントマンである一方で、小杉くんはバンドの音楽的な中心と言えるのでしょうか?

小杉:最初の頃は「俺が引っ張る」という意識もありましたけど、最近は特に考えてないですね。ただ、俺はみんなより1才年上なので、全体をまとめることをなんとなく意識してるのかもしれない。基本的には、歳は関係ないんですけど。

高岩:SANABAGUN.はみんな体育会系の縦社会で生きてきて、殴り殴られのバチバチのとこでやってきたやつらが多いんですけど、(小杉)隼太はそういった縦の関係を崩してくれる滑らかさがあるんです。悪く言えば適当なんですけど(笑)。『ワンピース』でいうと、俺がルフィだったら、サンジみたいな存在ですね。陰でしっかりみんなのことを見てくれていて、隼太が何か意見を言うと、みんながそれに「うん」ってなる。

小杉:遼には遼の長所と短所があって、俺には俺の長所と短所があって、それをいいバランスで補い合ってるメンバーなのかなと思います。『ウイイレ』(ウイニングイレヴン。サッカーのビデオゲーム)のバロメーターってわかりますか? 特性のバランスを表す六角形のやつ。あれでメンバー全員の性格を表したら、絶対みんなどこかめっちゃへこんでるところがあるんですよ。どこかクソダメなところがあるんですけど、逆にそこがめっちゃ長けてるやつがいるんです。

左から:小杉隼太、高岩遼

―『ワンピース』のたとえも『ウイイレ』のたとえもわかりやすい(笑)。でも、SANABAGUN.は音楽的なスキルが長けている分、学生時代に体育会系だったというのは少し意外でした。

小杉:俺もバスケ部だったし、みんな運動部でしばかれてきてるんですよ。全員運動部だから、路上ライブもクソだるいけど、ここまで続けてこられたんだと思います。「もう嫌だよ」って、俺は結構思ってたんですけど。

高岩:俺も嫌だったよ。

小杉:みんな嫌だったけど、「とりあえずやるっしょ」って全員のモチベーションがまとまるのは、運動部だったからじゃないかな。確かに全員運動部って珍しいのかもしれないですけど、SANABAGUN.は体育会系バンドですね。

―でも、音楽自体はメロコアとかパンクみたいな体育会系ではなくて、インテリジェンスを感じさせるジャズだっていうのがいいですよね。インテリやくざが一番怖いみたいな(笑)。

小杉:いいっすね、その怖さのライン。

―その衣装で8人が並ぶと、威圧感ありますからね。ちょっとマフィアっぽいというか(笑)。

SANABAGUN.
SANABAGUN.

高岩:早くこれが似合うようになりたいっすね。これ(金)的に。

小杉:これ着てコンビニのパン食ってますからね(笑)。「お金じゃねえ」って言うやついるけど、「嘘だ」って思いますよね。

高岩:間違いない。絶対嘘。

―その気持ちはアルバムの2曲目“カネー”でもぶちまけてますもんね。

小杉:そう。音楽をやる体を保つためには、絶対に金が必要なんですよ。飯食わないと風邪ひいちゃうし、現に今俺風邪ひいてるし(笑)。お金のことって全然素直に言っていいと思うんですよね。なんなら月いくらもらってるのか公表してやりたいくらい。「やっぱりメンバー8人で割らなきゃいけないから、1人分の収入少ねえんだな」みたいなことがわかりますよ(笑)。

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リリース情報

SANABAGUN.『メジャー』(CD)
SANABAGUN.
『メジャー』(CD)

2015年10月21日(水)発売
価格:2,200円(税込)
CONNECTONE / VICL-6440

1.SANABAGUN Theme
2.カネー
3.J・S・P
4.デパ地下
5.渋谷ジョーク
6.居酒屋JAZZ
7.在日日本人
8.まさに今、この瞬間。
9.人間

イベント情報

『1st Major Album 「メジャー」Release Party 「渋谷ジョーク」』

2015年12月11日(金)OPEN 18:45 / START 19:30
会場:大阪府 心斎橋CONPASS

2015年12月16日(水)OPEN 18:45 / START 19:30
会場:東京都 渋谷CLUB QUATTRO

料金:前売 378(サナバ)円(ドリンク代別)

プロフィール

SANABAGUN.(さなばがん)

管楽器2名を含む6人の楽器隊とMC、ラッパーからなる8人組の生HIP-HOPチーム。毎週渋谷駅周辺の路上でライブを繰り広げ、沢山の人だかりを集めている、文字通りストリート発のグループ。メンバー全員が平成生まれながら、JAZZの影響を色濃く感じさせる驚異的に高い演奏力を誇り、それでいて通りすがりのOLをも熱狂させる高いエンターテイメント性も併せ持っている。昨年リリースしたインディーアルバム『Son of a Gun』かタワーレコード渋谷店4FでのJ/Hip-Hop年間ベストに選出される等、これまで渋谷を中心に高い人気を集めてきたSANABAGUN.。渋谷のストリートから飛び出た8人がどのように全国へと活動の足場を拡げていくのか、今後の活躍に乞うご期待。

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