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BUGY CRAXONEと語る、女のロック精神は歳と共にどう変わる?

BUGY CRAXONEと語る、女のロック精神は歳と共にどう変わる?

BUGY CRAXONE
インタビュー・テキスト
上野三樹
撮影:永峰拓也
2015/11/30
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せっかく体力もアイデアもある年齢で、努力ができる体で生きているのに、社会に入っていかないのは「自分のためだけに自分の人生を使おうとしてるんじゃない?」と思う。

―"ベリナイス”ではさらに<ばんばんばばんばん>というゆるいフレーズで楽しませる。これがまたいいですよね(笑)。

すずき:もうこれは“NORTHERN ROCK”の頃とかは絶対に出来ないよね。ただ、私はユニコーンを観て、「奥田民生になりたい!」と思ってバンドを始めてるから。その後に、吉井和哉さんやベンジーさんやチバユウスケさんなど、素晴らしい日本のロックレジェンドがたくさん出てきて、私は全ての人に影響を受けてる。それで今一番近くで見ているレジェンドが、増子さん(怒髪天)でしょう(笑)。クルッと一回りした感じもするんですよね。

―ここ大事なところなんですけど、そういうゆるさとかユーモアがBUGY CRAXONEの音楽に入ってきても私は全然ガッカリしたりしなかった。表現は変わらずに強いもので、変わらずに勇気をもらうし、泣きそうになる。それはちゃんと、すずきさんが自分たちは変わってない部分は変わってないんだって思いながらやれてるからだとも思うんですよ。

すずき:そうですね。私は面倒な部分があって、そこはなかなか変わらない。面倒だから閉じこもってた20代があったと思うんですけど、今は「面倒ですいません! ゴメンね!」って開き直った感じかな。ちょっと面倒な人でもちゃんと社会に溶け込めるんですよ。前は社会に溶け込むってそんなに大事なことじゃないと思ってたんだけど、やっぱりすごい大事だなって今は思う。30代って、せっかく体力もアイデアもある年齢で、努力ができる身体で生きているのに、社会に入っていかないのは「自分のためだけに自分の人生を使おうとしてるんじゃない?」と思うんだよね。絶対に社会貢献できることはいっぱいある。別にわざわざ遠くに行ってなにかするということじゃなくて、単純になにか仕事をするだけでいいと思うし。それをしないっていうのはケチンボな気がするんだよね。

私は疑い深いですし面倒くさい人間なんですけど、最終的には世の中とか人の可能性を信じてる。でも、残念なことがこの世は起きるね。

―私が『Lesson』を聴いて思ったのは、この作品が気に入った人は、ぜひ初期のBUGY CRAXONEの作品も聴いてもらいたいなって。

すずき:メンバーも変わってるし、名前を変えたほうが新人ぶれるから(笑)、バンド名を変えたほうが便利なんじゃないかと思うことが何度もあったけど、なんか変えられなかった。でも今はね、このひとつのバンド名でやってきてよかったなって思ってる。

―昔の曲で、もうこれは歌えないなと思ったりするものもありますか?

すずき:音楽にはその世界に入っていける要素がたくさんあるから、今でも歌えるかな。あの時の気持ちに今すぐ戻ることはできないけど、音楽があったらできる。ファーストとかの曲も、今もセットリストに入ったら全然歌えます。

―初期の曲を今も歌えるのは、今も昔も同じように生命力を曲に宿してきたからなんでしょうね。“悲しみの果て”(2002年)なんてタイトルでも<生きるのは 見つけ出すために 人の中に光を>と歌われていたりして。

すずき:なんて律儀なね~。私は疑い深いですし面倒くさい人間なんですけど、最終的には世の中とか人の可能性を信じてる。だから戦争とか起きるとすごい残念なのね。自分の正しさで「なんでこんな悲しいことを?」と思うのは当然なんだけど、「なんでそんな間違った考え方をするんだ?」みたいに思ったら正義と正義がぶつかっちゃうから。そこはちょっとグッとこらえて、「相手には相手の事情があるんだな」という風に考えられるといいよね。20代の頃の私は「そんな悪いことをする奴は撲滅だ!」と思ってたけど、向こうからしたら私のほうがわからず屋だったんだろうし。でも、こういう残念なことがこの世は起きるね……(ぶわっと涙をこぼして泣き始める)。

―……子どもの頃からの正義感、今も変わってないですよね。そのメッセージはこの作品にも入ってると思います。

すずき:(しばし泣いている)……あー! 歳を取ると涙もろくなるね。

―すずきさんは影響受けやすいから。

すずき:不安なニュースばっかり見てたら、やっぱり呼ばれるよね。人につられて笑うことがあるように、つられて泣くことってあるし、人の悩みが知らない間に自分の悩みになっちゃうこともある。

すずきゆきこ

―“ハネてるビートはクールな生き方”でも<心配しないと不安なの?><つまんないことは とびこえよう>と歌われてます。

すずき:そうそう(笑)。「その不安ってほんとに要る?」と思うことや、「よく考えたらこれ、私の問題ではなかったわ」ってこともあるしさ。みんなの気持ちがわかることも大事なんだけど、いろんなことに自分のテリトリーの線を引く勇気も必要だよね。電車に乗ってたりすると知らない人のイライラがいつの間にか自分のイライラになってたりして。気を引き締めて自分を保たないとマズい場所もあるなって思ったんだよ。

―楽しい気持ちで必要のない不安や怒りから身を守るような、そんなバリア効果のある曲もこの作品には入ってますね。

すずき:そう。ちゃんと自分を守って大事にしている明るさも、必ず誰かに伝わっていくから、今はそういうのを歌いたいなと思います。

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リリース情報

BUGY CRAXONE『Lesson』
BUGY CRAXONE
『Lesson』(CD)

2015年11月11日(水)発売
価格:2,700円(税込)
BNBR-0009

1. ベリナイス
2. キュートだろ?
3. たいにーたいにー
4. step by step
5. チャンスをねらえ
6. とぼけたおとなにならないで
7. きれい
8. ハネてるビートはクールな生き方
9. いけないベイビー
10. Lesson 1

イベント情報

BUGY CRAXONE
『Lesson 2:ワンマンをしよう!』

2015年12月4日(金)OPEN 18:30 / START 19:00
会場:大阪府 十三 Fandango

2015年12月18日(金)OPEN 19:00 / START 19:30
会場:北海道 札幌 COLONY

2015年12月20日(日)OPEN 17:30 / START 18:00
会場:東京都 新宿 red cloth

料金:各公演 前売2,800円 当日3,300円(共にドリンク別)

BUGY CRAXONE
『Lesson 3:SAY! SAY! DO! DO!』

2016年1月29日(金)
会場:愛知県 名古屋 CLUB ROCK'N'ROLL

2016年1月30日(土)
会場:新潟県 CLUB RIVERST

2016年2月5日(金)
会場:宮城県 仙台 enn 3rd

2016年2月18日(木)
会場:兵庫県 神戸 太陽と虎

2016年2月20日(土)
会場:福岡県 Queblick

2016年2月21日(日)
会場:熊本県 Django

プロフィール

BUGY CRAXONE
BUGY CRAXONE(ぶーじー くらくしょん)

すずきゆきこ(Vo,Gt)、笈川司(Gt)、旭司(Ba)、ヤマダヨウイチ(Dr)による4人組バンド。1997年5月に札幌で結成。1999年3月にビクターエンタテインメントよりデビュー。2003年、レーベルとマネージメントを兼ねたZubRockA RECORDSを設立。2014年6月には、ヤマダ加入後、4人での初アルバム『ナポリタン・レモネード・ウィー アー ハッピー』を発売。2015年、3度目の『RISING SUN ROCK FESTIVAL』への出演を果たすなど、ライブパフォーマンスにも定評がある彼らが「これでいいのだ」と自然体の清く正しいBUGY CRAXONE満載のアルバム『Lesson』を11月11日(水)にリリース。リリースツアーとして、大阪、札幌、東京でのワンマン公演が決定している他、年明けより対バンツアーを開催。

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ただシャムキャッツの四人がフラットに存在して、音楽を鳴らしている。過剰な演出を排し、平熱の映像で、淡々とバンドの姿を切り取ったPVにとにかく痺れる。撮影は写真家の伊丹豪。友情や愛情のような「時が経っても色褪せない想い」を歌ったこの曲に、この映像というのはなんともニクい。(山元)