特集 PR

★STAR GUiTARが問う「どこにいたって、変わんなくない?」

★STAR GUiTARが問う「どこにいたって、変わんなくない?」

★STAR GUiTAR『Wherever You are』
インタビュー・テキスト
金子厚武
撮影:永峰拓也
2015/12/18

今年の8月にfox capture planらが参加する『Wherever I am』を発表した★STAR GUiTARが、それからわずか4か月というスパンで新作『Wherever You are』を完成させた。しかもこの間には、1時間で1曲分の作曲~打ち込み~アレンジ~ミックス~マスタリングまで全てを自分一人で行うという無茶振り企画の集大成として、『ONE HOUR TRAVEL』という作品も発表していて、つまりは2015年の下半期だけで3枚のアルバムをリリースしたということになる。

★STAR GUiTARはよくインタビューで「制約の中でこそ自由を感じられる」という発言をしていて、ストイックに自分を追い込むタイプのアーティストというイメージがあるかもしれない。しかし、30歳を過ぎ、音楽家として脂の乗った状態にある今の★STAR GUiTARにはむしろそのイメージとは真逆の変化が起こっていた。『Wherever You are』から、そんな★STAR GUiTARの現在地をぜひ感じてみてほしい。

音楽家として成長してきて、そろそろ人の力を借りずに、自分単独でやりたいことが増えたんです。

―『Wherever You are』は前作『Wherever I am』からわずか4か月というスパンのリリースで、タイトルからして連作をイメージして作られているわけですよね?

★STAR GUiTAR(以下★STAR):そうですね。『I am』の曲も『You are』の曲もデモ自体は去年の年末にはできてたんですけど、『You are』の曲はちょっと置いておいて、まずは『I am』を仕上げて、それから詰めていった感じです。

―★STAR GUiTARさんはこれまでも毎年のように作品を発表されていて、多作なイメージがありましたが、先日は『ONE HOUR TRAVEL』も発表されていますし、今年は特に多作モードですよね。

★STAR:単純に、やりたいことがどんどん増えてきちゃったんですよ。なので、自分からスタッフに「2015年は2枚出さない?」って言いました。まあ、『ONE HOUR TRAVEL』をやるとは自分でも思っていなかったんですけど(笑)。

★STAR GUiTAR
★STAR GUiTAR

―2014年に発表した『Schrodinger's Scale』でこれまでやってこなかったピアノをフィーチャーした楽曲を作ったことによって、新たな扉が開いたという感じでしょうか?

★STAR:それもありますし、音楽家として成長してきて、そろそろ独り立ちというか、人の力を借りずに、自分単独でやりたいことが増えたんです。それでスタッフに相談したら、「じゃあ、やりたいこと全部やりましょう」と。『Schrodinger's Scale』に関しては、ピアニストをたくさんフィーチャリングしたという側面もあるんですけど、全曲インストのアルバムを作るのも初めてだったから、インストをもっとやってみたいと思ったんです。

―それで、やるならアルバム2枚出しちゃおうと。

★STAR:その後にfox capture plan(『Schrodinger's Scale』『Where I am』にゲスト参加しているバンド)の「1年で3枚出す」というニュースを見て、「マジかよ」って思ったんですけど(笑)。

―fox capture planは今の時代のスピード感を考えて、ある種戦略的にハイペースでリリースしている面もあると思うんですけど、★STAR GUiTARさんはいかがですか?

★STAR:それがすごいなって思うんですけど、僕はそれはないです。単純に、作りたいから作って、出したいから出すっていう。あとは性格の問題というか、多少飽き性なところがあるので、どんどん次をやりたくなっちゃうんですよね。

★STAR GUiTAR

―★STAR GUiTARさんはよく「制約の中でこそ自由を感じられる」ということをおっしゃってるじゃないですか?

★STAR:口癖みたいに言ってるみたいですね(笑)。

―これまで必ず1年に1枚出されているのも、ある種自分に課してる制約なのかなって。

★STAR:ああ、そう言われるとそうかもしれない。意識はしてなかったですけど、そういう方がやる気が起きますね。1時間で1曲作った『ONE HOUR TRAVEL』はその制約の極みでしたけど……ドMなんですかね(笑)。

―いつ頃からそういう考え方だったんですか?

★STAR:だいぶ前からそう考えていると思います。それこそ、20歳になる前とか。

―学生だと、自由を謳歌してそうですけど(笑)。

★STAR:「テストがないと勉強しない」みたいな話かもしれないですね。何かを決めておかないと何もやらないというか、そういうのが好きなんだと思います。締め切りがないのとか嫌ですもん。「いつでもいいよ」って言われちゃうと、やらないと思います(笑)。そういうのも含めて、制約が好きなんですかね。

―そういう性格だからこそ、コンスタントにリリースができている。

★STAR:まあ、音楽業界がダメになってると言われるこのご時世に、僕のリリースペースは前より上がっているという、よくわかんない状況にはなっていますね(笑)。

―結果的に、そのスピード感は時代にもマッチしているように思います。

★STAR:『ONE HOUR TRAVEL』も加わって、fox capture planと同じ1年に3枚になっちゃいましたしね(笑)。

Page 1
次へ

リリース情報

★STAR GUiTAR『Wherever You are』
★STAR GUiTAR
『Wherever You are』(CD)

2015年12月9日(水)発売
価格:2,160円(税込)
CSMC-026

1. Only The Begining
2. Changing The Same
3. Child's replay feat. H ZETT M
4. forgive feat. re:plus
5. drop me
6. Cross Our Path
7. My Classic
8. remedy
9. There is...
10. Trace back feat. Lotas Land
11. To the moon and back
12. Wherever We Are

プロフィール

★STAR GUiTAR
★STAR GUiTAR(すたー ぎたー)

プロデューサー / アレンジャーのSiZKによるソロプロジェクト。2010年8月「Brain Function feat. Azumi from yolica」でデビューし、2011年1月には1stアルバム「Carbon Copy」でiTunes Storeダンスチャート1位を記録。テクノを基軸にハウス、エレクトロ、ドラムンベースやエレクトロニカなどの多彩なダンスミュージックを昇華したサウンドを展開する。2014.9月には、「ダンスミュージック」×「ピアノ」を融合させた、コラボレーションアルバム『Schrödinger's Scale』をリリース。90年代のテクノ・ミュージックをベースに、fox capture planのキーボードとしても大ブレイク中の「MELTEN」、PE'Zのキーボードとして時代を築き、現在はソロ名義での活動も盛んな「H ZETT M」、孤高の世界観を奏でる「Schroeder-Headz」等、豪華なピアノスト達との共演を実現し、ある種のセッション的なプロセスによって作り上げたその音像は大きな反響をよんでいる。

SPECIAL PR 特集

もっと見る

BACKNUMBER PR 注目のバックナンバー

もっと見る

PICKUP VIDEO 動画これだけは

BIM“Wink”

BIMの新作『NOT BUSY』より“Wink”の映像が公開。ゆるめに結んだネクタイは軽妙洒脱でも、背伸びはしない。どこか冴えない繰り返しのなかで<だって俺らの本番はきっとこれから>と、吹っ切れなさもそのままラップして次へ。BIMの現在進行形のかっこよさと人懐っこさがトレースされたようなGIFアニメが最高にチャーミング。(山元)

  1. ルパン三世・大野雄二が語る物作りの流儀「マンネリを恐れるな」 1

    ルパン三世・大野雄二が語る物作りの流儀「マンネリを恐れるな」

  2. 実写『浦安鉄筋家族』に水野美紀、岸井ゆきの、本多力、斎藤汰鷹、坂田利夫 2

    実写『浦安鉄筋家族』に水野美紀、岸井ゆきの、本多力、斎藤汰鷹、坂田利夫

  3. 賀来賢人が新川優愛に「バスドン」&岡田准一も修学旅行満喫 SoftBank新CM 3

    賀来賢人が新川優愛に「バスドン」&岡田准一も修学旅行満喫 SoftBank新CM

  4. Eveが『Smile』で果たした変化と独白。クロスレビューで探る 4

    Eveが『Smile』で果たした変化と独白。クロスレビューで探る

  5. 『屋根裏の殺人鬼フリッツ・ホンカ』が問いただす我々の歪んだ自意識 5

    『屋根裏の殺人鬼フリッツ・ホンカ』が問いただす我々の歪んだ自意識

  6. 妻夫木聡が「クルマ目線」で新型FITの気持ちを語る新CM 曲は奥田民生 6

    妻夫木聡が「クルマ目線」で新型FITの気持ちを語る新CM 曲は奥田民生

  7. モネら印象派の作品世界に「没入」 体験型展『Immersive Museum』4月開催 7

    モネら印象派の作品世界に「没入」 体験型展『Immersive Museum』4月開催

  8. 映画『Red』に岩井俊二、山下敦弘、あがた森魚、宇垣美里らがコメント 8

    映画『Red』に岩井俊二、山下敦弘、あがた森魚、宇垣美里らがコメント

  9. ビリー・アイリッシュ『007』主題歌“No Time To Die”音源公開&新予告編 9

    ビリー・アイリッシュ『007』主題歌“No Time To Die”音源公開&新予告編

  10. 椿昇×松倉早星 反逆のアートフェアが描こうとする京都の未来図 10

    椿昇×松倉早星 反逆のアートフェアが描こうとする京都の未来図