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過去の後悔も幸せにしか変えない。100%陽性バンド・イエスマン

過去の後悔も幸せにしか変えない。100%陽性バンド・イエスマン

Eggs
インタビュー・テキスト
天野史彬
撮影:豊島望 編集:飯嶋藍子
2016/04/28

初めてSPECIAL OTHERSのライブを観たとき、「こんなに幸せでいいの?」って思った。(NAGAMUU)

―ただ、歌詞を読む限りは「イエスマン」と名乗りながらも、そう簡単に「イエス」とは言わないんだろうなという部分が音に表れていると思ったんです。NAGAMUUさんが、軽い気持ちで「幸せだ!」と言えている人だとも思えないんですよね。「私はポジティブだ」と断言できる、そのスタンスって、ずっとあるものなんですか?

NAGAMUU:ずっとではないですね。音楽からもらったんです。昔はいわゆる中二的な音楽が好きだったし、「幸せになっちゃいけない」というか……「幸せです」って言ってしまうことに対して後ろめたさを感じていた部分があって。でも、初めてSPECIAL OTHERSのライブを観たとき、「こんなに幸せでいいの?」「こんなに幸せな音楽があるなら、みんな知ればいいのに」って思ったんですよね。

sayoko NAGAMUU

―SPECIAL OTHERSとの出会いが大きかったんですね。

NAGAMUU:そうなんです。だから、最初はイベンターになりたいって思ってたんですけど、ひょんなことからベースをやることになって、歌いたくなって、曲を作りたくなって……、その延長線上に今があります。

―そもそも「幸せだ」と言ってしまうことに後ろめたさがあったのは、どうしてなんですか?

NAGAMUU:なんでだろう? ……でも思春期のときって、異国の難民の人たちのことを考えて胸を痛めたりしませんでしたか? 私、高校生の頃、選択授業で取っていた福祉の授業がすごく好きで、外国でボランティアをしたいなって思ったりしていた時期もあったんです。あの頃は、自分は恵まれた生活をしているのに「私は幸せです」とは言えなかった。でも今は、「貧しい人たちは可哀想」とか勝手に相手のことを可哀想だと決めつけるのは嫌なんです。

水井:お金持ちでも不幸な人はいるもんね。

NAGAMUU:そうそう。幸せそうに見えても不幸な人はいるし、可哀想に見えても「幸せなんですけど」って思っている人もいるし。私も「可哀想」とか勝手に言われるのはすごく嫌だから、誰かを「可哀想」って思いながら「幸せです」って言うことに後ろめたさを感じていたこと自体が間違いだったんだなって思って。……たしかに、単純に「幸せです」っていうことだけを歌っているんじゃないのかもしれないですね。

左から:sayoko NAGAMUU、水井涼佑

ダメなところも含めて自分のことをちゃんと理解すれば、周りのことがわからなくても怖くなくなると思う。(NAGAMUU)

―「幸せだ!」と叫んで自分自身を肯定することが、悲観的な価値観が蔓延しがちな世の中に対しての、NAGAMUUさんなりの「反抗」なのかもしれないですね。今は「悲しい」とか「辛い」と言っているほうが真っ当とされてしまう世の中でもあるから。

NAGAMUU:そうかもしれないです。やっている音楽はポップスだけど、そういう反抗心みたいなものがあって。あと、自分が聴くのも、頭の中で鳴っている理想像も完璧な音楽だったから、結成当初はバンド編成もギターも入れようと思っていて、音楽として完成したものを作りたいっていう思いがあったんですよね。

―まぁ、SPECIAL OTHERSやフィッシュマンズの音の完成度はすさまじいですからね。

NAGAMUU:でも、イエスマンとして活動していくうちに、「ない」ことの良さが見えてきて。完璧じゃないことの美しさを受け入れられるようになったんですよね。全部の音が足りている完璧でかっこいいバンドって、他にもたくさんいるんですよ。それなら、完璧じゃなくても「この人たちじゃないとできないよね」っていう要素があったほうが私たちにとってはかっこ良かったんです。音楽としてというより、バンドとしてぐっとくるから。

―本当は、自分が納得できればそれが「幸せ」だし、音楽的に完璧ではなくても、最高のバンドは作れるんですよね。昔のNAGAMUUさんにしろ、多くの人が「自分は幸せだ」と言えない理由って、「幸せ」の完成形や、周りの人に「幸せそうだね」って言われることを求めているからだと思うんです。

NAGAMUU:曖昧なままでいいことって、沢山あるんですよ、きっと。人類なんて変な人だらけで人の心なんてわからないし、世の中は怖いことばっかりだけど、ダメなところも含めて自分のことをちゃんと理解すれば、周りのことがわからなくても怖くなくなると思う。

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イベント情報

イエスマン×ビートハプニング!企画
『UMARETAYO!HAPPENING!』

2016年5月3日(火・祝)OPEN 17:30 / START 18:00
会場:東京都 渋谷 LUSH
出演:
イエスマン
ヘンレの罠
クチナシ
and more
料金:前売2,200円 当日2,500円

アプリ情報

Eggs
Eggs

アーティストが自身の楽曲やプロフィール、活動情報、ライブ映像などを自由に登録・公開し、また、リスナーも登録された楽曲を聴き、プレビューや「いいね」等を行うことができる、アーティストとリスナーをつなぐ新しい音楽の無料プラットフォーム。登録アーティストの楽曲視聴や情報は、「Eggsアプリ」(無料)をダウンロードすると、いつでもお手もとでお楽しみいただけます。

プロフィール

イエスマン
イエスマン(いえすまん)

2013年に活動開始。2014年にメンバーチェンジを経て現在のsayoko NAGAMUU、たかきひでのり、サポートメンバーの水井涼佑(123の八)の三人編成に。2015年には『SMA HARENOVA』に出演し、その後、大阪のサーキットフェス『見放題』の東京初開催に伴うオーディションを勝ち抜き『mihoudai.tokyo』に出演。現在デモ盤『kikikiki』、『赤黄青盤』、『くりだせ!ムーンナイト盤』の三枚を発表している。

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