特集 PR

LUCKY TAPES×toe美濃「好きなこと」と「生活」のバランス

LUCKY TAPES×toe美濃「好きなこと」と「生活」のバランス

LUCKY TAPES『Cigarette & Alcohol』
インタビュー・テキスト
三宅正一
撮影:永峰拓也 編集:矢島由佳子

LUCKY TAPESが会心のニューアルバム『Cigarette & Alcohol』を完成させた。現行の東京インディーシーンの潮流に乗って、ブラックミュージックをベースにしたコンテンポラリーなポップミュージックをクリエイトし、着実に多くのリスナーの支持を集めている彼らだが、本作は決定打というべき内容になっている。アレンジの振れ幅は広がり、ホーンセクションやストリングス、パーカッションなどのサポートメンバーを擁する大所帯のアンサンブルとグッドメロディーは、熟成された説得力を帯びている。英語から日本語へ主体をシフトチェンジした歌詞もポイントだ。

本作にミックス&マスタリングエンジニア及び共同プロデューサーとして参加しているのが、美濃隆章である。美濃は海外からの評価も高い日本を代表するポストロックバンド、toeのギタリストである一方で、レコーディングエンジニアとしての腕も名高く、toeの諸作のみならずクラムボンやbonobosなど数多くのバンドの音を構築してきた。美濃の的確なエンジニアリングによって浮かび上がる生々しく立体的な音像が、『Cigarette & Alcohol』の充実した聴き応えを担保しているのは間違いない。

2組の出会いやレコーディングのエピソードはもちろん、互いのバンド活動のあり方まで、LUCKY TAPESのメンバー三人と美濃に語り合ってもらった。

(LUCKY TAPESは)ポピュラリティーのある音楽でありつつ、今の若者らしい感性も感じられた。(美濃)

―あきらかに熟成された音と歌が鳴っていて、LUCKY TAPESの洗練された音楽性が生々しく立体的に浮かび上がっていると思いました。そういう意味でも、美濃さんがエンジニアと共同プロデューサーとして参加したことはとても大きなポイントだと思います。まずはメンバー三人が覚えている本作の手応えから聞かせてください。

高橋海(Vo,Key):初めてスタジオでレコーディングした『Touch!』(2015年4月発売、7インチシングル)の頃から、バンドの理想的な音像はあったんですけど、そこになかなかたどり着けなくて。ようやく今作でたどり着けた手応えがあります。録り音もそうですし、曲作り、歌詞、アレンジとかなにもかも。LUCKY TAPESでやりたかったことが確立された作品だと思うし、ひとつの節目となるアルバムになったと思います。

高橋海"
高橋海

―個人的にLUCKY TAPESの音楽性にはどこか中性的なイメージが先行していたんですけど、あきらかにタフになったなと。

:だいぶ攻めてますよね。そういった面でも手応えを感じています。

高橋健介(Gt):僕もアレンジやギターのフレーズ、音色に関して、「これでいいのかな?」という迷いが一切なくて。自信をもって提示できるアルバムになりました。

高橋健介
高橋健介

田口(Ba):バンドの殻を破ることができたアルバムになったと思います。プレイヤーとしては、『The SHOW』(2015年8月発売、1stアルバム)のときよりも歌に寄り添っていて。

:前はベースが一番前で歌ってたよね。

田口:そうだね。今回は歌に対するいいベースラインを、時間をかけて考えて。悩んだし難しかったけど、結果的にかなりの手応えがあります。

右:田口恵人
右:田口恵人

―LUCKY TAPESと美濃さんとはどのように出会ったんですか?

美濃:もともと僕がLUCKY TAPESのレーベル(rallye label)を運営している近越さんと知り合いで。rallyeに所属しているnumber0というバンドのエンジニアを、僕が手がけたことがあったんですよ。その流れもあって、近越さんからLUCKY TAPESのデモを聴かせてもらったんです。それまで彼らのことは知らなかったんですけど、デモの完成度が高くて、すごくいいバンドだなと思いました。話が始まったのはそこからですね。

美濃隆章
美濃隆章

―LUCKY TAPESの音楽性にグッときたポイントはどんなところでしたか?

美濃:パッと聴いたときにメロディーがスッと入ってきて。ポピュラリティーのある音楽でありつつ、今の若者らしい感性も感じられて、そのバランスがすごくいいなと思いました。

:これは美濃さんにオファーした理由でもあるんですけど、美濃さんがエンジニアとして参加しているChara×韻シストの『I don't know』(2014年10月発売)というEPがリリースされた当時、メンバーと共有して、「この音に近づけたいね」って話をしていたんです。音の作り方も、録り音も理想的で。今作のデモが何曲かできた段階で手応えを感じていたので、思い切って美濃さんにお願いしました。

―あのEPの音も洗練されているんだけど、生々しい質感がありますよね。

美濃:そうですね。曲もプレイも違うので、もちろん同じようにはならないですけど、どういう音のバランスを理想としているのかは理解できたので、なるべくそういうニュアンスは残そうと意識しました。

Page 1
次へ

リリース情報

LUCKY TAPES『Cigarette & Alcohol』
LUCKY TAPES
『Cigarette & Alcohol』(CD)

2016年7月6日(水)発売
価格:2,700円(税込)
RYECD-260

1. LOVE LOVE
2. Mr. Robin
3. レイディ・ブルース
4. 贅沢な罠
5. パレード
6. ミルク
7. 夜想曲
8. MOON
9. スローモーション
10. TONIGHT!

プロフィール

LUCKY TAPES
LUCKY TAPES(らっきー てーぷす)

高橋海、田口恵人、高橋健介の3人組。2015年にデビューアルバム『The SHOW』をリリース。新人としては異例とも言える大ヒットを記録し、翌月に渋谷WWWにて開催された初のワンマンライブもソールドアウト。その後の全国ツアーでも各地でソールドアウトが相次ぐなど、話題を集める中、2016年1月には早くもニューシングル『MOON』をリリース。7月8日には、エンジニアにtoeの美濃隆章氏を迎えた待望のニューアルバム『Cigarette & Alcohol』をリリース。

美濃隆章(みの たかあき)

ポストロックバンド・toeのギタリスト。元POP CATCHER、REACHのメンバー。レコーディングエンジニアとして、toe、クラムボン、bonobos、Spangle call Lilli lineなど、様々なバンドの音源に携わる。

SPECIAL PR 特集

もっと見る

BACKNUMBER PR 注目のバックナンバー

もっと見る

PICKUP VIDEO 動画これだけは

『大人のためのグリム童話 手をなくした少女』予告編

映画『大人のためのグリム童話 手をなくした少女』予告編。高畑勲の実験精神に敬意を表する監督が「暗号描画」なる手法を使い、全ての作画をたったひとりで手がけたという。透けてしまいそうなキスシーンや、迫り来る波の一瞬一瞬に確かに手をひかれているようで、全貌が気になって仕方ない。オフィシャルサイトには片渕須直、今日マチ子らのコメントも。(井戸沼)

  1. 岩田剛典と元カノ・大政絢が再会 『パーフェクトワールド』新場面写真 1

    岩田剛典と元カノ・大政絢が再会 『パーフェクトワールド』新場面写真

  2. 『ギャングース』公開日決定&新場面写真にMIYAVI、篠田麻里子、山本舞香ら 2

    『ギャングース』公開日決定&新場面写真にMIYAVI、篠田麻里子、山本舞香ら

  3. 木村拓哉&長澤まさみのホテルマン姿 『マスカレード・ホテル』特報公開 3

    木村拓哉&長澤まさみのホテルマン姿 『マスカレード・ホテル』特報公開

  4. ガンダムシリーズ最新作『機動戦士ガンダムNT』特報、声優陣に榎木淳弥ら 4

    ガンダムシリーズ最新作『機動戦士ガンダムNT』特報、声優陣に榎木淳弥ら

  5. のんが武満徹『系図』の語り手を担当 谷川俊太郎の詩を朗読 5

    のんが武満徹『系図』の語り手を担当 谷川俊太郎の詩を朗読

  6. 森川葵×城田優のドラマ『文学処女』に中尾暢樹、泉里香、上遠野太洸ら 6

    森川葵×城田優のドラマ『文学処女』に中尾暢樹、泉里香、上遠野太洸ら

  7. 次号『CUT』は『銀魂』特集 実写からアニメ、原作漫画まで網羅の36ページ 7

    次号『CUT』は『銀魂』特集 実写からアニメ、原作漫画まで網羅の36ページ

  8. 満島真之介が『映画 おかあさんといっしょ』に出演 「人生の一番の夢」 8

    満島真之介が『映画 おかあさんといっしょ』に出演 「人生の一番の夢」

  9. アナログフィッシュ×呂布カルマ 小さな声でも人に刺さる言葉 9

    アナログフィッシュ×呂布カルマ 小さな声でも人に刺さる言葉

  10. 金閣寺で踊ったs**t kingzが感じた、ダンサーの社会的地位の変化 10

    金閣寺で踊ったs**t kingzが感じた、ダンサーの社会的地位の変化