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TRI4TH×カルメラ対談 J-JAZZやインスト音楽への問題意識を語る

TRI4TH×カルメラ対談 J-JAZZやインスト音楽への問題意識を語る

TRI4TH&カルメラ『HORNS RIOT』
インタビュー・テキスト
金子厚武
撮影:豊島望 編集:矢島由佳子

「踊れるジャズ」を志向し、爆発的なライブを繰り広げているTRI4TH(トライフォース)。片や、エンターテイメント精神溢れるパフォーマンスを最大の武器に、大衆音楽としてのジャズを標榜するカルメラ。ともに結成10周年を迎え、リスペクトを送り合う2組が、レーベルの枠を超えてスプリット盤『HORNS RIOT』を発表する。それぞれが2曲ずつを提供すると共に、タイトル曲は両者によるコラボ曲となっているのが大きな聴きどころだ。

『HORNS RIOT』というタイトル通り、両者の共通点は「ホーン」であり、TRI4THはトランペットとテナーサックスの2管、カルメラはトランペット×2、アルトサックス、トロンボーンの4管が持ち味で、“HORNS RIOT”ではそれぞれの魅力が見事に融合している。

しかし、広く日本の音楽シーンを見渡すと、ホーンの入ったバンドで、ジャンルの枠を超えて幅広く活躍しているバンドといえば、その数は決して多くはない。彼らはその現状をどう見つめ、どう打開しようとしているのか。TRI4THから伊藤隆郎と織田祐亮、カルメラから西崎ゴウシ伝説、辻本美博、PAKshinを迎え、じっくりと語り合ってもらった。

先輩方から、「お前らTRI4THを見習ってもっと練習せい!」って言われていた。(ゴウシ)

―まずは、両者の出会いから話していただけますか?

伊藤(TRI4TH / Dr):今日、ここに来る前に調べてきたんですけど、2009年10月に大阪でやった『WORLD STANDARD』というイベントで対バンしたのが初めてですね。

ゴウシ(カルメラ / Agitator,Tp,Gt,Per):当時、僕らはまだ結成から2年半ぐらいで、「下手くそコンプレックス」がすごかったんですよ。でも、TRI4THはその頃からめちゃめちゃかっこよくて、めちゃめちゃ上手くて、僕らがお世話になってる先輩方とかから、「お前らTRI4THを見習ってもっと練習せい!」って言われていて。

伊藤:当時は僕らもジャズのことが全然わかってなかったし、イベントにはorange pekoeさんとか先輩も多かったから、借りてきた猫状態でしたよ(笑)。そんななかで、同世代のカルメラがいてくれて、「この人たちと仲良くなっておかないと!」って。あの日のことはすごくよく覚えています。

ゴウシ:そのあと、僕らが『JAZZ A GO GO』というイベントを始めて、そこにはいつもTRI4TH、JABBERLOOP、bohemianvoodooに出てもらっていて。彼らのようなかっこいいバンドのことを大阪(カルメラの結成地)の人にも知ってもらいたいと思ってスタートして、これまで5回やりました。最初に、思いの丈を綴った長文のラブレターをTRI4THに送ったんですよね(笑)。そこからがっつり仲良くなった感じです。

左から:伊藤隆郎(TRI4TH)、織田祐亮(TRI4TH)、西崎ゴウシ伝説(カルメラ)、PAKshin(カルメラ)、辻本美博(カルメラ)
左から:伊藤隆郎(TRI4TH)、織田祐亮(TRI4TH)、西崎ゴウシ伝説(カルメラ)、PAKshin(カルメラ)、辻本美博(カルメラ)

なぜ管楽器の音楽がポピュラーなものにならないのかって、それはスター不在に尽きると思うんですよ。(辻本)

―今回リリースされるコラボ曲は“HORNS RIOT”で、まさにホーンがいる2バンドならではのタイトルになっているわけですが、ホーンがバンドにいることの強みであり、可能性というのはどのように考えていらっしゃいますか?

辻本(カルメラ / Alto Sax,Clarinet):そこに関してはすごく思ってることがあって。僕はもともと中高と吹奏楽部でクラリネットをやってたんですけど、わりと厳しい学校で、「J-POPとか聴いたらアカン」みたいなノリがあったんですよ。そんななかで、娯楽的な音楽って、『ニュー・サウンズ・イン・ブラス』っていう、東京佼成ウインドオーケストラが毎年出している、ポップスの曲を吹奏楽アレンジしたCDくらいしかなかったんです。

でも、当時にTRI4THみたいなバンドを知ってたら、「管楽器かっけえ!」って絶対になってたと思うんですよ。そういう衝撃を中高生とかに届けられたら、もっと管楽器業界が盛り上がると思うんですよね。

辻本美博(カルメラ)
辻本美博(カルメラ)

織田(TRI4TH / Tp):そもそも吹奏楽部員ってさ、高校球児よりも多いんだよね。

辻本:そう。500人の学校やったら、大体50人編成の吹奏楽部があって、その8割が管楽器なわけで、毎年数多くの若者が管楽器に触れてるはずなんです。それなのに、なんで管楽器の音楽がもっとポピュラーなものにならないのかって、それはスター不在に尽きると思うんですよ。

若いときに、衝撃的にかっこいい管楽器のプレイヤーとかバンドに触れてたら、大人になっても演奏したいと思ったり、ずっと聴いてたいと思うはずなんです。そこにアプローチしていきたいっていうのは、すごく思ってますね。

PAKshin(カルメラ / Key):僕は軽音楽部の出身なんですけど、ギターロックをガーンとやってる人って、ホーンに馴染みがない人も多いんですよね。同じ文化系なんだけど、吹奏楽部のほうがより大人しい感じの子がやってるイメージってあると思うんです。

でも今回、ホーンのプレイヤーが集まって、とにかく圧倒されるような曲ができたと思う。こういう曲が世の中に知られたら、軽音楽部の子らも「舐めてたけど、下手したらあいつらに喧嘩で勝たれへんかも」って思うかもしれないですよね(笑)。

TRI4TH&カルメラ
TRI4TH&カルメラ

ゴウシ:せやな。アー写も『三國無双』感あるしな(笑)。

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リリース情報

TRI4TH&カルメラ『HORNS RIOT』
TRI4TH&カルメラ
『HORNS RIOT』(CD)

2017年5月10日(水)発売
価格:1,500円(税込)
PWT-033

1. N.I.N.K.Y.O / TRI4TH
2. 追憶の赤い日々 / カルメラ
3. GAME CHANGER / TRI4TH
4. ORANGE / カルメラ
5. HORNS RIOT / TRI4TH&カルメラ

イベント情報

『TRI4TH & カルメラ presents HORNS RIOT』

2017年5月1日(月)
会場:大阪府 心斎橋 JANUS
出演:
カルメラ
TRI4TH
料金:前売3,500円

TRI4TH
『“HORNS RIOT” TOUR』

2017年5月11日(木)
会場:広島県 CAVE-BE

2017年5月12日(金)
会場:福岡県 graf

2017年5月13日(土)
会場:熊本県 NAVARO

2017年5月26日(金)
会場:愛知県 名古屋 JAMMIN'

2017年5月27日(土)
会場:大阪府 CONPASS

2017年5月28日(日)
会場:長野県 伊那 GRAMHOUSE

2017年6月1日(木)
会場:東京都 代官山 UNIT

カルメラ
『THE 10th Anniversary PARTY!~カルメラ大感謝祭!夢の競演スペシャル!!~』

2017年4月28日(金)
会場:愛知県 名古屋 CLUb QUATTRO

2017年5月13日(土)
会場:東京都 渋谷 CLUB QUATTRO

『ゲッターズ飯田×カルメラ better fortune'n jazz』

2017年5月19日(金)
会場:大阪府 寝屋川 アルカスホール

2017年6月24日(土)
会場:新潟県 新潟県民会館 小ホール

2017年6月25日(日)
会場:山梨県 月江寺 ふじさんホール

プロフィール

TRI4TH(とらいふぉーす)

2006年より活動を開始。2009年3月に、須永辰緒主宰レーベル「DISC MINOR」からアナログシングル『TRI4TH plus EP』でデビュー。2015年10月にPlaywrightより4thアルバム『AWAKENING』をリリース、タワーレコードのJAZZ年間セールスチャートに発売からわずか1か月で15位ランクイン。2016年4月には活動10周年を記念するベスト盤を数量・店舗限定でリリースし、話題を集めるも間もなく完売。そして9月に早くもPlaywright移籍後2枚目となるフルアルバム『Defying』をリリース。

カルメラ

『SUMMER SONIC』への出演や、福岡大型ビーチフェス『Sunset Live』にも毎年出演している大阪発エンタメジャズバンド。ポップス、ジャズ、サンバ、ラテン、ロックなどあらゆるジャンルを時に楽しく、時に切なく、大阪ライクにクロスオーバーする8人組。演奏力の高さに加え、全員が関西人で構成されたメンバーならではの、エンタメ感満載のライブ演出は、近年のリピーターの増加が人気を物語っている。ライブのキラーチューンである“犬、逃げた。-ver. 2.0-”が、「h.ear ×WALKMAN(R)」(ソニーマーケティング株式会社)のテレビCMソングに起用され、2016年3月には日本最高峰のジャズクラブ、BLUE NOTE TOKYOで異例の抜擢となるワンマンライブを開催。同年4月20日に7thアルバム『REAL KICKS』(B.T.C.Records)を発売。オリコンインディーズチャート初登場7位にランクイン。12月7日に10周年を記念した8thアルバム『THE PARTY!』をリリース。

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