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『シブカル祭。』常連の愛☆まどんなが考える、渋谷の街の空気感

『シブカル祭。』常連の愛☆まどんなが考える、渋谷の街の空気感

『シブカル祭。2017~この胸騒ぎは渋谷のせいだ。~』
インタビュー・テキスト
萩原雄太
撮影:永峰拓也 編集:川浦慧、野村由芽

渋谷の真ん中で描いている自分を少し俯瞰した目で見ながら、「渋谷の空気感」を描く

―愛さんの活動は、秋葉原の路上でライブペインティングをすることからスタートしました。『シブカル祭。』も渋谷という街にフォーカスをしているイベントですが、街によって、作品も変わっていくのでしょうか?

:ライブペインティングを行うときは、その場で湧き出したイメージや気持ちを線や色で表現しているので、街というよりも、見に来てくれる人や描いている場所の空気感を大切にしています。ただ、『シブカル祭。』で描くときは、渋谷の真ん中で描いている自分を少し俯瞰した目で見ながら、「渋谷の空気感」を描いていることが多いですね。

愛☆まどんな

―「渋谷の空気感」とは?

:言葉にするのが難しいんですが、私には渋谷の「不良っぽさ」や「自由さ」に対する憧れがあって。2013年の『シブカル祭。』で、マコ・プリンシパルさんやナマコラブさん、ひさつねあゆみさんなど14人の作家さんたちと一緒に、ギャルのコスプレをしながら、ピカソのゲルニカをオマージュした『ギャルニカ!~Don't Cry~』を描いたことがあって、「ようやく不良になれた!」という喜びでいっぱいでした(笑)。

2013年の『シブカル祭。』で開催した『ギャルニカ!~Don't Cry~』の作品
2013年の『シブカル祭。』で開催した『ギャルニカ!~Don't Cry~』の作品

―今は、外国人観光客も多くなり、街の雰囲気は変わりましたが、1990年代の渋谷にはもっと不良っぽいイメージがありましたね。

:ルーズソックスやコギャル文化などが全盛だった当時、私は中学生だったんですが、校則から外れることもなく真面目に生きていました。だから、渋谷の、校則から外れた自由さに対する憧れが強いんです。最初は、集まってくる人種が違うから、私の漫画的な絵柄は嫌がられてしまうのかな……という危惧がありましたが、全然そんなこともなく安心しました。

その一方で秋葉原は、引きこもりがちな自分とリンクすることもあり、ホッとする部分は多いですね。秋葉原でライブペインティングをしていたとき、「いつもは引きこもりで家から出れないけど、このパフォーマンスのときだけ、家から出ることができます」と、話しかけてくれたお客さんがいました。秋葉原には、渋谷とは異なり、そういう意味での不健康さや危うさがあるように感じます。

渋谷PARCO工事現場前にて
渋谷PARCO工事現場前にて

露出の高い女の子が多いので、外に描くドキドキ感は、高いんです。

―これまで、6年にわたって『シブカル祭。』に参加されてきていますが、印象に残っていることは何でしょう?

:やっぱり、第一回目の開催の時に壁画を描いたのは印象深いですね。渋谷PARCO の壁に絵を描いたんですが、いちばん小さな壁でも高さは3メートルくらいあって。集中して絵を描いている間は大丈夫なんですが、それが途切れた瞬間に恐怖心が湧き上がってきました(笑)。降りられなくなったら、どうしよう……と肝を冷やしましたね。

2011年『シブカル祭。』で描いた壁画の様子
2011年『シブカル祭。』で描いた壁画の様子

―(笑)。初回から数えて、これまで3回にわたって壁画を描いていますね。

:巨大な壁を使って絵を描かせてもらうことは滅多にない貴重な経験です。それに、『シブカル祭。』の会場は、渋谷のど真ん中。2日くらいかけて創作しているところを通行人に見られ、時折その反応も聞こえてくるので、普段の制作とは感じる雰囲気が違いましたね。

それに、外だとたくさんの人に見てもらうことができる。私の描くモチーフは露出の高い女の子が多いので、外に描くドキドキ感は、室内での展示に比べるとはるかに高いんです。

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イベント情報

『シブカル祭。2017~この胸騒ぎは渋谷のせいだ。~』
『シブカル祭。2017~この胸騒ぎは渋谷のせいだ。~』

2017年10月20日(金)~10月29日(日)

展示
2017年10月20日(金)~10月29日(日)
会場:東京都 渋谷 GALLERY X BY PARCO
料金:入場無料

オープニングパーティー
2017年10月20日(金)
会場:東京都 渋谷CLUB QUATTRO
料金:入場無料

『シブカルファッションショー。2017“UNDER CONSTRUCTION”』

2017年10月22日(日)
会場:東京都 渋谷パルコ工事現場

『シブカル音楽祭。2017』

2017年10月27日(金)OPEN 18:30 / START 19:00
会場:東京都 渋谷 WWW
出演:
禁断の多数決
CHAI
小林うてな
AAAMYYY
Akiko Nakayama
伊波英里
大島智子
HATEGRAPHICS
and more
料金:前売2,500円 当日3,000円(共にドリンク別)

プロフィール

愛☆まどんな(あい まどんな)

嫌われない程度に愛されたい、昭和生まれの美術家です。オリジナルの二次元美少女とナンセンスなコピーで日本人らしい作品を作り続けてきたいと思います。最近はデザインとフィギュア原型に力をいれてます。

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