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『シブカル祭。』常連の愛☆まどんなが考える、渋谷の街の空気感

『シブカル祭。』常連の愛☆まどんなが考える、渋谷の街の空気感

『シブカル祭。2017~この胸騒ぎは渋谷のせいだ。~』
インタビュー・テキスト
萩原雄太
撮影:永峰拓也 編集:川浦慧、野村由芽

ディズニーランドに行くノリで美術館を訪れてほしいし、ディズニーグッズのノリで作品を置いてほしい。

―『シブカル祭。』は、普段は見られないコラボレーションも数多く展開されています。愛☆まどんなさんも、毎年さまざまなアーティストとコラボレーションを行ってきましたね。

:作家同士って、基本的にシャイなので、喋るきっかけや出会うきっかけってあまりないんです。私の場合は、『シブカル祭。』での出会いをきっかけに、ペインターのLyちゃんと『愛まとLyのウォールペイント』を行ったり、ファッションデザイナーのヌケメさんと『「血の気も匂いも恋と化す」ヌケメとあいまの2人展』、アイドルユニットのめろでぃーリアンさんとのパフォーマンスといったコラボを行うことができました。コラボ以外にも、いろんな作家さんと知り合ったことで、好きになった作品も数多くあります。

『愛まとLyのウォールペイント』の様子
『愛まとLyのウォールペイント』の様子

―観客にとっても、未知のクリエイターに出会える魅力がありますが、アーティストも『シブカル祭。』を通じて出会っているんですね。

:そういう意味では、『シブカル祭。』は、作家同士がつながってアートを広めていくきっかけとなっている側面があるんじゃないかな? 普通の美術展やアートフェスティバルよりも、もっと学園祭に近い雰囲気があり、まるで女子高の文化祭のような一致団結みたいなのを感じます。

愛☆まどんな

―これまで参加してきた中で、シーンの変化などは感じられるんでしょうか?

:やっぱり、自分の作品をグッズにするというアーティストが増えていった印象がありますね。私がグッズの制作を始めた時には、そんなことをするアーティストって珍しかったんですが、今ではもう当たり前になりつつありますよね。

―たしかにそうですね。愛さんが、作品をグッズ展開するようになったきっかけは何だったのでしょう?

:もともと、自分の描いた作品を自分で身に着けたいと思って洋服を制作し始めたのがきっかけでした。その後、女子高生や学生のファンから「絵はほしいけど高くて買えない」という声を多くいただくようになって。気軽に持ってもらえるようにと、ステッカーや缶バッジを作ったんです。そうしたら、たくさんの人が身につけてくれるようになって、口コミで作品が広がるようになって。だから、私の作品を知ってもらうきっかけの一つにもなっています。

缶バッジ
缶バッジ

―グッズとして普段使いされるからこその広がりですね。

:はい。グッズのような形でもいいから、いろいろな人に作品が広まってほしいし、所有してほしい。

というのも、昔、コレクターの人の家に遊びに行った時に、収集された作品が倉庫に眠っている光景を見て「寂しいな……」と感じてしまったんです。倉庫の中に眠らせておくよりも、作品を好きな人に飾ってじっくりと見てほしいし、抱いて寝るくらいに使い倒してほしい。その人の生活の中に、作品が入ってほしいんです。

愛☆まどんな

―その一方で、アートをそんなに気軽に扱ってもいいの? という疑問も湧き起こるのですが……。

:私は、絵画が「特別なもの」と思ってほしくないんです。その人の生活と一緒にあるものであり、一部にあるものであってほしい。アートは、いまだにまだお金持ちが買う「特別なもの」とされています。老舗の画廊をのぞくと、コレクターの方々ばかりが足を運んでいます。

でも、若い人たちにも、ディズニーランドに行くノリで画廊や美術館を訪れてほしいし、ディズニーグッズのノリで家に作品を置いてほしい。日常的にアートがあったら、この世界はもっと素敵になるはずなんです。

愛☆まどんな

―なるほど。日常の中にアートが入っていくことによって、どのような変化が起きると思いますか?

:美味しい食べ物を食べて気持ちが少しハッピーになるように、好きなアート作品に触れることによって、嫌なことを少し忘れられたり、癒される効果が絶対にあると思っています。

そんなささやかな喜びだけでなく、家から出れなかった秋葉原の子が私の絵に救われたように、時に人を救う力をも秘めているのがアートの魅力です。日常の小さな喜びから、人生の困難を救うことまで、アートが持っている可能性は幅広いんです。

―愛☆まどんなさんが今後の『シブカル祭。』に期待することはどのようなことでしょうか?

:『シブカル祭。』には、渋谷PARCOが立て替え工事中の今、ぜひ積極的に海外に出てほしいですね。15年に『SHIBUKARU MATSURI goes to BANGKOK』として、タイのバンコクで展示をさせてもらったのですが、とても楽しかった。参加しているクリエイターたちからも、海外で展示をしてみたい、外国人の反応を知りたいという声をよく聞きます。私自身、海外で展示をすると、言葉の微妙なニュアンスが伝わらなくて歯がゆさを感じたり、逆に「この色は感動する」と言ってもらったりと、さまざまな発見がありました。シブカルのよさは、個人の作家ではできない規模を展開できること。ぜひ、クリエイターに向けてそういうチャンスをつくってほしいですね。

―海外で展示を行うことによって、クリエイターとしても刺激を受けることができますね。そのような取り組みを行えば、2019年に渋谷PARCOがリニューアルオープンした際には、さらに盛り上がる『シブカル祭。』が、期待できそうです。

:去年渋谷PARCOが一時休業に入って一区切りついた感じがあって、現在は不参加となっているのですが、2019年に渋谷PARCOがリニューアルオープンしたら、私もまた参加して、ぜひ巨大な壁画を描かせてもらいたいですね。

愛☆まどんな

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イベント情報

『シブカル祭。2017~この胸騒ぎは渋谷のせいだ。~』
『シブカル祭。2017~この胸騒ぎは渋谷のせいだ。~』

2017年10月20日(金)~10月29日(日)

展示
2017年10月20日(金)~10月29日(日)
会場:東京都 渋谷 GALLERY X BY PARCO
料金:入場無料

オープニングパーティー
2017年10月20日(金)
会場:東京都 渋谷CLUB QUATTRO
料金:入場無料

『シブカルファッションショー。2017“UNDER CONSTRUCTION”』

2017年10月22日(日)
会場:東京都 渋谷パルコ工事現場

『シブカル音楽祭。2017』

2017年10月27日(金)OPEN 18:30 / START 19:00
会場:東京都 渋谷 WWW
出演:
禁断の多数決
CHAI
小林うてな
AAAMYYY
Akiko Nakayama
伊波英里
大島智子
HATEGRAPHICS
and more
料金:前売2,500円 当日3,000円(共にドリンク別)

プロフィール

愛☆まどんな(あい まどんな)

嫌われない程度に愛されたい、昭和生まれの美術家です。オリジナルの二次元美少女とナンセンスなコピーで日本人らしい作品を作り続けてきたいと思います。最近はデザインとフィギュア原型に力をいれてます。

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