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若葉竜也×中島歩×吉村界人 20代の若手俳優たちの歩く、役者道

若葉竜也×中島歩×吉村界人 20代の若手俳優たちの歩く、役者道

『素敵なダイナマイトスキャンダル』『モリのいる場所』
インタビュー・テキスト
麦倉正樹
撮影:伊藤惇 編集:山元翔一

自分に正直でいることに対して無理をするっていう感覚も、ちょっとあるんですよね。(若葉)

―3人の今後についても聞かせてください。みなさんは、どんな役者になっていきたいと思っているのでしょう?

若葉:その質問、めちゃめちゃ難しいですね。僕は……これは変な言い方ですけど、迎合するところは、ちゃんと迎合していきたいと思っています。僕の世代というか僕よりちょっと下の世代には、等身大でいるってことにすごくこだわりを持っている人が多いような気がするんです。それもすごくわかるんですけど、その一方で、正直に生きるためにはいろいろ無理をしなきゃいけないときがあるってことも、もうわかってきていて……。

若葉竜也
若葉竜也

若葉:もちろん、下の世代でもそれをわかっている人はいると思うんですけど、僕の年齢ぐらいになると、自分に正直でいることに対して無理をするっていう感覚も、ちょっとあるんですよね。むしろ割り切って、その作品に合わせたり、社会性に合わせたほうが、自分自身がラフな状態でいられる場合もあって。というか、全部自分に正直に言いたいことを言うとか、やりたいことをやっていくとなると、僕の場合、相当無理をしないとできないんです。葛藤みたいなものを、自分のなかで抱え込んでしまうタイプなので。

吉村:面白いっす。

若葉:だから、そのバランスはちゃんと持っておきたいなと思っています。あくまでも仕事としてやっているわけだから。

スターになりたいというか、なる必要があると思うんです。(中島)

―中島さんは、どうですか?

中島:僕は「やりたい人とばかり仕事をしてるね」って言われたりするんですけど、やっぱり好きな監督だったり演出家とは、ご一緒したいじゃないですか。ただ、それだけだといわゆるスターみたいな存在にはなれないのかなと思っていて……。

―スターになりたいんですか?

中島:なりたいというか、なる必要があると思うんです。やっぱり、俳優という仕事をやっている以上、お客さんを呼べる存在というか、いろんな人を惹きつけるような存在にならなきゃいけないと思っています。

中島歩
中島歩

中島:僕とは全然タイプが違うんですけど、こないだ萩原健一さんのライブを見させてもらったんですね。そしたら、おじさんやおばさんが、超喜んで目をキラキラさせながらステージを見ているんですよ。それを見て、ショーケンさんは、この人たちがなれないものになったんだなって思ったんです。

僕はそういうふうになれないかもしれないけど、やっている以上は、みんなが素敵だなって憧れる存在にならなきゃいけないと思っています。俳優っていうのは、特別な仕事じゃないですか。であれば、みんなが憧れを抱けるような気持ちいい存在になりたいなと。

そのときどきで、ちゃんと自分の言葉で話せる俳優でありたい。(吉村)

―吉村さんはいかがでしょう?

吉村:そういう質問って結構される機会があるんですけど、俺の場合、言ってることが毎回違うんですよね(笑)。でも、それは別にそれでいいというか、人間、絶対変わっていくものじゃないですか。だから、そのとき思ったことは、ちゃんと言っていきたいっていう気持ちはありますね。そのときどきで、ちゃんと自分の言葉で話せる俳優でありたいというか。

―「塗り替えるのは僕らの世代」じゃないですけど、かつては、やるからにはナンバーワンを目指す的なことを言っていた印象がありますけど。

吉村:それはずっと言ってきたし、いまも目指しているんですけど、最近テレビドラマとか、いろんな仕事をやっていくなかで……さっき中島さんがおっしゃったように、たくさんの人の前に出ていくのも必要なんだなって感じていて。人の目に留まるのと、いい映画に出るのって、必ずしもイコールじゃないじゃないですか。そういうところで、ちゃんとバランスを取って活動していきたいというのはあります。

吉村界人
吉村界人

―どんな現場でもちゃんと爪痕を残すじゃないですけど。

吉村:ああ……でも、上手い芝居を目指そうとは思ってないですね。それは、これからも。1,800円払って、上手い芝居を見せられてもって、僕は思ってしまうんです。だって、映画館に上手い芝居を観に行ってるわけじゃないじゃないですか。

そうじゃなくて、たったひと言でも、ワンシーンでもいいから、観ている人の人生に重なる瞬間があればいいなって思っていて。その一瞬があれば、役者をやっている意味があると思うし、そういう役者でありたいなといつも思っています。

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作品情報

『素敵なダイナマイトスキャンダル』
『素敵なダイナマイトスキャンダル』

2018年3月17日(土)からテアトル新宿ほか全国で公開中
監督・脚本:冨永昌敬
原作:末井昭「素敵なダイナマイトスキャンダル」(ちくま文庫)
主題歌:尾野真千子と末井昭“山の音”
音楽:菊地成孔、小田朋美
出演:
柄本佑
前田敦子
三浦透子
峯田和伸
中島歩
落合モトキ
若葉竜也
松重豊
村上淳
尾野真千子
ほか
配給:東京テアトル

作品情報

『モリのいる場所』
『モリのいる場所』

2018年5月19日(土)からシネスイッチ銀座、ユーロスペース、シネ・リーブル池袋、イオンシネマほか全国で公開
監督・脚本:沖田修一
出演:
山﨑努
樹木希林
加瀬亮
吉村界人
光石研
青木崇高
吹越満
池谷のぶえ
きたろう
林与一
三上博史
ほか
配給:日活

プロフィール

中島歩(なかじま あゆむ)

1988年10月7日生まれ、宮崎県出身。美輪明宏主演の舞台「黒蜥蜴」のオーディションで200名の中から選ばれ、2013年に同舞台で俳優デビュー。翌年、NHK連続テレビ小説「花子とアン」に出演し注目される。主な出演作に『グッド・ストライプス』(15)、『恋愛奇譚集』(17)、「植木等とのぼせもん」(NHK/17)などがある。

若葉竜也(わかば りゅうや)

1989年生まれ。東京都出身。1990年、若葉劇団にて1歳3ヶ月で初舞台を踏む。陰のある役からアクの強い役まで作品によって180度違った表情を見せる幅広い演技力で、数多くの作品に出演。2016年公開の映画『葛城事件』(監督:赤堀雅秋)で、第8回TAMA映画賞 最優秀新進男優賞受賞。公開待機作に、映画『パンク侍、斬られて候』(監督:石井岳龍 2018年6月30日全国公開)など多数。

吉村界人(よしむら かいと)

1993年2月2日東京生まれ。『ポルトレ -PORTRAIT-』(14)で映画主演デビュー。 以降、多数の映画、ドラマ、CMに出演。主な作品に、映画『百円の恋』(15)、『ディストラクション・ベイビーズ』(16)『TOO YOUNG TO DIE!若くして死ぬ』(16)、主演作『太陽を掴め』(16)等。待機作にドラマ「スモーキング」(TX/4月19日スタート、毎週木曜深1:00)を控える等、次世代の日本映画界を背負って立つと期待される若手俳優。

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