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THE CHARM PARKが語る変化 完璧志向から未完成志向へ

THE CHARM PARKが語る変化 完璧志向から未完成志向へ

THE CHARM PARK『Timeless Imperfections』
インタビュー・テキスト
黒田隆憲
撮影:鈴木渉 編集:久野剛士・矢島由佳子(CINRA.NET編集部)
2018/12/05

私たちの「生きづらさ」は、いったいどこから来ているのだろう。たとえば、誰かと100%「わかり合う」ことや、隙もないほど「完璧」であることを求めたり求められたりして、人は「生きづらさ」に直面するのではないか。

数多くのCM音楽を手がけ、他アーティストへの楽曲提供も積極的に行っているシンガーソングライター、 THE CHARM PARKのメジャー1stアルバムは、『Timeless Imperfections』と名付けられた。直訳すると「色あせない未完成品」。人は「完璧」なものほど色褪せない魅力を放つと考えがちだが、彼はそこに疑問を投げかける。「未完成」なものこそ、実はタイムレスなのではないか? と。そんなメッセージが込められた2枚組のアルバムは、「いま」という「未完の連続」を生きる私たちにとって、「生きづらさ」から解放される手がかりとなるかもしれない。彼はいま、どんな思いでこの作品を作り上げたのだろうか。

「未完成なものこそ色褪せないんじゃないかな」というのが、いまの僕の気持ちです。

—前作『THE CHARM PARK』がリリースされたのが、ちょうど1年前でした。そこからのCHARMさんの道のりを、まずは振り返ってもらえますか?

CHARM:前のアルバムを出したのが去年の11月で、翌月からツアーがあったんですけど、そのあと少しブランクがあったんです。まさに今回のメジャーデビューに向けて、契約諸々の準備期間で。もちろん、その期間にも曲は書いていたのですが、いざメジャー移籍となると気持ちにも少し変化がありましたね。

THE CHARM PARK
THE CHARM PARK

—どんな変化でしょう?

CHARM:たとえば金銭面。もちろん、インディーズの頃も考えてはいたのですが、どうやったら赤字にならないか、よりシビアに考えるようになりました。新しいレーベルの人たちと、お互いが「契約を結んでよかった」と思えるようにしたいですし、そのためにどうしたらいいのかを考えながらの1年でしたね。

—ニューアルバム『Timeless Imperfections』は、ファーストにして2枚組ということにも驚いたのですが、サウンドの傾向もだいぶ変わりましたよね?

CHARM:そうですね。前作は、1枚で自分の持ち札を出し切ろうと思ったので、いろんなタイプの楽曲が並んだバラエティー豊かな作品になったと思うんですよ。でも今作は、あまり振り幅を持たせず、全体のトーンを揃えてみました。

トーンの違う2枚のアルバムを、気分によってかけっ放しにできるようにしたかったんです。たとえば、片方はドライブミュージックとして楽しんでもらい、もう片方は部屋でひとりでじっくり聴いてもらう、みたいな。どちらのディスクがどんな気分に向いているかは、僕があまり決めつけたくないので、自由にセレクトしてもらえたらうれしいです。

—タイトルもユニークですね。この由来はなんですか?

CHARM:日本語で直訳すると、「色褪せない、未完成なもの」がしっくりきますかね。一般的に「完璧なものこそ色褪せない」とされているじゃないですか。でも、僕のいまの気持ちとしては「未完成なものこそ色褪せないんじゃないかな」と。それがテーマになっているんです。

自分自身も、以前は「完璧」と言われる音楽を好んで聴いていたし、そういう音楽を作りたいと思っていたんですけど、最近は「ちょっと物足りない曲」に惹かれるようになってきたというか。

THE CHARM PARK

—「ちょっと物足りない」ですか。

CHARM:「この曲、完璧だな」と圧倒されるよりも、「完璧じゃないんだけど、そこがいいよね」と思えるような楽曲ですね。もともと僕はテクニック志向のギタリストで、たとえばDream Theater(1989年にアメリカにてデビューしたプログレッシブメタルバンド)とか大好きだったんです。自分がボストンのバークリー音楽大学(以下、バークリー)に行った動機のひとつは、Dream Theaterのメンバーがみんなバークリー出身だったからというくらい(笑)。最近だと、アデルやブルーノ・マーズの楽曲も完璧だと思います。歌唱力、メロディー、歌詞、アレンジの豪華さや演奏力など、すべて非の打ち所がない。もちろん、そういう音楽はいまも素晴らしいと思っているのですが、自分の関心はもう少し「Imperfection」なものへ向かっているんですね。

—そうしたCHARMさんの気持ちの変化に理由ってありますか?

CHARM:どうだろう……。おそらく、気分のようなものもある気がします。一度、完璧なものを目指して、それに飽きて崩して、しばらくしたらまた違う形で完璧な音楽を目指して……みたいな。そういう意味では、いまの音楽シーンは全体的に少し完璧から外れていこうとしているのかも知れませんね。「ポップ」と言われている音楽に、少し疲れ始めてきているのかなと。

THE CHARM PARK
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リリース情報

THE CHARM PARK
『Timeless Imperfections』
THE CHARM PARK
『Timeless Imperfections』(2CD)

2018年12月5日(水)発売
価格:3,402円(税込)
RZCD-86709/10

[CD1]
1. 三十一
2. アタック
3. Imperfection
4. マジック
5. カルペ・ディエム
6. Turn It Around
7. ワンダーランド
8. Leap of Faith
[CD2]
1. タイムレス
2. くちづけ
3. Mothers
4. 君の声が聴こえてくるよ
5. For Me
6. 休日
7. フォー・ユー
8. Put your love in it
9. Always

イベント情報

『THE CHARM PARK Timeless Imperfections Tour 2019』

2019年1月14日(月・祝)
会場:宮城県 仙台enn2nd

2019年1月18日(金)
会場:大阪府 梅田バナナホール

2019年1月20日(日)
会場:福岡県 福岡ROOMS

2019年1月25日(金)
会場:愛知県 名古屋ボトムライン

2019年1月27日(日)
会場:東京都 渋谷クラブクアトロ

『Timeless Imperfections』リリース記念イベント

2019年12月8日(土)
会場:大阪府 TSUTAYA EBISUBASHI

2019年12月9日(日)
会場:愛知県 タワーレコード名古屋パルコ店

2019年12月15日(土)
会場:東京都 代官山蔦屋書店

2019年12月16日(日)
会場:福岡県 タワーレコード福岡パルコ店

2019年12月22日(土)
会場:北海道 HMV札幌ステラプレイス

プロフィール

THE CHARM PARK(ざ ちゃーむ ぱーく)

2015年リリースの1stミニアルバム『A LETTER』から本格的な活動をスタート。ほぼすべての録音を自身で行い、英語詞と日本語詞を絶妙なブレンドで独自の世界観を築いている。また劇団キャラメルボックスの劇伴や映画のサウンドトラックなどの他に大橋トリオのツアーサポートや共作、南波志帆のサウンドプロデュースなどサイドワークでも大いに注目を集める。2018年に入り、フジテレビ『ストリートワイズ・イン・ワンダーランド―事件の方が放っておかない探偵―』の主題歌「ワンダーランド」を3月に配信リリース。6月には、竹内涼真が出演のメナード 薬用ビューネ2017/ 2018 TVCMソング「フォー・ユー」と話題のタイアップソングを収録したシングル『カルペ・ディエム / フォー・ユー ep』、そして7月にSEIBU SOGO「2018年全国一斉母の日テスト」WEB動画楽曲で使用された新曲「Mothers」を収録した『Mothers ep』を2カ月連続配信リリース。7月に開催の東名阪仙ツアー『WONDERLAND TOUR』では更に動員を伸ばし、GREENROOM、SLOW LIVE、オハラブレイク等各地フェスにも続々と出演。12月に、2枚組の1stメジャーアルバム『Timeless Imperfections』をリリースする。

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