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Zeebra×スティーヴ・アオキ 「踊れなかった国」日本の変化

Zeebra×スティーヴ・アオキ 「踊れなかった国」日本の変化

スティーヴ・アオキ『Neon Future Part.3』
インタビュー・テキスト
渡辺志保
撮影:玉村敬太 編集:久野剛士(CINRA.NET編集部)

たった4年前まで、「風俗営業等の規制及び業務の適正化等に関する法律」(以下、「風営法」)によって、クラブ営業が禁止されていた日本。数々の有名DJなどを生み出しながらも、長年「踊れない国」だった。それから法律が改正され、どう日本のクラブカルチャーは変化していけるのか。

ヒップホップグループ「キングギドラ」や、ソロのラッパーとして活躍しながら、団体「クラブとクラブカルチャーを守る会」を発足し、風営法の改正に尽力したZeebraと、日系アメリカ人のDJ、音楽プロデューサーとして世界のEDMシーンで絶大な人気を誇るスティーヴ・アオキが対談。世界のクラブを知る2人の男が、日本のクラブカルチャーの課題と、今後の展望を語り合う。

DJの最中にプロモーターがやってきて「警察がきてるから、もっと静かにDJしてくれ」って言ってきたんだ。(アオキ)

—Zeebraさんは、日本のナイトカルチャーを盛り上げるためのアクティビストとしても活動していらっしゃいますが、まずは簡単にその活動内容を教えて頂けますか?

Zeebra:5年くらい前から、現状のクラブシーンを変えるための活動に携わってきたんだよね。なぜなら、これまで営業していた多くのクラブが閉店に追い込まれて……。

アオキ:閉店!?

Zeebra:うん。日本で深夜のクラブ営業は違法だったからね。たった4年前までは、そんな状況だったんだ。

アオキ:つい最近の話じゃないか……驚きだな。

左から:スティーヴ・アオキ、Zeebra
左から:スティーヴ・アオキ、Zeebra

Zeebra:日本のクラブ営業を取り締まる法律は約60年前に制定されたもので、それがそのまま適用されていたからね。だから、クラブに直接警察がきて「違法営業だ」と言って、その場でクラブを取り締まっていた。そのために、クラブがいきなり1か月の営業停止処分をくらったりすることもあって。

これまでに誰もその法律を変えようとしなかった。だから、僕らみたいなクラブ業界の人間やDJたちが現状をどうにかしようと立ち上がり、署名運動をして、結果、15万人くらいの署名が集まったんだ。

アオキ:すごいじゃないか。そういえば僕も以前、東京で「(フロアでの)ダンスは違法行為」って聞いたのを思い出したよ。でも、状況は変わったんだよね? とうとうダンスができるようになった?

スティーヴ・アオキ

Zeebra:そう。そもそも、日本の風営法は第二次世界大戦後に制定されたもので。当時、日本にはまだアメリカの進駐軍たちがいて、風営法は彼らに対しての売春行為を取り締まるための法律でもあった。そういった行為は、主にダンスホールで行われていたからね。すべてはそこからスタートしたんだ。

だから、僕たちはクラブでのダンス行為を合法化するために、テクノやハウスといったジャンルの垣根なく、DJたちに呼びかけて「Club and Club Culture Conference(クラブとクラブカルチャーを守る会)」という団体を立ち上げた。

アオキ:そういえば以前、ageHaでDJしたとき――おそらく2012年くらいかな――めちゃくちゃ盛り上がって、オーディエンスもクレイジーに騒いでた。でも、DJの最中にプロモーターがやってきて「警察がきてるから、もっと静かにDJしてくれ。メロウな曲をかけてほしい」って言われたんだよ。「は?」と思ってびっくりしたんだ。「スティーヴ・アオキの音楽を知らないのか!? メロウな曲なんてないよ!」って。ヘンな気持ちだったけど、スローな曲をかけて、ボリュームを下げて対応したんだ。

Zeebra:そう、日本ではたまにそういう出来事があるんだよ。

Zeebra
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リリース情報

Steve Aoki『Neon Future Part.3』
Steve Aoki
『Neon Future Part.3』(CD)

2018年11月14日(水)発売
価格:2,160円(税込)
SICP-5913

1. Neon Future III (Intro)
2. Just Hold On
3. Waste It On Me (Feat. BTS)
4 .Be Somebody (Feat. Kiiara)
5. Pretender (Feat. Lil Yachty & AJR)
6. A Lover And A Memory (Feat. Mike Posner)
7. Why Are We So Broken (Feat. BLINK-182)
8. Golden Days (Feat. Jim Adkins)
9. Our Love Glows (Feat. Lady Antebellum)
10. Anything More (Feat. Era Istrefi)
11. All Night
12. Do Not Disturb (Feat. Bella Thorne)
13. Lie To Me (Feat. Ina Wroldsen)
14. Azukita
15. Hoovela
16. What We Started (Feat. BULLYSONGS)
17. Noble Gas (Feat. Bill Nye)
18. Lie To Me (Nicky Romero Remix) ※国内盤CDボーナス・トラック
19. Be Somebody(Tyron Hapi Remix)  ※国内盤CDボーナス・トラック

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  • プロフィール

    スティーヴ・アオキ

    マイアミ生まれカリフォルニア育ちの世界TOP DJ/プロデューサー。ハードコアパンク、ヒップホップ、ポップから、最新のエレクトロサウンドを自在にミックスし、”Cake Me”とかかげたファンにむけて特大ケーキを投げるという独自のDJスタイルは中毒性が高く、毎回彼の公演は入場制限になるほどの絶大な人気を誇り、一般ユーザーからの投票によってトップDJを決める「America's Best DJ 2015」でNo.1を獲得。2018年10月には国立アメリカ歴史博物館のアートやエンターテインメントをテーマにした展示コーナー<Ray Dolby Gateway to Culture>にて、スティーヴが実際に使用したDJミキサーやCDJなどの機材が展示 - 国立アメリカ歴史博物館にダンス・ミュージックのアーティスト/DJの展示品が設置されるのはスティーヴが初であり、TOP DJとして新たな偉業を成し遂げた。そんな彼が同月にリリースしたシングル「ウェイスト・イット・オン・ミー feat. BTS」は、計46ヵ国のiTunes総合チャートで1位を獲得し、米ビルボード・チャート<HOT 100>にもランク・イン。また、ここ日本でもiTunesダンス・チャートで1位、LINE MUSICチャートでは最高2位を獲得するなど、国内外で大ヒットを記録。同年12月には最新アルバム『ネオン・フューチャー Part.3』を引っ提げ東京/大阪でライヴ・パフォーマンスを披露。数々の大型ダンス・フェスティバルを含め1年365日中300日以上がツアーという過密スケジュールを精力的にこなしながらも、リンキン・パーク、フォール・アウト・ボーイ、アフロジャック、BTS、ブリンク 182、ニッキー・ロメロ、ルイ・トムリンソンといった様々な豪華アーティストとのコラボ楽曲をリリースし続け、レーベル兼アパレル<DIM MAK>を主宰し、ストリート・カルチャーと密接にリンクしながら、才能あるアーティストやファッション・アイテムを世に送り出すなど、常に進化を遂げながらシーンの第一線で多岐にわたる活躍を続けている。

    Zeebra(じぶら)

    1971年4月2日生まれ。ヒップホップグループ「KING GIDDRA」(95年デビュー)のフロントマンとして名を馳せる。日本語におけるラップを新たな次元へと引き上げ、ヒップホップ・シーンの拡大に貢献した立役者。不可能を可能にする日本人。ヒップホップレーベル「GRAND MASTER」 代表。97年のソロ・デビューから常にトップの座に君臨し続け、常に上のレベルを追求する姿勢に共感を覚えるリスナーも数知れない。また、その音楽性の高さや技術(スキル)、スマートなスタイルと存在感と行動力により男女を問わずリスナーの間で世代を跨ぎカリスマ的存在となっている。2014年、より良いクラブとクラブカルチャーの創造を目標とする団体「クラブとクラブカルチャーを守る会」を発足。自らが初代会長として活動し、改 正風営法の施行(2016年6月)に大きく貢献した。また、渋谷区から『渋谷区観光大使ナイトアンバサダー』に任命され、オランダ・アムステルダムで開催された世界28カ国参加の国際会議『NIGHT MAYOR SUMMIT 2016』に参加し堂々たるスピーチをし観衆を沸かせた。最近では、ラップ・ブームの立役者として、MCバトル番組「フリースタイルダンジョン(テレビ朝日)」のオーガナイズ&メインMCや、渋谷区の中学校にて「日本語ラップ講座」の特別講師を務め、2017年9月からは慶應義塾大学(三田キャンパス)にて現代芸術の講師として教鞭をとるなど、幅広く活動を展開している。

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