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GRAPEVINEが語る、ロックバンドがモダンであり続けるために

GRAPEVINEが語る、ロックバンドがモダンであり続けるために

『CROSSING CARNIVAL』
インタビュー・テキスト
柴那典
撮影:YAMA 編集:山元翔一(CINRA.NET編集部)

GRAPEVINEは、なぜ自らを刷新し続けることができるのか。

デビューから22年。流行やトレンドとは距離を保ち、わかりやすいコンセプトや大衆性には迎合せず、一筋縄ではいかないスタンスを保ち続けているGRAPEVINE。しかし、コンスタントに発表し続けてきた作品を紐解いて聴いていけば、ロックバンドとしてのフォーマットを守りつつ、その音楽性を少しずつ進化させてきたことが伝わるはずだ。ゴスペル調のアカペラから幕を開けるニューアルバム『ALL THE LIGHT』にも、新鮮な驚きがたくさん詰まっている。

世代問わず数々のミュージシャンから多くのリスペクトを集め、気鋭のシンガーソングライター・中村佳穂との対バンライブも話題を呼んでいる。その独特の音楽的感性を「リズム」と「他者性」というキーワードから探った。インタビューは「ロックバンドがモダンであり続けるためには」というテーマにおよび、非常に刺激的な会話となった。

最初、ダンサーさんと絡むと聞いたときに「え?」と思ったんですよ。(田中)

—昨年、CINRA.NET主催イベント『CROSSING CARNIVAL』でのライブを拝見しました。そこでのコンテンポラリーダンサーの康本雅子さんとのコラボレーションによるステージが、驚くほど素晴らしかったです。

田中(Gt,Vo):我々としても、ものすごく印象に残っています。

GRAPEVINE(左から:西川弘剛、田中和将、亀井亨)
GRAPEVINE(左から:西川弘剛、田中和将、亀井亨)

—他にないスペシャルなパフォーマンスだったと思うんですが、どういう記憶として残っていますか?

田中:後にも先にも他にないですね。最初にお話をいただいたとき、何かしらいつもと違うスペシャルなことをやるというのがテーマだと伺っていて、そのなかで「康本さんと絡むのはどうか」という話をいただいたんですね。

—GRAPEVINEからオファーしたわけではなかった。

田中:そうですね。実際、どうなることやらと思っていたんですけれど、当日、あまりのすごさにびっくりしました。

 

『CROSSING CARNIVAL'18』より / 撮影:タイコウクニヨシ
『CROSSING CARNIVAL'18』より / 撮影:タイコウクニヨシ(サイトを見る

—打ち合わせもなかったんでしょうか。

亀井(Dr):なかったですね。康本さんは関西に住まれていたので。どの曲をあわせるかメールでやりとりしただけです。

西川(Gt):1曲だけリクエストいただいて、他はお任せでと言われて。

田中:3曲(“なしくずしの愛”“Sing”“KOL(キックアウト ラヴァー)”)を一緒にやったんですけれど、リクエストをいただいた1曲(康本のリクエストは“KOL(キックアウト ラヴァー)”)と他のバランスを考えて、僕らの曲のなかで康本さんに踊ってもらうならどういう世界観がいいのかを考えて曲を決めました。あとは当日のリハだけですね。

—康本さんのパフォーマンスには、バンドが鳴らしている音の向いている方向、描いている景色のようなものと同じものをダンスの身体表現として見せているような印象がありました(参考記事:康本雅子の獣のようなダンスが、GRAPEVINEに襲いかかる)。

田中:そうですね。最初、ダンサーとコラボレーションとするというコンセプトを聞いたときには「え?」と思ったんですよ。僕らのやっているのは、そんなにダンサブルな音楽ではないですから。でも、康本さんのことを知って「なるほど、この方なら」と思いましたし、実際にリハーサルであわせたときはびっくりしました。

—ステージ側からはどんなふうに見えていましたか。

田中:サブステージとメインステージを縦横無尽に行き来するような表現だったんですけれど、“Sing”では片手に本を持ったり、野菜を齧ったり、ものすごいことをやっているなと。僕の位置からよく見えたんですよ。僕自身、演奏しながらなかなか楽しんでいました(参考記事:CINRA主催の『CROSSING CARNIVAL'18』全アクト振り返り)。

田中和将(GRAPEVINE)
田中和将(GRAPEVINE)

自分たち以外の人の意見や刺激を取り入れて、空気の入れ替えをしないと、飽きてくるんです。(田中)

—今回のインタビューの大きなテーマとして「他者性」というキーワードを考えているんです。康本さんとのコラボだけでなく、誰かと交わること、他者から刺激を受けることが、GRAPEVINEというバンドにとって大きな要素になっている。新作アルバムの『ALL THE LIGHT』も、ホッピー神山さんのプロデュースが大きなポイントになっているわけですよね。

田中:そうですね。

—こうやって他者からの刺激を求める姿勢は以前からでしょうか。

田中:一時期を超えてからはそうですね。言い方は悪いですけれど、自分たち以外の人の意見や刺激を取り入れて、空気の入れ替えをしないと、煮詰まるというか、飽きてくるんです。その刺激に助けられているというのはすごく大きいです。

—曲作りの現場においてはどうでしょう? セッションで作っていく制作方法が主体だという話ですけれども。

田中:主体というほどではないですし、半分とまでも言わないけれど、ある程度、重要な位置を占めるようになりましたね。

—そういうセッションの場所では、自分たちだけで鳴らしているものと、誰かが入ってくるのは全然違うわけですよね。

田中:そうですね。ましてや、僕らは全員が曲を書くバンドなので、それぞれ家でデモテープを作るんです。それは相変わらず続けているんですけれど、宅録というのは自分の世界だけで完結するもので。それをよしとする人は多いと思うんですけど、僕は一人でやっていてもちっとも面白くない。いいんだか悪いんだかもわからない。

だから、それをバンドに持っていっていじってもらいたいんです。それをジャムセッションでやると、ゼロからみんなでいじることになるんで、家でやったら絶対に起こらないことが起こる。そっちのほうが刺激的で楽しいというのはあります。

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イベント情報

『CROSSING CARNIVAL - visual edition-』
『CROSSING CARNIVAL - visual edition-』

2019年4月3日(水)
会場:東京都 渋谷 TSUTAYA O-EAST

出演:
indigo la End
odol
The fin.
Film & Stage Visual Producer:KITE
料金:3,900円(ドリンク別)

『CROSSING CARNIVAL'19』

2019年5月18日(土)OPEN 13:00 / START 14:00(予定)
会場:東京都 渋谷 TSUTAYA O-EAST、duo MUSIC EXCHANGE、clubasia、WOMB、TSUTAYA O-nest

出演:
後日発表
料金:4,800円(ドリンク別)

リリース情報

GRAPEVINE
『ALL THE LIGHT』初回限定盤(CD+DVD)

2019年2月6日(水)発売
価格:4,860円(税込)
VIZL-1505
※スリーブ仕様

[CD]
1. 開花
2. Alright
3. 雪解け
4. ミチバシリ
5. Asteroids
6. こぼれる
7. 弁天
8. God only knows
9. Era
10. すべてのありふれた光

[DVD]
『GRAPEVINE LIVE RISING SUN ROCK FESTIVAL 2018 in EZO』
1. Arma
2. 疾走
3. スロウ
4. Darlin from hell
5. エレウテリア
6. Golden Dawn
7. CORE
8. 光について
9. Everyman, everywhere
※DVDは初回限定盤に付属

GRAPEVINE『ALL THE LIGHT』通常盤
GRAPEVINE
『ALL THE LIGHT』通常盤(CD+DVD)

2019年2月6日(水)発売
価格:3,240円(税込)
VICL-65092

[CD]
1. 開花
2. Alright
3. 雪解け
4. ミチバシリ
5. Asteroids
6. こぼれる
7. 弁天
8. God only knows
9. Era
10. すべてのありふれた光

イベント情報

『GRAPEVINE SOMETHING SPECIAL』

2019年3月1日(金)
会場:東京都 マイナビBLITZ赤坂
ゲスト:中村佳穂

『GRAPEVINE tour2019』

2019年4月12日(金)
会場:東京都 恵比寿LIQUIDROOM

2019年4月14日(日)
会場:新潟県 新潟LOTS

2019年4月20日(土)
会場:兵庫県 神戸ハーバースタジオ

2019年4月21日(日)
会場:静岡県 Live House浜松窓枠

2019年4月27日(土)
会場:北海道 札幌ペニーレーン24

2019年5月11日(土)
会場:熊本県 熊本B.9 V1

2019年5月12日(日)
会場:鹿児島県 鹿児島CAPARVO HALL

2019年5月18日(土)
会場:岡山県 岡山YEBISU YA PRO

2019年5月19日(日)
会場:愛媛県 松山Wstudio RED

2019年5月25日(土)
会場:石川県 金沢EIGHT HALL

2019年5月26日(日)
会場:長野県 長野CLUB JUNK BOX

2019年6月1日(土)
会場:岩手県 盛岡Club Change WAVE

2019年6月2日(日)
会場:宮城県 仙台Rensa

2019年6月8日(土)
会場:福岡県 福岡DRUM LOGOS

2019年6月9日(日)
会場:広島県 広島クラブクアトロ

2019年6月14日(金)
会場:愛知県 名古屋ボトムライン

2019年6月15日(土)
会場:大阪府 なんばHatch

2019年6月22日(土)
会場:栃木県 宇都宮HEAVEN'S ROCK VJ-2

2019年6月23日(日)
会場:福島県 郡山CLUB#9

2019年6月28日(金)
会場:東京都 Zepp DiverCity

プロフィール

GRAPEVINE
GRAPEVINE(ぐれいぷばいん)

1993年に大阪で活動開始。結成メンバーは田中和将(Vo,Gt)、西川弘剛(Gt)、亀井亨(Dr)、西原誠(Ba)。バンド名はマーヴィン・ゲイの「I heard it through the grapevine」から借用している。自主制作したカセット・テープが注目をあびて、1997年にポニー・キャニオンからミニ・アルバム『覚醒』でデビュー。2枚のスマッシュ・ヒット(「スロウ」「光について」)を含むセカンド・アルバム『Lifetime』(1999年)がTOP3にチャート・インした。2002年に病気療養のため西原誠が脱退し、金戸覚(Ba)、高野勲(Key)が加わる。2014年、スピードスターレコーズに移籍。アルバム『Lifetime』再現ライブ『IN A LIFETIME』を開催。2017年、デビュー20周年を迎え15th AL『ROADSIDE PROPHET』をリリース。2019年2月、『ALL THE LIGHT』を発表。現在のラインナップは田中和将(Vo,Gt)、西川弘剛(Gt)、亀井亨(Dr)、高野勲(Key)、金戸覚(Ba)。

関連チケット情報

2020年11月3日(火)
GRAPEVINE
会場:オリックス劇場(大阪府)

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