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ゴスペラーズとSIRUPが語る、ソウルミュージックとは「エモ」

ゴスペラーズとSIRUPが語る、ソウルミュージックとは「エモ」

The Gospellers 25th Anniversary tribute『BOYS meet HARMONY』
インタビュー・テキスト
黒田隆憲
撮影:永峰拓也 編集:矢島大地、矢島由佳子(CINRA.NET編集部)

今年でメジャーデビュー25周年を迎えるゴスペラーズのトリビュートアルバム『BOYS meet HARMONY』が、3月20日にリリースされた。

参加アーティストは、Da-iCEやUNIONE、FlowBackなど、ゴスペラーズに影響を受けた新世代のボーカルグループを中心に9組。中でも異彩を放つのは、最近HondaのテレビCMにも起用されるなど注目を集めるR&BシンガーソングライターのSIRUPや、シーン屈指のスキルを誇るヒップホップデュオCreepy Nutsといったアーティストが名を連ねていること。まだ日本にアカペラが浸透していなかった1990年代前半に活動をスタートし、後のアカペラブームはもちろん、日本のR&B~ヒップホップの礎を築いたゴスペラーズの影響が、どれだけ広範囲に広がったのかがこのメンツからも窺い知れよう。

そこで今回CINRA.NETでは、ゴスペラーズのメンバーとトリビュート参加アーティストの対談を2回にわたってお届けする。まずは彼らの名を世に知らしめた重要曲“永遠(とわ)に”に挑戦し、アルバムの筆頭を飾ったSIRUPと、公私ともに交流の深い黒沢薫が登場。アカペラやゴスペルの魅力を「エモ」だと表現する二人に、「歌」への熱い想いをたっぷりと語り合ってもらった。

この時代にソロシンガーが“永遠に”を歌う意味を考えながらトラックを作っていきました。(SIRUP)

—お二人はプライベートでも交流が深いと伺ったのですが、そもそもはどんな出会いだったのですか?

黒沢:『ドラマティック・ソウル』という日本のR&B、ソウルミュージック好きの若手が集結して行なっている音楽イベントがあって。そこにいた中心メンバー4人のうちの二人が、我々の楽曲をよく書いてくれている竹本健一くんと、僕がソロを作るときに必ずファーストコールで呼ぶコーラスのMARU(Fire Lily)という、よく知っている仲間だったので、時々遊びに行ったり飛び入りで歌ったりしていたんです。それで、いつだったかの打ち上げで「後輩なんです」と竹本くんに紹介されたのがKYOtaroで。

SIRUP:僕がまだ大阪で「KYOtaro」名義で活動していた頃だから、6、7年くらい前ですかね。

黒沢:しばらくして彼が上京することになって、「みんなで歓迎会でもしよう」と、僕の行きつけのお店でやることになったんだよね。それで約束の時間に出向いたら、まだKYOtaroしか来ていなくて。それほど面識もない頃だったのに、結局1時間くらいサシで飲んだんだよね?(笑) いろいろ話題を探しながら話をしていたら、お互い映画や漫画の好みが似ていて盛り上がったんですよ。

黒沢 薫(ゴスペラーズ)
黒沢 薫(ゴスペラーズ)

—じゃあ、今回のトリビュート盤でSIRUPさんにオファーしたのもその流れで?

黒沢:いや、全然そういうわけではなくて。むしろあまりにも仲がよすぎるから、僕から名前を出すのは遠慮していたところがあったんですよね(笑)。トリビュートには基本的に、男性ボーカルグループに参加してもらうという話だったし。

そうしたらレコード会社の、昔から関わってくれているスタッフから「SIRUPいいんじゃない?」という打診があって。それで決まったという経緯です。そのあとSIRUPはすごい勢いで売れていきましたけど、別に話題性を狙ったとかそういうわけでもなかったです(笑)。

—“永遠(とわ)に”はゴスペラーズにとっても大切な楽曲のうちのひとつだと思うのですが、この曲を歌うことになってSIRUPさんはどう思いましたか?

SIRUP:“永遠に”はリアルタイムで聴いていた世代で、カラオケに行けば誰が歌うかをみんなで競い合っていた楽曲だったので、まさか自分がこういう形で歌わせてもらうことになるとは思っていなかったです(笑)。最初は鬼のプレッシャーでしたよ。「これぞ、ゴスペラーズ!」という曲ですしね。

でも、そんな曲を僕にということは、ある意味で「SIRUPの世界観でやっていいんだぞ」ということなんだろうなと理解して、楽しく歌うよう心がけました。

SIRUP
“永遠に / SIRUP”を聴く(Apple Musicはこちら

黒沢:結果、アルバムの1曲目を飾ることになってね。

SIRUP:いやもう光栄です。このトリビュートの詳細を、ゴスペラーズのみなさんがライブで発表する瞬間に立ち会ったんですけど、“永遠に”をものすごく素晴らしいアレンジで歌われたあとだったから、余計に込み上げるものがありました。

—“永遠に”は多くの国民が知っている曲だからこそ、カバーするときにどうやってSIRUPさんなりの解釈を入れるのか、悩ましい部分もあったのでは?

SIRUP:この時代にソロシンガーが“永遠に”を歌う意味を考えながらトラックを作っていきました。僕が大阪時代から一緒に活動しているSoulflexのMori Zentaroと、同じレーベルのChocoholicに手伝ってもらって。1990年代のフレイバーを残しつつ、アンビエントなR&Bというのがサウンドのコンセプトでしたね。

黒沢:最初は緊張して冷静に聴けなかったよ(笑)。メンバーみんなで聴いたんだけど、自分たちの曲を人に聴かせるよりも気が気じゃなかった。

SIRUP:そうだったんですか(笑)。

—もはや親心ですね(笑)。

黒沢:だから、周りの反応がよかったことに対してすごくホッとしました。ラジオで初めて流れるときも緊張したんだよ? 当日はずっとラジオの前で待機してたもん。「まだかな、いつになったらかかるのかな」って……ファンかよ(笑)。

そのあと、Twitterでエゴサして。リスナーからは、本当にいい反応ばかりで胸を撫で下ろしました。

左から:黒沢 薫(ゴスペラーズ)、SIRUP
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リリース情報

V.AThe Gospellers 25th Anniversary tribute『BOYS meet HARMONY』
V.A
The Gospellers 25th Anniversary tribute
『BOYS meet HARMONY』(CD)

2019年3月20日(水)発売
価格:2,700円(税込)
KSCL-3136

1. 永遠に / SIRUP
2. ミモザ / COLOR CREATION
3. 新大阪 / Da-iCE
4. 熱帯夜 / UNIONE(ユニオネ)
5. ポーカーフェイス / Creepy Nuts
6. 星降る夜のシンフォニー / FlowBack
7. 月光 / XOX
8. 星屑の街 / SOLIDEMO
9. ひとり / 港カヲル from グループ魂

  • Apple Musicで聴く
  • イベント情報

    『ゴスペラーズ 25th Anniversary tribute live 〜BOYS meet HARMONY〜』

    2019年3月25日(月)
    会場:東京都 Zepp DiverCity

    出演:
    ゴスペラーズ
    COLOR CREATION
    大野雄大(from Da-iCE)
    XOX
    SIRUP
    SOLIDEMO
    FlowBack
    UNIONE

    リリース情報

    SIRUP
    『FEEL GOOD』(CD)

    2019年5月29日(水)発売
    価格:3,024円(税込)
    RZCB-87001

    プロフィール

    ゴスペラーズ
    ゴスペラーズ

    1991年に早稲田大学のアカペラサークル「Street Corner Symphony」で結成し、94年にキューンミュージックよりメジャーデビュー。2000年リリースのシングル“永遠に”がロングセールスを記録し、『ひとり』は、アカペラ作品としては日本音楽史上初めてセールスチャートのベスト3入りを果たした。日本のボーカルグループのパイオニアとして、アジア各国でも作品がリリースされている。

    SIRUP
    SIRUP(しらっぷ)

    R&B / ソウル、HIPHOPなどをベースに、ジャンルを超えて様々なクリエイターとコラボレーションし、新しいものを生み出していく。その変幻自在なボーカルスタイル、五感を刺激するグルーヴィーなサウンド、そして個性的な歌詞の世界観でリスナーを魅了する。SIRUPは、「Sing & Rap」からなる造語。

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