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Kan Sano率いるLast Electroが語る、最先端のバンドサウンド

Kan Sano率いるLast Electroが語る、最先端のバンドサウンド

Last Electro『Night Symphony』
インタビュー・テキスト
黒田隆憲
撮影:垂水佳菜 編集:山元翔一(CINRA.NET編集部)

ジェイムス・ブレイクが出てきて時代が更新されたという感じがあった。(Kan Sano)

—今後、『SYNCHRONICITY'19』での初ライブを皮切りに、ライブも積極的に行なっていくと思うんですけど、それはどんな感じになるのでしょう。

Kan:まだ自分たちでも模索している段階なんですが、ただ、演奏の熱量やテクニカルなところを出していきたいということは考えていますね。そこを「ダサい」のではなく「カッコいい」ものにしたい。

たとえばディアンジェロは、音源に比べてライブはかなりフィジカルで演奏や歌唱力を研ぎ澄ませていく感じでしたが、ジェイムス・ブレイクはいわゆる演奏の熱量ではないところでダイナミズムを見せている。それをしかもバンドでやっていたのが衝撃だったんですよ。バンドでのライブパフォーマンスのあり方が、次のタームへ進んだなという感じがすごくあった。ただ、僕らは演奏の熱量で見せるということもやってきたメンバーなので、そこはうまいバランスをライブでは探したいなと思っています。

Sawamura:僕の現状のイメージでは、音源よりもドラムとか加工せず生の音が出ればライブ感が出るかなと。

Jun:Ippeiくんは多才なドラマーなので、ギターもいろんなアプローチができると思います。

Kan:やっぱり、ドラムが打ち込みなのか生なのかでかなり演奏に違いは出てきますよね。僕はずっとジャズのアンサンブルで育ってきたので、ドラマーの熱量が、バンドのなかにないと物足りなく感じてしまう。その感覚は持ちつつも、ジェイムス・ブレイク的な引きの美学、音響的な部分を取り込んでいきたいと思います。

Yusuke:なので、まずは音源ありき。そのうえで「こういう演奏もできますよ」っていうのを見せていきたいですね。

左から:Jun Uchino、Kan Sano、Ippei Sawamura、Yusuke
左から:Jun Uchino、Kan Sano、Ippei Sawamura、Yusuke Nakamura / 『SYNCHRONICITY'19』でのライブ情報を見る(サイトを開く

—今日いろいろとお話を伺って、Last Electroというバンドはブロークンビーツやビートミュージックに触発された世代と、ロバート・グラスパーやクリス・デイヴが入口だった2つの世代が、共振しながら新しい音楽を作り上げているのだなということがよくわかりました。

Kan:やっぱり、ジェイムス・ブレイクが出てきて時代が更新されたという感じがあって。僕とかYusukeさんはジャズや古いソウルのような、演奏の熱量で持っていく部分と、ヒップホップ的な引きの美学、両方を聴いて育ってきて。それがもう一度、今の感覚と今のバランスでひとつに落とし込むときがきているのかなと。

Ippei:僕らの世代はよく「テクい」って言われますけど、さらに若い10代とかもう鬼ヤバくて。スーパーテクいんですよ(笑)。でも、彼らはそういうテクニカルな面では超絶だけど、「昔のいい音」をあまり知らないなというのも一方で感じていて。

Last ElectroはKanさんやYusukeさんが持つルーツの部分や、体系的な音楽知識と、僕らのテクニック思考のプレイが上手いこと融合されて、個人的には今までなかったような新しいサウンドが作られている気がしますね。

左から:Ippei Sawamura、Kan Sano、Yusuke Nakamura、Jun Uchino
左から:Ippei Sawamura、Kan Sano、Yusuke Nakamura、Jun Uchino

—さっき僕はYMOを引き合いに出しましたけど、細野晴臣さんは結成当初「下半身モヤモヤ(リズム)、みぞおちワクワク(コードとメロディー)、頭クラクラ(コンセプト)」というのをスローガンに掲げていたそうなんです。思わず体が動いてしまうグルーヴ、琴線に触れるコードやメロディー、先鋭的なビートやサウンドを内包するLast Electroも、そういう意味ではYMOに通じるところがあるなと改めて思いました。

Jun:僕もYMOは大好きなんですよね。今ってトラックメイカーの活躍が目立つ時代ですけど、演奏もできるトラックメイカーの集団というのもYMOっぽいし、Last Electroのユニークなところなのかなと。ライブはまだ試行錯誤の段階ですが、どんなことになるのか今から楽しみです。

Kan:JunくんやIppeiちゃんは僕より発想が柔軟でオープンなんですよね。自分だけでやっているとどうしても凝り固まってしまいがちなんですけど、彼らと一緒にやることで自由になれる気がします。あとは、「ライブがやりたい」というのは、バンドを組んだときからあって。みんなでツアー行ったり飲んだりしたいですね(笑)。みんなで模索しながら、面白いことをやっていきたいです。

左から:Jun Uchino、Kan Sano、Ippei Sawamura、Yusuke Nakamura
左から:Jun Uchino、Kan Sano、Ippei Sawamura、Yusuke Nakamura
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リリース情報

Last Electro
『Night Symphony』(7インチ盤)

2019年4月10日(水)発売
価格:1,620円(税込)
DSB-40

[SIDE-A]
1. Night Symphony
[SIDE-B]
1. When You Kill Me

ライブ情報

『SYNCHRONICITY'19』

2019年4月6日(土)13:00 開場・開演
会場:東京都 渋谷 TSUTAYA O-EAST、TSUTAYA O-WEST、TSUTAYA O-Crest、TSUTAYA
O-nest、duo MUSIC EXCHANGE、clubasia、VUENOS、Glad、LOFT9

出演:
Last Electro
浅井健一 & THE INTERCHANGE KILLS
SOIL&”PIMP”SESSIONS
SPECIAL OTHERS
大森靖子
雨のパレード
アルカラ
cinema staff
mabanua
KID FRESINO
Awich
STUTS
AAAMYYY
Say Sue Me(Korea)
tokonoma
ADAM at
Schroeder-Headz
TRI4TH
JABBERLOOP
カネコアヤノ(バンドセット)
Ghost like girlfriend
ニガミ17才
GEZAN
踊ってばかりの国
THE LITTLE BLACK
スカート(弾き語り)
toddle
羊文学
KONCOS
キイチビール&ザ・ホーリーティッツ
CRCK/LCKS
Ryu Matsuyama
ニトロデイ
Nao Kawamura
Gai Sunya(yahyel)
sora tob sakana
Maison book girl
ポップしなないで
SAKA-SAMA
ギリシャラブ
The Taupe
nhhmbase
falls
the SHUWA
テスラは泣かない。
SuiseiNoboAz
Lucie, Too
The Wisely Brothers
Special Favorite Music
Luby Sparks
東郷清丸
ザ・おめでたズ
Kick a Show
BLACK BASS
BROTHER SUN SISTER MOON
座布団5000/
VENUEVINCENT
Sankara
Babaroa
Mega Shinnosuke
レイラ
山形りお
CHAILD
SOA
DJ Ko Umehara(-kikyu-)
DJ New Action!(星原喜一郎 / 遠藤孝行)
松本誠治
白鳥雪之丞(Tears of Swan)
出口博之(exモノブライト)
ハシダカズマ(箱庭の室内楽)
西村ひよこちゃんemo
アイアムアイ
ミノウラヒロキ・マジックショー
Gravityfree(Live Painting)
料金:1日券5,800円 通し券11,000円(共にドリンク別)
(通し券は4月7日(日)『SYNCHRONICITY’19』との通し券)

プロフィール

Last Electro

平成最後の夏に結成。国内外のアンダーグラウンドジャズ・ソウルシーンで暗躍するIppei Sawamura(SANABAGUN.)、Jun Uchino(Mime)、Yusuke Nakamura(BLU-SWING)、Kan Sanoの4人から成るリーダー不在のミュージシャンズミュージシャン集団。ゼロ年代のクロスオーバーシーンでプロダクションスキルを培ったプロデューサーと新世代のプレイヤーのセッションから生まれた突然変異のヒューチャーソウル。ポストダブステップ以降のビート感覚、リンチやキューブリックなどカルト映像作家に通じる終末SF観、空洞化する現実を冷たい視線で傍観する詞と実体を持たない憂鬱なウィスパーボイス。あらゆるジャンルを飲み込みながら、個々の活動と別次元で進行する鋭利なアート性は今後の展開が予測不能。2019年から本格始動。1月に初の7インチ「No More Sunshine」をリリース。

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