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上白石萌音が語る、歌う喜び。音楽と向き合い自分を取り戻す

上白石萌音が語る、歌う喜び。音楽と向き合い自分を取り戻す

上白石萌音『i』
インタビュー・テキスト
麦倉正樹
撮影:豊島望 編集:中田光貴(CINRA.NET編集部)

2016年の大ヒット映画『君の名は。』でヒロイン役「宮水三葉」の声を担当、その年の秋には映画の主題歌でもあるRADWIMPSの“なんでもないや”のカバーを含むミニアルバム『chouchou』をリリースし、その美声で多くの人を魅了した上白石萌音。若手実力派女優として、現在も引っ張りだこである彼女が、アルバム『and...』以来、約2年ぶりとなる待望のミニアルバム『i』を7月10日にリリースした。

自身が主演した映画『L♡DK ひとつ屋根の下、「スキ」がふたつ。』の主題歌となった“ハッピーエンド”をはじめ、作詞にYUKI、作曲にn-buna(ヨルシカ)という意外なコラボレーションを実現させたリード曲“永遠はきらい”など、「恋」をテーマとした5つの楽曲が収められた本作。

2016年以降、劇的に増えた歌手としての活動のなかで、歌うことの楽しさと難しさを同時に感じてきたという彼女は、今回のミニアルバムにどのような考えを反映させていったのだろうか。役者としての活動が音楽にもたらせるもの、歌手としての活動が芝居にもたらせるものも含めて、上白石萌音にじっくり話を聞いた。

音楽番組で感じた恐怖を拭い去ってくれたのが、ライブだったんです。

―上白石さんが主演した映画『L♡DK ひとつ屋根の下、「スキ」がふたつ。』の主題歌“ハッピーエンド”が4月に配信リリースされましたが、CDのリリースはアルバム『and...』以来約2年ぶりということで……どうですか、久しぶりの音楽取材は?

上白石:なんか懐かしいなっていう感じです(笑)。リリース的には2年のブランクがあって……もちろん、そのあいだにも、音楽番組に呼んでいただいたり、HYさんのトリビュート盤(『CHANPURU STORY ~HY tribute~』、2018年リリース)に参加させていただいたり、音楽活動はしていたんですけど、自分の名前がバーンと載ったCDが出るのは久しぶりで、やっぱりすごく時間が空いていたんだなあって実感しています。

音楽活動の取材って、映画やドラマの取材よりも、自分を丸裸にされるような感覚があるんですよね。それをいま、改めて感じているところです(笑)。

上白石萌音(かみしらいし もね)<br>1998年1月27日生まれ。2011年に第7回「東宝シンデレラ」オーディションで審査員特別賞を受賞。初主演映画『舞妓はレディ』では、第38回日本アカデミー賞新人俳優賞など、多くの賞を受賞。『君の名は。』でヒロイン:三葉の声を演じ話題に。2018年は映画『ちはやふる-結び-』や『羊と鋼の森』のほか、舞台、ミュージカルなど幅広く活躍。今後も主演映画『スタートアップ・ガールズ』の公開や、井上ひさし最後の戯曲『組曲虐殺』の公演を控えている。
上白石萌音(かみしらいし もね)
1998年1月27日生まれ。2011年に第7回「東宝シンデレラ」オーディションで審査員特別賞を受賞。初主演映画『舞妓はレディ』では、第38回日本アカデミー賞新人俳優賞など、多くの賞を受賞。『君の名は。』でヒロイン:三葉の声を演じ話題に。2018年は映画『ちはやふる-結び-』や『羊と鋼の森』のほか、舞台、ミュージカルなど幅広く活躍。今後も主演映画『スタートアップ・ガールズ』の公開や、井上ひさし最後の戯曲『組曲虐殺』の公演を控えている。

―少し前の話にはなりますが、“なんでもないや”のカバーを含むミニアルバム『chouchou』の反響は、ものすごいものがあったんじゃないですか?

上白石:そうですね。あのタイミングでCDを出そうという話は、『君の名は。』の前から決まっていたことでした。なので、たまたまそこにカチッとはまった感じだったんですけど、家族の前で歌ってただ満足していたものが、急に広がりをもっていって……だから当時は、恐怖心みたいなものも、実はちょっとありました。

―恐怖心?

上白石:自分が見渡せないところまで届いている感じがしたんですよね。霧のなかじゃないですけど、モヤっとしたもののなかにいる感覚がすごくあって。

あと、同じタイミングで、歌うことの難しさのドツボにはまってしまったんです。音楽番組に出させていただいても、その緊張感に押しつぶされそうになったり。いままで好きで歌ってきた歌と、まったく別物な感じがして……そういう葛藤も、その時期は結構ありました。

―生放送だと撮り直しもきかないですしね。

上白石:そうなんです。その場所で発した声が、そのまま電波に乗ってブワーッと全国に広がるわけじゃないですか。そこで「わっ、怖い」って思ってしまった自分もいたりして。だから当時は、心のなかでは戦っていたかもしれないです。

ただ、そうやってお仕事として歌うことの難しさを感じつつも、うまくいったときの快感もすごくあって。そういうものを一気に味わっていた感じですね。

上白石萌音

―ちなみに、ライブはどうでしたか?

上白石:ライブは、ものすごく新鮮でした。だって、そこにいる方々は全員、私の歌を聴きにきてくださっているわけじゃないですか。映画や舞台では、それぞれお目当ての役者さんがいたり……みなさん結局、その作品を観にきているわけですよね。

なのにライブは、ステージに出た瞬間、私を観にきてくれている方ばっかりで、そのパワーにはやっぱり圧倒されましたね。それこそ、初めてワンマンライブをしたときは、客席からすごいエネルギーを感じて、「もう観ないで!」って思ったり(笑)。

上白石萌音

―いやいや、そういうわけには(笑)。

上白石:でも本当に、ライブは特別な空間だなと思いました。音楽番組で感じた恐怖を拭い去ってくれたのが、ライブだったんです。ステージに立つことによって、「歌って、こんなに楽しいものだよね」という感覚を取り戻せて。

―いわゆるライブ感というか舞台の臨場感が、もともと好きなんですね。

上白石:そうなんです。だから、音楽のライブっていいものだなと、そのときにすごく思いました。でも同時に、バンドメンバーのみなさんに支えてもらいつつ、ステージの真ん中に立っているのは私で。私に力がないとその時間をもたせることができないんだというシビアな面もすごく感じました。

達成感とともに、反省点もたくさん生まれたので、そこからまたせっせとボイトレに通ったりとかして(笑)。そうやって、ギアをひとつ上げてもらった体験でした。

上白石萌音
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リリース情報

上白石萌音『i』初回限定盤
上白石萌音
『i』初回限定盤(CD+DVD)

2019年7月10日(水)発売
価格:2,300円(税込)
UPCH-7503

[CD]
1. 永遠はきらい
2. Ao
3. ハッピーエンド(上白石萌音×内澤崇仁(androp))
4. 巡る
5. ひとりごと
<ボーナス・トラック>
6.ハッピーエンド(studio live ver.)

[DVD]
“永遠はきらい”ミュージックビデオ

上白石萌音『i』通常盤
上白石萌音
『i』通常盤(CD)

2019年7月10日(水)発売
価格:1,800円(税込)
UPCH-2188

1. 永遠はきらい
2. Ao
3. ハッピーエンド(上白石萌音×内澤崇仁(androp))
4. 巡る
5. ひとりごと

プロフィール

XXX
上白石萌音(かみしらいし もね)

1998年1月27日生まれ。2011年に第7回「東宝シンデレラ」オーディションで審査員特別賞を受賞。初主演映画『舞妓はレディ』では、第38回日本アカデミー賞新人俳優賞など、多くの賞を受賞。『君の名は。』でヒロイン:三葉の声を演じ話題に。2018年は映画『ちはやふる-結び-』や『羊と鋼の森』のほか、舞台、ミュージカルなど幅広く活躍。今後も主演映画『スタートアップ・ガールズ』の公開や、井上ひさし最後の戯曲『組曲虐殺』の公演を控えている。

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