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結城萌子と冨田明宏が対談。音楽家が惚れる彼女の魅力を紐解く

結城萌子と冨田明宏が対談。音楽家が惚れる彼女の魅力を紐解く

結城萌子『innocent moon』
インタビュー・テキスト
金子厚武
撮影:前田立 編集:川浦慧(CINRA.NET編集部)

新人声優 / 歌手の結城萌子がデビューEP『innocent moon』を8月28日にリリースする。すでに公開されている“散々花嫁”や“さよなら私の青春”など、全曲の作詞作曲を川谷絵音が担当、編曲には菅野よう子、ミト、Tom-H@ck、ちゃんMARIが参加という非常に豪華なコラボレーションが実現し、幅広い音楽ファンにアピールするであろう話題作となっている。

しかし、昨年声優としての活動を開始したばかりの結城萌子自身については、まだまだ知られていない部分も多い。そこで今回は、プロジェクト全体の監修を務める冨田明宏を迎え、デビューに至る道のりについて聞くとともに、結城のパーソナリティーの深掘りを試みた。2人の対話を通じて見えてきたのは、幼少期からアニメや漫画に囲まれて育ったという彼女自身が、決して順風満帆ではない運命に抗いながらも、自らの使命を全うしようとする、アニメのヒロインのような存在だということ。物語のはじまりがここに。

睡眠や食事の時間を削ってまで熱中したことって、漫画やアニメ以外にはなかったんです。(結城)

―結城さんは昨年から本格的に声優としての活動を開始されていますが、歌手としてのプロジェクトはいつごろからスタートしていて、冨田さんとはいつお会いしたのでしょうか?

結城:川谷さんに作詞作曲をしていただいて、歌手デビューをするお話は以前から水面下で動いていたんです。ただ、「声優になりたい」という夢もずっとあったので、アニメ方面に精通している方にも加わってもらった方がいいんじゃないかということで、冨田さんをご紹介していただきました。それももう1年半以上前です。

冨田:結城さんのアイデンティティーにおいて、アニメとか声優はものすごく重要な部分だったんですよね。一言で「音楽」といっても、シーンや文化が違えば、なかなか共通言語が見当たらなかったりもするので、アニメや声優さんの部門と、J-POPの部門の間に僕が入って、トランスレーターの役割を担い、そのふたつがちゃんと混ざり合うのかを検証する。そういう意味での「監修」という立ち位置です。

結城:レコード会社さんのチームには「今までアニソンにがっつり浸ってきた」っていう方はいらっしゃらなかったんです。なので、「どんな曲が好きなの?」って聞かれたときに、私の好きな曲を流しても「うーん……」みたいな反応で。なので、通訳のように冨田さんがいろいろ助けてくれました。

結城萌子(ゆうき もえこ)<br>3月31日、千葉県生まれ。幼少期よりアニメや漫画、ゲームに親しみながら育ち、物心ついた時には将来は声優か漫画家になりたいという志をもっていた。2019年8月28日に『innocent moon』でワーナーミュージックよりデビュー。
結城萌子(ゆうき もえこ)
3月31日、千葉県生まれ。幼少期よりアニメや漫画、ゲームに親しみながら育ち、物心ついた時には将来は声優か漫画家になりたいという志をもっていた。2019年8月28日に『innocent moon』でワーナーミュージックよりデビュー。

―結城さんは小さいころからアニメや漫画、ゲームに触れて育ち、声優か漫画家になるのが夢だったそうですね。

結城:物心つく前からそういうものに囲まれた家庭環境で、親に「もうゲームやめなさい」と言われることもなく、のびのびとオタク活動をしていました。部活が終わったら即帰って、即パソコンの電源を入れる生活で、家族がテーブルで夕飯を食べているのに、私だけパソコンの前で食べたり(笑)。

―『うる星やつら』とか『美少女戦士セーラームーン』とか、ちょっと上の世代の作品がお好きだそうで、それも家族の影響?

結城:親と、あとは姉妹もそういうのが好きだったので、その影響は大きいですね。物心ついたときからそんな生活だったので、オタクじゃない生活が想像できないんです。だから、オタクじゃない人が普段どういう生活をしていて、なにを生きがいにしているのか、なにに情熱を注いでいるのかっていうのが、本当にわからないんですよ。

―部活はなにをやっていたんですか?

結城:吹奏楽部でフルートをやっていました。親は音楽も好きだったので、私も昔から好きだったんですけど、最初は親に(楽器を)やらされている感じもあって。しかも、部活がすごく厳しかったんですよ。朝から夜までずっと練習で、コンクールが夏にあったから、蒸し暑い廊下でずっと同じ曲を練習したりして……今思うと、よく頑張ってたなと思います。

結城萌子

冨田:逃げようとは思わなかったんだ?

結城:小中のころ、めちゃめちゃ『エヴァンゲリオン』が好きだったので……彼を見ていると(笑)。

冨田:「逃げちゃダメだ」って(笑)。

結城:そう、「ダメなんだ」って思ったんです。ただ、「音楽が好き」っていうだけだと乗り越えられないつらいこともたくさんあったので、そこをピッと切り替えてくれるのが、オタク活動でした。あんなに自分の睡眠や食事の時間を削ってまで熱中したことって、漫画やアニメ以外にはなかったんですよね。

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リリース情報

結城萌子『innocent moon』
結城萌子
『innocent moon』

2019年8月28日(水)発売
価格:1,620円(税込)
WPCL-13091

1. さよなら私の青春
2. 散々花嫁
3. 幸福雨
4. 元恋人よ

プロフィール

結城萌子
結城萌子(ゆうき もえこ)

3月31日、千葉県生まれ。幼少期よりアニメや漫画、ゲームに親しみながら育ち、物心ついた時には将来は声優か漫画家になりたいという志をもっていた。2019年8月28日に『innocent moon』でワーナーミュージックよりデビュー。

冨田明宏(とみた あきひろ)

ロンドン留学から帰国後、大手レコード店に入社。バイヤーを勤めながら音楽ライターとして洋楽ロックやJ-POP、アニソンの分野で活動。2010年創刊のアニメ音楽専門誌『リスアニ!』のスーパーバイザーを担当。日本武道館で開催されている『リスアニ!LIVE』総合MC。現在は音楽プロデューサーとして黒崎真音、ClariSの発掘 / プロデュースを手がける。また声優・内田真礼、飯田里穂ほかの音楽プロデュースを担当。Hifumi,inc所属。

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