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フォーリミ・GENの本音。自らの手で時代を作るための葛藤と原点

フォーリミ・GENの本音。自らの手で時代を作るための葛藤と原点

04 Limited Sazabys『SEED』
インタビュー・テキスト・編集
矢島大地(CINRA.NET編集部)
撮影:関信行

04 Limited Sazabysのニューシングル『SEED』が、なんと「缶」の形態でリリースされた。中には音源と映像のダウンロードパスのほか、トートバッグ、クローバーの種、ジグソーパズルなどが封入されている。ストリーミングサービス台頭以降、音源がモノとして必要とされなくなった時代ならではの「開ける楽しみ」の提案。そして「音楽と生活の接続」への視座がここにはパンパンに詰まっていて、CDが完全に過去のフォーマットになったからこその自由なアートピースに、驚きとワクワクを覚えた人もすでに多くいることと思う。

一方、肝心の音楽のほうはというと、ひたすらフォーリミ節の王道を塗り替えんとする直球3連打である。メロディックパンクを背骨にして、オルタナティブロック台頭以降のギターロックも食い、ラップミュージックまでを消化した歌を聴かせる。そんな「フォーリミ節」のストロングポイントをよりシンプルに聴かせる正面突破だ。さらに、この4人だからこその青春感と誰もが童心に還れる遊び場感は変わらぬまま、重みを増したリズムと大らかな展開がバンドの状況に見合ったスケール感も響かせている。いわば本質と成熟の両方が聴こえてくるのが今作の音楽的な肝であり、今のフォーリミのステップを克明に表すポイントだ。

憧れ続けたHi-STANDARDや『AIR JAM』とも対峙し、2010年代の音楽を次々に食らった上で、メロディックパンクバンドとしての原風景を一直線に鳴らした。そうして次々と憧憬を超ていった先に見据えているものとは、なんなのか。ここまでに果たせたこと、果たせなかったこととはなんなのか。缶でのリリースが表すように、人のライフスタイルとカルチャーにまで攻め込もうとする意志。缶に宿した想いから今の迷い。さらにはフォーリミの歌の核心にある「少年性との対話」にまで踏み込んで、全部を赤裸々に聞いた。もっと好き放題に、もっと素直に。もっと自由に行け、フォーリミ。

作品をゲットした後も育てていける楽しみを作って、生活の中に入り込める音楽の在り方を提案したかった。

―『SEED』というシングルが、「缶」という形態でリリースされました。いきなりですが、これはどんな意志を込めてのものなんですか。

GEN:お菓子の「チョコボール」で、金のエンゼルや銀のエンゼルを集めるとおもちゃの缶詰がもらえたの覚えてます?

―あー、「キョロちゃん缶」だ。

GEN:そうそう(笑)。あの缶詰がもらえた時って嬉しいし、「中身はなんだろう」っていうワクワクがあったじゃないですか。僕自身もリスナーもストリーミングサービス中心の環境になった今、シングルをリリースするにあたって、僕らがCDの封を切る時に感じてたあのドキドキを今の人たちに伝えたくても無理があるなって思ったんですね。

その中でどうしたらワクワクを感じてもらえるかなって考えて、缶でリリースしたいと思ったんです。それに、僕自身もデザインの可愛い缶をとっておいてペン入れにして使ってたりするので、モノとしても人の生活に入り込めるんじゃないかなと思ったんですよね。

GEN<br>04 Limited Sazabys(ふぉー りみてっど さざびーず)<br>GEN(Vo,Ba)、HIROKAZ(Gt)、RYU-TA(Gt,Cho)、KOUHEI(Dr,Cho)による4ピースロックバンド。2008年、名古屋にて結成。2015年4月に1stフルアルバム『CAVU』でメジャーデビューし、2016年にはバンド主催の野外フェス『YON FES 2016』を地元・愛知県で初開催。2018年には結成10周年を迎え、東名阪アリーナツアーを行なった。同年10月10日には3rdフルアルバム『SOIL』を発表し、2019年9月4日にシングル『SEED』を缶の形態でリリースした。9月29日にはさいたまスーパーアリーナでの単独公演『YON EXPO』を控える。
GEN
04 Limited Sazabys(ふぉー りみてっど さざびーず)
GEN(Vo,Ba)、HIROKAZ(Gt)、RYU-TA(Gt,Cho)、KOUHEI(Dr,Cho)による4ピースロックバンド。2008年、名古屋にて結成。2015年4月に1stフルアルバム『CAVU』でメジャーデビューし、2016年にはバンド主催の野外フェス『YON FES 2016』を地元・愛知県で初開催。2018年には結成10周年を迎え、東名阪アリーナツアーを行なった。同年10月10日には3rdフルアルバム『SOIL』を発表し、2019年9月4日にシングル『SEED』を缶の形態でリリースした。9月29日にはさいたまスーパーアリーナでの単独公演『YON EXPO』を控える。

―缶の中には、音源と映像のダウンロードパス、トートバッグ、ステッカー、ジグソーパズル。そして「四つ葉のクローバーの種」が入ってる。こうして音楽を音楽以外のものと紐づけて、フォーリミの音楽を人の生活に接続させようとする意図は、今のフォーリミがどういう時期にいると思ったからなんですか。

GEN:それこそ今回は『SEED』っていうタイトルですけど、クローバーの種を入れたのも、作品をゲットした時がピークになるんじゃなくて、「その先があるもの」にしたかったからで。育てていく楽しみや、花が咲いた時の嬉しさ。ワクワクのさらに先を作って、生活の中に入り込めるような音楽の在り方を提案したかったんですよ。

たとえば僕が中学生くらいの時は1枚アルバムを買ったらそれを一生聴いてたんです。ピンとこない作品も、「3,000円の元をとらなきゃ」っていう気持ちでとにかく聴いて、それで好きな音楽の幅も広がっていった。だけど今は1,000円前後で聴き放題の時代で。噛めば噛むほど出てくる味に気づく前にスキップされちゃうことが多いじゃないですか。だから、自分の中で音楽を育てるのと同じように、種を育てる楽しみがあったらいいと思ったんです。種を育てながら、僕らの作品も人の生活の中に長く存在できるようにしたかったんですよね。

04 Limited Sazabys『SEED』
04 Limited Sazabys『SEED』(Amazonで見る

―CDっていうフォーマットが過去のものになったからこそアートピースとしての可能性を広げられるのは、音楽に紐づくカルチャーを伝えていくという意味でも素晴らしいことですし。

GEN:そう思います。やっぱり、こうして生活に寄り添える形にして残すのが、結果的に音楽として長く楽しんでもらえることに繋がると思ったんですよ。その人の生活の情景もくっつけて音楽を聴いてもらえると思うので。

GEN

―先ほどもストリーミングサービスの話が出ましたけど、曲のスタートから30秒以内にスキップされる率が話題になったり、それに伴って歌始まりの曲がより一層増えたり。ソングライティングも時代に沿って変化してきたって話してくれるアーティストも多いんですね。

GEN:ああ、そうですよね。

―でもフォーリミの場合は、ストリーミングサービスの台頭を横目に見ながら缶という形で間口を作りつつ、実際の音楽の中身はとことん正面突破のメロディックパンク3連打じゃないですか。ご自身では、音楽的にどういう作品になったと捉えられてますか。

GEN:ほんとにそうで、曲に関しては1音目から「フォーリミだな!」っていう感じですよね(笑)。今回は3曲ともタイアップがついてるんですけど、お話をくれたのが、これまでの04 Limited Sazabysをちゃんと知ってくれた上で「フォーリミが好きです」って言ってくれる人たちで。だからこそ奇を衒うことなく、真っ向からフォーリミらしいものを作ろうと思ったんですよね。だから、今はまだ『SOIL』の延長戦上にいるっていう感じだと思います。

04 Limited Sazabys『SOIL』を聴く(Apple Musicはこちら

―『SOIL』のリリースから約1年が経った今、改めてあのアルバムと今の04 Limited Sazabysをどう位置付けられてます?

GEN:ライブハウスで活動してきたバンドとして、そして、これからもライブハウスで活動していくバンドとしてぴったりなアルバムが『SOIL』だったと思います。メロディックパンクに憧れて出てきた自分たちが、いろんな音楽を吸収した上で、メロディックパンクから始まった自分たちの原風景をちゃんと入れられたというか。

それにアリーナツアーまでやれたことでむしろ、やっぱり自分たちは人の顔が全部見える場所(ライブハウス)でやっていきたいバンドなんだって明確になってるのが今なんですよ。そこが自分たちらしくて潔い部分として出たし、だからこそメロディックパンクのアルバムになったと思うんですよね。

GEN
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リリース情報

04 Limited Sazabys『SEED』
04 Limited Sazabys
『SEED』(CD)

2019年9月4日(水)発売
価格:2,376円(税込)
COZA-1574

1. Puzzle
2. Montage
3. Cycle
※ダウンロードカード封入

MOVIE:
『YON FES 2019 live & documentary』
※ダウンロードカード封入

イベント情報

『YON EXPO』

2019年9月29日(日)
会場:埼玉県 さいたまスーパーアリーナ

プロフィール

04 Limited Sazabys(ふぉー りみてっど さざびーず)

GEN(Vo,Ba)、HIROKAZ(Gt)、RYU-TA(Gt,Cho)、KOUHEI(Dr,Cho)による4ピースロックバンド。2008年、名古屋にて結成。2015年4月に1stフルアルバム『CAVU』でメジャーデビューし、2016年にはバンド主催の野外フェス『YON FES 2016』を地元・愛知県で初開催。2018年には結成10周年を迎え、東名阪アリーナツアーを行なった。同年10月10日には3rdフルアルバム『SOIL』を発表し、2019年9月4日にシングル『SEED』を缶の形態でリリースした。9月29日にはさいたまスーパーアリーナでの単独公演『YON EXPO』を控える。

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