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BiSHが振り返る5年。環境が変わっても、私たちは変わってない

BiSHが振り返る5年。環境が変わっても、私たちは変わってない

BiSH『NEW HATEFUL KiND TOUR』
インタビュー・テキスト
柴那典
撮影:豊島望 編集:川浦慧(CINRA.NET編集部)
2019/09/05

BiSHの曲は、パフォーマンスは、なぜ胸を打つのか。なぜそこにリアルな切実さが宿るのか。アイナ・ジ・エンド、セントチヒロ・チッチ、モモコグミカンパニーの初期メンバー3人にグループの歩みを振り返ってもらったこのインタビューは、その根底にある由来のひとつに迫るような記事になったのではないかと思う。

「楽器を持たないパンクバンド」として世を席巻しつつある彼女たち。7月3日にアルバム『CARROTS and STiCKS』をリリースし、夏には各地のフェスを沸かせ、9月23日には大阪城ホールワンマン『And yet BiSH moves.』も開催(チケットは即日完売)される。

結成から5年、グループは大きな飛躍を果たしてきた。それだけでなく、メンバーはBiSHが「自分の居場所になった」と語る。それまでの人生で生きづらさや弱さを抱えてきた、そしてバラバラな6人が集まったグループの挑戦の日々の中で、それが少しずつ変わってきたという。

現在、アイナ・ジ・エンドはグループのほぼ全曲の振り付けを手掛けている。モモコグミカンパニーは単著『目を合わせるということ』を刊行。セントチヒロ・チッチは自らバンドに声をかけ『THAT is YOUTH!!!!FES』という対バンシリーズイベントのキュレーションを始めた。歌って踊るだけでなく、メンバーそれぞれの個性を活かした「表現」が立ち上がっているグループの今についても、3人に語ってもらった。

「一番大変だったのは『凶悪なBiSH』『優しいBiSH』っていう、極端な気持ちの切り替えだった」(チッチ)

―まずは「#BiSHアメトムチ」プロジェクトを改めて振り返っていこうと思うんですが、『LiFE is COMEDY TOUR』の全国ツアーと配信リリース、そしてアルバムリリースと進んでいった活動を振り返ってどう感じていますか?(参考:渋谷駅の巨大広告から始まった、BiSHの挑戦。全貌はまだ見えない

セントチヒロ・チッチ(以下、チッチ):「アメトムチ」プロジェクトを3か月やってきて、いろんな新しいものが動き出してる感じがして、ワクワクしながら過ごしてました。それと同時に、やることもたくさんあるし、BiSHにとっては挑戦の日々でもあったなと思います。

BiSH(びっしゅ)左から:セントチヒロ・チッチ、アイナ・ジ・エンド、モモコグミカンパニー<br>アイナ・ジ・エンド、セントチヒロ・チッチ、モモコグミカンパニー、ハシヤスメ・アツコ、リンリン、アユニ・Dからなる楽器を持たないパンクバンド。2015年3月に結成。5月にインディーズデビュー。2019年7月3日にメジャー3rdアルバム「CARROTS and STiCKS」を発売。
BiSH(びっしゅ)左から:セントチヒロ・チッチ、アイナ・ジ・エンド、モモコグミカンパニー
アイナ・ジ・エンド、セントチヒロ・チッチ、モモコグミカンパニー、ハシヤスメ・アツコ、リンリン、アユニ・Dからなる楽器を持たないパンクバンド。2015年3月に結成。5月にインディーズデビュー。2019年7月3日にメジャー3rdアルバム「CARROTS and STiCKS」を発売。

―『LiFE is COMEDY TOUR』では、椅子を使った“FREEZE DRY THE PASTS”のように、ダンスパフォーマンスがより挑戦的な表現になってきているように感じたんです。アイナさんは全曲の振り付けを手掛けているわけですが、これに関してはどんな風に意識していましたか?

アイナ・ジ・エンド(以下、アイナ):『LiFE is COMEDY TOUR』は、ツアー中に発表した曲もあって、新曲を披露しつつ、途中からセトリも変わっていくツアーだったんです。『CARROTS and STiCKS』は14曲全部新曲で、全部の振り付けを短期間で考えないといけなくて。そこで斬新なアイデアを入れないとよい違和感が残らないなと思ったのがきっかけで、“FREEZE DRY THE PASTS”では、椅子を使った過激な振り付けにしようと思いました。

リンリンをメインにスタイリッシュなドロドロ感が出せるかなと思って。リンリンは自分でも練習をたくさんしてきたし、ふたりでスタジオに入ってどうやったら椅子が自分の体の一部になるかを話したりして、すごく強い曲になりました。

BiSH『CARROTS and STiCKS』ジャケット
BiSH『CARROTS and STiCKS』ジャケット(Amazonで見る
BiSH“FREEZE DRY THE PASTS”を聴く(Apple Musicはこちら

―『CARROTS and STiCKS』は収録曲が全て新曲で、それをツアーしながら披露して、レコーディングも並行して進めていったわけですよね。そのスケジュール感自体が大変だった?

アイナ:そうですね。作詞期間が短かったよね。

チッチ:2日間くらいだったかな? プロジェクト自体、『CARROTS』と『STiCKS』のEPを出して、最後に『CARROTS and STiCKS』というアルバムを出すという形式は決まっていたんですけど、一番大変だったのは、「凶悪なBiSH」「優しいBiSH」っていう、極端な気持ちの切り替えだったと思います。

あとは、ツアーをしながら途中でセトリが変わっていくのも初めてで、身体が慣れていくのが大変だった。アイナが振り付けしてくれるのと同時進行でツアーが進んでいたので、やることも覚えることも気持ちもいっぱいのツアーだったから。でも、やってみたら、いつもにも増して意味があるツアーだったなって思います。

―意味があるツアーだったというと?

チッチ:自分たちにとって新しい挑戦がたくさんあった。振り付けも今までに全くない感じで。初日の公演でいざそれをやった時に、練習の時と全然空気が違ったんですよ。それが初めての感覚で。振り付けとかダンスもそうだけど、コントから始まったのもそうだし、ツアーで育っていった感じがありました。かなり意味があると思います。

―モモコさんは、振り返ってどうでしょう?「アメトムチ」プロジェクトで得てきたものって、どんなふうに感じてましたか?

モモコグミカンパニー(以下、モモコ):「アメトムチ」プロジェクトって言って名前に出すとわかりやすい感じになるんですけど、前からBiSHはアメとムチがあったなと思っていて。汚い部分とキャッチーな部分っていうのは、昔からあって、それがBiSHのよさみたいなものだったと思うんです。それが今回、もっと大勢の人にわかってもらえたのかなと思いました。

チッチ:歌詞の感じも、今までのBiSHのありのままだなとは思っていました。メンバーの作詞も、一人ひとりの素直な気持ちを書いているし。ちょっと素直に自分を認めてきた部分が見えたりするのも感じています。“遂に死”とかは意味があるのかわかんないんですけど(笑)。でも、ああいうのもちょっと可愛らしく見えたりするのって、BiSHのよさだと思います。それが面白いなって。

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リリース情報

BiSH
『CARROTS and STiCKS』(2CD+Blu-ray Disc+PHOTOBOOK(100P))METAL BOX仕様 初回生産限定盤

2019年7月3日(水)発売
価格:10,800円(税込)
AVCD-96297~8/B

[CD1]
『CARROTS and STiCKS』
1. DiSTANCE
2. 遂に死
3. MORE THAN LiKE
4. FREEZE DRY THE PASTS
5. CHOP
6. I am me.
7. NO SWEET
8. O・S
9. まだ途中
10. 優しいPAiN
11. アイデンティティ
12. FiNALLY
13. CAN YOU??
14. GRUNGE WORLD

[CD2]
SPECiAL BONUS CD
1. PAiNT it BLACK
2. Life is beautiful
3. HiDE the BLUE
4. NON TiE-UP
5. stereo future
6. 二人なら
7. Small Fish

[Blu-ray1]
『2018.12.09 FREE LiVE at 横浜赤レンガ倉庫 “stereoなfutureにしないYOKOHAMA”』
1. BiSH-星が瞬く夜に-
2. stereo future
3. GiANT KiLLERS
4. MONSTERS
5. オーケストラ
6. サラバかな
7. S・H・i・T
8. DA DANCE!!
9. BiSH-星が瞬く夜に

[Blu-ray2]
Music Video
1.遂に死
2.I am me.
3.DiSTANCE
4.PAiNT it BLACK
5.Life is beautiful
6.HiDE the BLUE
7.NON TiE-UP

BiSH
『CARROTS and STiCKS』(2CD+DVD)

2019年7月3日(水)発売
価格:6,264円(税込)
AVCD-96299~300/B

[CD1]
『CARROTS and STiCKS』
1. DiSTANCE
2. 遂に死
3. MORE THAN LiKE
4. FREEZE DRY THE PASTS
5. CHOP
6. I am me.
7. NO SWEET
8. O・S
9. まだ途中
10. 優しいPAiN
11. アイデンティティ
12. FiNALLY
13. CAN YOU??
14. GRUNGE WORLD

[CD2]
SPECiAL BONUS CD
1. PAiNT it BLACK
2. Life is beautiful
3. HiDE the BLUE
4. NON TiE-UP
5. stereo future
6. 二人なら
7. Small Fish

[DVD1]
『2018.12.09 FREE LiVE at 横浜赤レンガ倉庫 “stereoなfutureにしないYOKOHAMA”』
1. BiSH-星が瞬く夜に-
2. stereo future
3. GiANT KiLLERS
4. MONSTERS
5. オーケストラ
6. サラバかな
7. S・H・i・T
8. DA DANCE!!
9. BiSH-星が瞬く夜に

[DVD2]
Music Video
1.遂に死
2.I am me.
3.DiSTANCE
4.PAiNT it BLACK
5.Life is beautiful
6.HiDE the BLUE
7.NON TiE-UP

BiSH
『CARROTS and STiCKS』(2CD)

2019年7月3日(水)発売
価格:4,212円(税込)
AVCD-96301/2

[CD1]
『CARROTS and STiCKS』
1. DiSTANCE
2. 遂に死
3. MORE THAN LiKE
4. FREEZE DRY THE PASTS
5. CHOP
6. I am me.
7. NO SWEET
8. O・S
9. まだ途中
10. 優しいPAiN
11. アイデンティティ
12. FiNALLY
13. CAN YOU??
14. GRUNGE WORLD

[CD2]
SPECiAL BONUS CD
1. PAiNT it BLACK
2. Life is beautiful
3. HiDE the BLUE
4. NON TiE-UP
5. stereo future
6. 二人なら
7. Small Fish

BiSH『CARROTS and STiCKS』(CD)
BiSH
『CARROTS and STiCKS』(CD)

2019年7月3日(水)発売
価格:3,240円(税込)
AVCD-96303

[CD]
『CARROTS and STiCKS』
1. DiSTANCE
2. 遂に死
3. MORE THAN LiKE
4. FREEZE DRY THE PASTS
5. CHOP
6. I am me.
7. NO SWEET
8. O・S
9. まだ途中
10. 優しいPAiN
11. アイデンティティ
12. FiNALLY
13. CAN YOU??
14. GRUNGE WORLD

イベント情報

『NEW HATEFUL KiND TOUR』

2019年10月6日(土)
会場:埼玉県 サンシティ越谷

2019年10月13日(日)
会場:熊本県 市民会館シアーズホーム夢ホール(熊本市民会館)

2019年10月14日(月・祝)
会場:福岡県 福岡サンパレスホテル&ホール

2019年10月18日(金)
会場:京都府 ロームシアター京都

2019年10月22日(火・祝)
会場:静岡県 沼津市民文化センター

2019年10月27日(日)
会場:香川県 レクザムホール

2019年11月3日(日)
会場:愛知県 名古屋国際会議場センチュリーホール

2019年11月4日(月・祝)
会場:愛知県 名古屋国際会議場センチュリーホール

2019年11月9日(土)
会場:愛媛県 松山市民会館

2019年11月14日(木)
会場:東京都 オリンパスホール八王子

2019年11月16日(土)
会場:山口県 周南市文化会館Z

2019年11月17日(日)
会場:広島県 上野学園ホール

2019年11月23日(土)
会場:石川県 本多の森ホール

2019年11月24日(日)
会場:長野県 ホクト文化ホール・大ホール

2019年11月29日(金)
会場:神奈川県 相模女子大学グリーンホール

2019年12月4日(水)
会場:東京都 東京国際フォーラム

2019年12月7日(土)
会場:北海道 札幌文化芸術劇場 hitaru

2019年12月13日(金)
会場:宮城県 仙台サンプラザホール

2019年12月14日(土)
会場:岩手県 盛岡市民文化ホール(大ホール)

2020年1月10日(金)
会場:兵庫県 神戸国際会館こくさいホール

2020年1月11日(土)
会場:大阪府 オリックス劇場

2020年1月18日(土)
会場:栃木県 宇都宮市文化会館

2020年1月22日(水)
会場:東京都 NHKホール

2020年1月23日(木)
会場:東京都 NHKホール

プロフィール

BiSH
BiSH(びっしゅ)

アイナ・ジ・エンド、セントチヒロ・チッチ、モモコグミカンパニー、ハシヤスメ・アツコ、リンリン、アユニ・Dからなる楽器を持たないパンクバンド。2015年3月に結成。5月にインディーズデビュー。2019年7月3日にメジャー3rdアルバム「CARROTS and STiCKS」を発売。9月23日には大阪城ホールでのワンマン『And yet BiSH moves.』を開催(チケットは即完)。2019年10月から全国19箇所23公演に及ぶバンド編成によるホールツアー『NEW HATEFUL KiND TOUR』を開催。11月6日にはメジャー6thシングルの発売も決定!

関連チケット情報

2020年2月8日(土)〜3月14日(土)
WACK TOUR 2020 “WACK FUCKiN’PARTY”
会場:女川町生涯学習センター ホール(宮城県)
2020年2月24日(月)
WACK TOUR 2020 “WACK FUCKiN’ PARTY”
会場:Zepp Sapporo(北海道)
2020年2月27日(木)
smart CHAOS Fes.(スマート カオス フェス)
会場:Zepp DiverCity(TOKYO)(東京都)
2020年2月29日(土)
WACK TOUR 2020 “WACK FUCKiN’PARTY”
会場:Zepp Osaka Bayside(大阪府)
2020年3月1日(日)
WACK TOUR 2020 “WACK FUCKiN’PARTY”
会場:Zepp Nagoya(愛知県)
2020年3月17日(火)〜3月18日(水)
WACK TOUR 2020 “WACK FUCKiN’PARTY”
会場:Zepp Tokyo(東京都)
2020年3月22日(日)
SCHOOL OF LOCK! キズナ感謝祭
会場:幕張メッセ 国際展示場 5・6ホール(千葉県)
2020年4月4日(土)
“Blossom”
会場:大阪城音楽堂(大阪府)

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