特集 PR

マカロニえんぴつ・はっとりが歌に託す「ひたすら優しい歌を」

マカロニえんぴつ・はっとりが歌に託す「ひたすら優しい歌を」

マカロニえんぴつ『season』
インタビュー・テキスト
金子厚武
撮影:小林真梨子 編集:矢島由佳子(CINRA.NET編集部)

時代は回り、音楽のトレンドも刻一刻と変化していく。2010年代半ばまでのロックシーンでは、ライブの現場における機能性が重視されていたが、近年は高品質のポップソングを作り出すバンドのブレイクが目につくようになってきた。そんな中にあって、2012年に音楽大学出身のメンバーで結成されたマカロニえんぴつがいよいよ頭角を現してきたのは、必然の流れだったように感じられる。

バンドの中心人物は、ボーカル / ギターを担当するはっとり。「はっとり」は本名ではなく、彼の敬愛するユニコーンのアルバムタイトルを拝借したもの。最新作『season』では4人のメンバー全員が作曲を担当していて、これもユニコーン的であり、彼は今も「憧れ」に突き動かされている。

バンドの新たな代名詞になるであろう“ヤングアダルト”は、鬱屈した青春時代を経て、「会話」を重ねることで「優しさ」に辿り着いた感動的な1曲。ロックバンド・マカロニえんぴつのポップソングを、すべてのヤングアダルトへ。

「ネクストブレイクアーティスト」って、毎年のように言われてたんですよ。なので、だんだん高望みしなくなった。

はっとり / マカロニえんぴつ

―今年2月にはマクドナルドのCM曲を担当し、春に行われた初の全国ワンマンツアーはファイナルの恵比寿LIQUIDROOMがソールドアウトを記録、10月から始まるツアーも全公演即完で追加公演を4本も決定するなど、「いよいよマカロニえんぴつが来てる」という印象を持っている人が多いように思います。はっとりさんご自身はバンドの現状をどのように受け止めていますか?

はっとり:状況がよくなっているのは実感しています。ただ、「ネクストブレイクアーティスト」みたいなことって、毎年のように言われてたんですよ。なので、だんだん高望みしなくなったというか、「今話題の」みたいなのはあんまり信用しなくなってて。去年『レモンパイ』(2ndシングル、2018年10月リリース)を出して以降は、状況が目に見えて変わってきているんですけど、それでも「いつまで続くかな?」って考えちゃうんですよね。

はっとり / マカロニえんぴつ<br>マカロニえんぴつのメンバーは、はっとり(Vo,Gt)、高野賢也(Ba,Cho)、田辺由明(Gt,Cho)、長谷川大喜(Key,Cho)。2012年結成。メンバー全員音大出身の次世代ロックバンド。2019年8月7日、ドラマ『びしょ濡れ探偵水野羽衣』(テレビ東京)のOPテーマ“Supernova”を配信リリース。9月11日にはミニアルバム『season』をリリースした。
はっとり / マカロニえんぴつ
マカロニえんぴつのメンバーは、はっとり(Vo,Gt)、高野賢也(Ba,Cho)、田辺由明(Gt,Cho)、長谷川大喜(Key,Cho)。2012年結成。メンバー全員音大出身の次世代ロックバンド。2019年8月7日、ドラマ『びしょ濡れ探偵水野羽衣』(テレビ東京)のOPテーマ“Supernova”を配信リリース。9月11日にはミニアルバム『season』をリリースした。

―手応えの一方で、不安もちらついている?

はっとり:全国デビューした直後は集客が一気に増えて、下北沢SHELTERのワンマンまでとんとん拍子で進んだんですけど、その後の衰退も早くて、お客さんがだんだん来なくなるのを実感していた時期があって。今年で結成7年目なんですけど、ワッと伸びて、シュッと萎んで、という時期をどっちも経験してるもんですから、今の勢いづいてる感じが当時のあの感じにも似ていて、「また離れていってしまうんじゃないか?」という不安もある。

ただ、最近は作品を出すたびにリスナーが増えていて、今年ツアーを回って「これは波に乗れてるのかも」って実感できたので、今は漠然とした不安は薄れてきています。むしろ、「なにをやっても受け入れてもらえるかも」という自信の方が大きいかもしれないですね。

はっとり / マカロニえんぴつ

―恵比寿LIQUIDROOMのライブでは、「埋めよう」と思ってもなかなか埋まらなかったけど、「届けよう」と思うようになったら埋まるようになった、というMCもされていましたよね。アップダウンを経験する中で、オーディエンスとの向き合い方も変わっていった?

はっとり:そうだと思います。一個大きかったのは、今所属してるmurffin discsに移籍して、ここの仲間と一緒にライブをするようになったことで。

それまでは楽曲重視というか、楽曲のアレンジをいかに面白く、遊びを取り入れつつ、玄人を唸らせるか、みたいなことに重きを置いてたんですけど、murffin discsはステージ上でのお客さんとのコミュニケーションを重視してるバンドばっかりで(SUPER BEAVER、sumikaなどが所属)。僕らのそれまでのライブに対する姿勢が崩されたんです。

―どんな気づきが大きかったですか?

はっとり:「ライブ=会話」なんだなっていうのは、カルチャーショックですよね。それを受けて「このままじゃいかん!」ってなってからは、曲作りよりもむしろライブが楽しくなって、自分たちなりのライブの運び方、お客さんとの会話の取り方が少しずつわかってきて。今は現段階での一個のスタイルを見出せた気がしています。

はっとり / マカロニえんぴつ

人間って、生きていく中で怒ったりイラついたりする時間が長い。でも、僕は怒りに達する前に許してしまう人間なんです。

―「面白い音楽で玄人を唸らせる」というモチベーションの一方で、はっとりくんはロック的なマインドも持っているように感じます。「自分を肯定する」なのか、「誰かを見返す」なのか、音楽に向けるモチベーションをどう感じていますか?

はっとり:僕の場合「怒り」の要素は極端に少なくて、「憧れ」なんです。人間って、生きていく中で怒ったりイラついたりする時間が意外に長い。でも、僕は怒りに達する前に許してしまう人間というか、「そんなもんだろ」ってなっちゃうんです。

一旦怒ったりイラついたりはするけど、「でも、この人も悪気があったわけじゃなかろうし」みたいな、その人の裏を見たくなる。「なんでこんなこと言うんだ、クソ!」じゃなくて、「なんでこの人にこんなことを言わせてしまったんだろう?」って、人の感情の内側を掘っていくと、結局答えは見つからなくて……だからいくらでも曲が書けるんですよね。

―感情を掘っていく過程を曲にしている、というか。

はっとり:人と人が共存してる場合、傷つくことが必ず出てくる。その傷ついたときのことを歌にすることが多いから、傷ついた過去の自分を慰めることが原動力だったりするし、似た者同士の仲間がリスナーだと思っているので、そういう人たちに「俺も一緒だから」って言ってあげられるような歌を作りたい。それが一番の原動力かもしれないです。

はっとり / マカロニえんぴつ
Page 1
次へ

リリース情報

XXX
マカロニえんぴつ
『season』初回限定盤(CD+DVD)

2019年9月11日(水)発売
価格:2,700円(税込)

[CD]
1. ヤングアダルト
2. 恋のマジカルミステリー
3. 二人ぼっちの夜
4. TREND
5. 青春と一瞬
6. two much pain(2019.05.12 恵比寿LIQUIDROOM公演)
7. ワンドリンク別(2019.05.12 恵比寿LIQUIDROOM公演)
8. 哀しみロック(2019.05.12 恵比寿LIQUIDROOM公演)
9. レモンパイ(2019.05.12 恵比寿LIQUIDROOM公演)
10. STAY with ME(2019.05.12 恵比寿LIQUIDROOM公演)

[DVD]
『2019.05.12@恵比寿LIQUIDROOM「マカロックツアーvol.7 ~ライクからラヴへ、恋の直球ド真ん中ストライク初全国ワンマン篇~」ライブ映像』
01. トリコになれ
2. ワンルームデイト
3. 洗濯機と君とラヂオ
4. girl my friend
5. MUSIC
6. two much pain
7. MAR-Z
8. ワンドリンク別
9. 哀しみロック
10. 夜と朝のあいだ(弾き語り)
11. キスをしよう(弾き語り)
12. 鳴らせ(acoustic Ver.)
13. 働く女
14. レモンパイ
15. スタンド・バイ・ミー
16. STAY with ME
17. 青春と一瞬
18. ブルーベリー・ナイツ
19. keep me keep me
20. ハートロッカー
En1. ヤングアダルト
En2. 眺めがいいね
En3. ミスター・ブルースカイ

XXX
マカロニえんぴつ
『season』通常盤(CD)

2019年9月11日(水)発売
価格:1,944円(税込)

 

1. ヤングアダルト
2. 恋のマジカルミステリー
3. 二人ぼっちの夜
4. TREND
5. 青春と一瞬
6. two much pain(2019.05.12 恵比寿LIQUIDROOM公演)
7. ワンドリンク別(2019.05.12 恵比寿LIQUIDROOM公演)
8. 哀しみロック(2019.05.12 恵比寿LIQUIDROOM公演)
9. レモンパイ(2019.05.12 恵比寿LIQUIDROOM公演)
10. STAY with ME(2019.05.12 恵比寿LIQUIDROOM公演)

イベント情報

『マカロックツアーvol.8 ~オールシーズン年中無休でステイ・ウィズ・ユー篇~』

2019年10月25日(金)
会場:神奈川県 F.A.D yokohama

2019年10月30日(水)
会場:香川県 高松 DIME

2019年11月1日(金)
会場:広島県 Cave-Be

2019年11月8日(金)
会場:宮城 仙台MACANA

2019年11月10日(日)
会場:北海道 札幌 BESSIE HALL

2019年11月14日(木)
会場:新潟県 GOLDENPIGS RED

2019年11月15日(金)
会場:長野県 松本 ALECX

2019年11月17日(日)
会場:石川県 金沢 vanvan V4

2019年11月23日(土)
会場:大阪府 梅田 クラブクアトロ

2019年11月24日(日)
会場:愛知県 名古屋 新栄SPADE BOX

2019年11月29日(金)
会場:福岡県 DRUM Be-1

2019年11月30日(土)
会場:熊本県 熊本 B.9 V2

2019年12月6日(金)
会場:静岡県 FORCE

2019年12月13日(金)
会場:岡山県 CRAZYMAMA 2nd Room

2020年1月12日(日)
会場:東京都 マイナビBLITZ赤坂

プロフィール

XXX
マカロニえんぴつ

メンバーは、はっとり(Vo,Gt)、高野賢也(Ba,Cho)、田辺由明(Gt,Cho)、長谷川大喜(Key,Cho)。2012年はっとりを中心に神奈川県で結成。メンバー全員音大出身の次世代ロックバンド。はっとりのエモーショナルな歌声と、キーボードの多彩な音色を組み合わせた壮大なバンドサウンドを武器に圧倒的なステージングを繰り広げる。2017年2月shibuya eggmanレーベルである「murffin discs」内に発足した新ロックレーベル「TALTO」より三アルバム『s.i.n』をリリース。タワレコメンにも選出される。9月Dr.サティが脱退後、4人新体制になるが歩みを止めるこなく12月に初フルアルバム『CHOSYOKU』をリリースしロングヒット中。2018年に2月にリリースした“レモンパイ”が王様ブランチ10月度エンディングに抜擢される、翌月マクドナルド500円バリューセットCMソングに“青春と一瞬”を書き下ろし、配信リリース。全国にマカロックを響かせるべく活動中!

SPECIAL PR 特集

もっと見る

BACKNUMBER PR 注目のバックナンバー

もっと見る

PICKUP VIDEO 動画これだけは

カネコアヤノ“光の方へ”

カネコアヤノの新作『燦々』より、すでに先行配信もされている屈指の名曲“光の方へ”のスタジオライブ映像。Tシャツ一枚に素足の飾り気ない佇まいが、音源よりも強気な歌声が、遠くを見つめたり、マイクをすっと見据えたり、手元を確認したりする一瞬一瞬が、いちいちかっこいい。カネコアヤノは、常に、今が一番最高なアーティストだと思う。(山元)

  1. PEDROのアユニ・Dと田渕ひさ子が語る「音楽が開く心の扉」 1

    PEDROのアユニ・Dと田渕ひさ子が語る「音楽が開く心の扉」

  2. ヨルシカインタビュー 自分を滅却し、芸術に人生を捧げた2人の決断 2

    ヨルシカインタビュー 自分を滅却し、芸術に人生を捧げた2人の決断

  3. 『HiGH&LOW THE WORST』ドラマ版が完結。映画に向けてキャストをおさらい 3

    『HiGH&LOW THE WORST』ドラマ版が完結。映画に向けてキャストをおさらい

  4. 三浦春馬が歌いながらダンスする「グロップ」新CM 振付はs**t kingzが担当 4

    三浦春馬が歌いながらダンスする「グロップ」新CM 振付はs**t kingzが担当

  5. ビリー・アイリッシュ×Bershkaがコラボ、カプセルコレクション発売 5

    ビリー・アイリッシュ×Bershkaがコラボ、カプセルコレクション発売

  6. 伊藤健太郎、玉城ティナ、秋田汐梨が荒れた教室に 『惡の華』メイキング 6

    伊藤健太郎、玉城ティナ、秋田汐梨が荒れた教室に 『惡の華』メイキング

  7. Hump Backが「生活」を歌う理由。人の優しさを信じるために 7

    Hump Backが「生活」を歌う理由。人の優しさを信じるために

  8. 星野源、全楽曲のストリーミング配信が解禁 8

    星野源、全楽曲のストリーミング配信が解禁

  9. 佐久間由衣の主演映画『“隠れビッチ”やってました。』主題歌はKitri新曲 9

    佐久間由衣の主演映画『“隠れビッチ”やってました。』主題歌はKitri新曲

  10. 吉田豪が見た『全裸監督』と村西とおる 過去の危ない体験談を語る 10

    吉田豪が見た『全裸監督』と村西とおる 過去の危ない体験談を語る