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OKAMOTO'Sインタビュー 孤高の10年の先で、はぐれ者たちを繋ぐ

OKAMOTO'Sインタビュー 孤高の10年の先で、はぐれ者たちを繋ぐ

2027Sound『「HELLO WORLD」オリジナル・サウンドトラック』
インタビュー・テキスト
天野史彬
撮影:今井駿介 編集:山元翔一(CINRA.NET編集部)

今年10周年イヤーを迎え、1月にはアルバム『BOY』をリリース、6月にはキャリア初の日本武道館ワンマン公演を成功させたOKAMOTO'Sから、早くも新たなアクションが届けられた。この秋、全国東宝系にて公開中の、伊藤智彦監督によるオリジナルアニメーション映画『HELLO WORLD』の主題歌に新曲“新世界”が起用されているのだ。

それだけではない。本作の劇伴は、OKAMOTO'Sがハブとなって集まったプロジェクト「2027Sound」にて制作されている。映画の時代設定が「2027年」であることから名前がつけられたこのプロジェクトには、OKAMOTO'Sを中心に、ともに主題歌を務めるOfficial髭男dism、Nulbarichの2組、さらに、OBKR(小袋成彬)、Yaffle、STUTS、BRIAN SHINSEKAIといったミュージシャンたちが名を連ねている。

孤高の道を歩み続けてきた10年間を経て、今、「ハブ」という役割を求められるに至ったOKAMOTO'S。この『HELLO WORLD』を巡る一連の動きから彼らの現在のモードを探るべく、メンバー全員インタビューを敢行した。

「バンドがバンドの活動を超えていくということが俺たちの理想」(ショウ)

―今回、OKAMOTO'Sが主題歌と劇判を担当するということで、映画『HELLO WORLD』を僕も事前に観させていただいたんですけど。

ショウ(Vo):あ、本当ですか。どうでしたか?

―とても面白かったです。「過去をどう扱うのか?」というテーマ性自体、重くも描けそうなところを青春感のあるボーイミーツガールの物語として描いているし、SFを描くことに対する熱意もものすごく感じました。音楽も本当によかったです。

ショウ:最初に脚本を読んだとき、「めちゃくちゃ面白いな!」って思ったんですよ。俺はSFが好きなんですけど、SF好きがグッときちゃうような要素がたくさん詰まっているような映画で。

ハマ(Ba):あと、キャラクターデザインが堀口(悠紀子)さん(『らき☆すた』や『けいおん!』のキャラクターデザインを手がける)なんですよ。僕らは直撃世代で、堀口さんの絵はアニメに詳しいわけじゃない僕でも知ってるくらいですから。(そうやってちゃんと役者を揃えているところを含めて)今、新海誠さんのような人がメインストリームで戦うこの国のアニメに対して、「一石投じたい」っていう意識が伝わってくるんですよね。それにグッときて。

実際に伊藤(智彦)監督が、頭のなかに描いたものを具体的にしていく過程で苦戦している姿も目にしましたけど、そういうふうに「ものを作る」過程を一緒に経験できてよかったです。監督も変ですし、俺らも変ですし(笑)、「ザ・もの作る人たち」みたいな、変な人ばっかりな制作環境でしたね。

OKAMOTO'S(おかもとず)<br>左から:ハマ・オカモト、オカモトレイジ、オカモトショウ、オカモトコウキ<br>中学校からの同級生で結成された4人組ロックバンド。2019年1月6日、8枚目となるオリジナルアルバム『BOY』をリリース。さらには6月27日に自身初となる東京・日本武道館でのワンマンライブの開催。9月20日より公開中の映画『HELLO WORLD』のオリジナルサウンドトラックを手がける。
OKAMOTO'S(おかもとず)
左から:ハマ・オカモト、オカモトレイジ、オカモトショウ、オカモトコウキ
中学校からの同級生で結成された4人組ロックバンド。2019年1月6日、8枚目となるオリジナルアルバム『BOY』をリリース。さらには6月27日に自身初となる東京・日本武道館でのワンマンライブの開催。9月20日より公開中の映画『HELLO WORLD』のオリジナルサウンドトラックを手がける。(過去記事:OKAMOTO'Sが大人と少年の間で語る、28歳で迎えた10周年の心境

ショウ:劇伴を作るにあたって、監督ともかなりキャッチボールしたんですよ。言ってしまえば、この映画自体が攻めているじゃないですか。原作なしのオリジナルアニメで、CGアニメで、普段は俳優や女優をやっている人たちに声優をお願いしている。そういう「攻め」のマインドで音楽も書きたいなと思いました。

―最初にお話が来たときは、どのように受け止められましたか?

ショウ:今まで劇伴はやったことがなかったし、単純に嬉しかったです。そもそも、バンドがバンドの活動を超えていくということが俺たちの理想なんですよ。たとえば、YMOが作曲して松本隆さんが作詞した“君に、胸キュン。”がチャートの2位になって、そのときの1位の松田聖子さんの“天国のキッス”も細野晴臣さんが作曲だった、みたいな話があるじゃないですか(ともに1983年リリース)。

そういう「全部あの人たちがやってるじゃん」っていう状況は、音楽好きとしては憧れで。でも、それは意図して通常の活動範囲の外に出て行こうとしないとできないことで。今回の『HELLO WORLD』の話は、これまでいただいたなかでも規模感が一番大きなものだったし、「いい挑戦になるな」と思ってお引き受けしました。

オカモトショウ
オカモトショウ

―去年はアルバム『BOY』も作られていたと思うんですけど、あの作品は、「内に向かっていく」作品とも言えたわけで。『HELLO WORLD』の劇伴は、ある種、それとは逆のベクトルのOKAMOTO'Sというふうに言えるんですかね。

コウキ(Gt):そうですね。外に出ていく部分も、内に向かっていく部分も、両方あったほうがいいですからね。映画なりなんなり、別の手段を通して自分たちの音楽を広げていくのはいいことだと思うし、まして、今回は劇伴も含めて丸々OKAMOTO'Sに任せてもらえて。こういう機会は初めてだったので、だからこそ、いろいろこだわりました。

ショウ:去年の夏にお話をいただいて1年間ぐらいは作業し続けていたんですけど、この劇伴があったから、「『BOY』は自分たちのことだけ歌えばいいんだ」ってなれたのもあるよね。

OKAMOTO'S『BOY』を聴く(Apple Musicはこちら

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リリース情報

2027Sound
『「HELLO WORLD」オリジナル・サウンドトラック』(CD)

2019年9月18日(水)発売
価格:3,780円(税込)
BVCL-979

1. オープニングテーマ feat. AAAMYYY / オカモトショウ&オカモトコウキ
2. 弱気な直実 / BRIAN SHINSEKAI
3. 直実の楽しい時間 / オカモトショウ&オカモトコウキ
4. 三本足のカラス / オカモトショウ&オカモトコウキ
5. 謎の男・逃げる直実 / オカモトレイジ
6. クロニクル京都 / オカモトショウ&オカモトコウキ
7. 謎の男の正体 / オカモトショウ&オカモトコウキ
8. マイペースな瑠璃 / BRAIAN SHINSEKAI
9. ナオミの目的 / オカモトショウ&オカモトコウキ
10. 特訓Ⅰ 不思議な手袋 / STUTS&ハマ・オカモト
11. グッドデザイン / オカモトショウ&オカモトコウキ
12. イエスタデイ(Movie ver.) / Official髭男dism
13. 特訓Ⅱ 成長 / STUTS&ハマ・オカモト
14. 恋の予感 / オカモトショウ&オカモトコウキ
15. 特訓Ⅲ 銅から金へ / STUTS&ハマ・オカモト
16. 古本集め / オカモトショウ&オカモトコウキ
17. A Time For Love / BRAIAN SHINSEKAI
18. 図書委員たちと本運び / オカモトショウ&オカモトコウキ
19. 瑠璃のために / オカモトショウ&オカモトコウキ
20. 倒れる直実 / オカモトショウ&オカモトコウキ
21. 直実告白、両思いに / Official髭男dism
22. 宇治川花火大会 / オカモトレイジ
23. 直実 vs 狐面 / First Part: OBKR, STUTS&ハマ・オカモト / Second Part: オカモトショウ&オカモトコウキ
24. キス!? / Official髭男dism
25. ナオミの本当の目的 / オカモトショウ&オカモトコウキ
26. ナオミの回想 / オカモトショウ&オカモトコウキ
27. 一縷の望み / STUTS&ハマ・オカモト
28. 瑠璃を取り戻したい / オカモトショウ&オカモトコウキ
29. 狐面 異物の排除 / OBKR
30. 瑠璃を守る / Yaffle
31. 急げ!大階段へ! / Yaffle
32. ナオミ、瑠璃との別れ / オカモトショウ&オカモトコウキ
33. 直実とナオミのバディ / オカモトショウ&オカモトコウキ
34. 九尾狐 / OBKR
35. Lost Game(Movie ver.) / Nulbarich
36. CREATION OF THE WORLD / BRAIAN SHINSEKAI
37. HELLO WORLD / オカモトショウ&オカモトコウキ
38. 新世界 / OKAMOTO'S

作品情報

『HELLO WORLD』

2019年9月20日(金)から全国東宝系で公開中

監督:伊藤智彦
脚本:野﨑(たつさき)まど
キャラクターデザイン:堀口悠紀子
アニメーション制作:グラフィニカ
主題歌:OKAMOTO'S“新世界”、Official髭男dism“イエスタデイ”、Nulbarich“Lost Game”
声の出演:
北村匠海
松坂桃李
浜辺美波
配給:東宝

プロフィール

OKAMOTO'S(おかもとず)

オカモトショウ(Vo)、オカモトコウキ(Gt)、ハマ・オカモト(Ba)、オカモトレイジ(Dr)による、中学校からの同級生で結成された4人組ロックバンド。2010年、日本人男子としては最年少の若さでアメリカ・テキサス州で開催された音楽フェス『SxSW2010』に出演。2019年1月6日、8枚目となるオリジナルアルバム『BOY』をリリース。さらには6月27日に自身初となる東京・日本武道館でのワンマンライブの開催。9月20日より全国ロードショーとなる映画『HELLO WORLD』のオリジナル・サウンドトラックを手がける。

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