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髙橋涼馬(Seebirds、mol-74)の物語 失ったものも愛しながら前へ

髙橋涼馬(Seebirds、mol-74)の物語 失ったものも愛しながら前へ

Seebirds『Lossphilia』
インタビュー・テキスト
金子厚武
撮影:木村篤史 編集:矢島由佳子(CINRA.NET編集部)
2019/12/04
現在はmol-74のベーシストとしても活動する髙橋涼馬と仁木稔貴による2人組Seebirdsが、12月4日に1stミニアルバム『Lossphilia』をリリースする。10代の頃からバンドシーンで活躍してきた髙橋がボーカル、ギター、ベースを担当し、ビートミュージックのシーンでも活躍してきた仁木がプログラミングとキーボードを担当することで、インディロックと現代的なR&Bが溶け合った、美しくも内省的な世界観を展開している。

『Lossphilia』というタイトルは、日本語に訳せば「喪失愛好家」といったところ。Seebirdsが前作をリリースしてからの3年半の間に、髙橋はメンバーの脱退と、10代の頃から続けてきたバンドの解散を経験。学生時代も、徐々に希薄になっていく人間関係に悩む時期が長かったという。

しかし、『Lossphilia』という作品はただネガティブなだけではなく、失ったからこそ得られるものがあることを、聴き手にそっと教えてくれる作品だ。髙橋の半生を振り返りながら、Seebirdsが自由に羽ばたくまでの道のりを追った。

客観的に見たときに、「失ってることを愛してるみたいだな」と思ったんです。

髙橋涼馬 / Seebirds(しーばーず)<br>2015年結成。2016年5月に自主制作盤ミニアルバム『Membrane』をリリース。それに伴いuremaとの共同企画『∞』を東京と大阪で開催。同年に現メンバー以外脱退、ライブ活動を休止し音源制作を進める。2019年12月4日に1stミニアルバム『Lossphilia』をリリース。
髙橋涼馬 / Seebirds(しーばーず)
2015年結成。2016年5月に自主制作盤ミニアルバム『Membrane』をリリース。それに伴いuremaとの共同企画『∞』を東京と大阪で開催。同年に現メンバー以外脱退、ライブ活動を休止し音源制作を進める。2019年12月4日に1stミニアルバム『Lossphilia』をリリース。

―新作の『Lossphilia』というタイトルは、日本語にすると「喪失愛好家」のような意味ですよね。

髙橋:そうですね。僕はなにかを失った悲しみとかをすごく引きずるタイプで、気づいたら「あのときもっとこうしてたらなあ」って、過去のことを考えてることが多くて。ふとそれを客観的に見たときに、「失ってることを愛してるみたいだな」って思ったんです。僕だけじゃなくて、誰でもつい過去を回想してしまうことってあると思うから、それをテーマに作品を作ったら面白いかなって。

前の作品(『Membrane』)を2016年5月に出したんですけど、今回の1曲目の“ついさっきまで”はもうその頃にあって。次の作品はこの曲を中心に「失うこと」をテーマに作ろうと思って、『Lossphilia』というタイトルにしたんです。

―じゃあ、「Lossphilia」というのは前作以降のSeebirdsの3年半を表す言葉であり、髙橋さん自身のパーソナリティを表す言葉でもあると。

髙橋:今はそうでもないですけど……10代のときとかは、なにも失ってないのにそういう気分になってたり、「自分にはなにもできない」とかネガティブな感情を常に持っていたので、確かに、自分を表す言葉でもあると思いますね。

髙橋涼馬

―音楽を始めたのは10代のときですか?

髙橋:中3からです。それまでは友達の付き添いで入った柔道部でめっちゃ頑張ってたんですけど、当時身長が145cmで35kgくらいしか体重がなくて、一番下の階級でも子どもと大人が戦ってるみたいで勝ち目がなかったんですよ。なので「これは自分の適性に合ってないな」と思って、他のなにかないかと思ったときに、友達がギターを弾いてて、僕も楽器をやろうと思って。

―最初は挫折からのスタートだったと。

髙橋:高校は男子校でスポーツが強かったから、「筋肉ヒエラルキー」がすごくて、僕はそこでも最下層で。なので、「僕は筋肉じゃないところで戦うぞ」と決めて、ずっと音楽ばっかりやってました。

髙橋涼馬

―その頃から、「将来は音楽で食べていきたい」と考えていたんですか?

髙橋:中3でベースを手に取ったときから、「もう音楽しかない」くらいの感じでした。高校は帰宅部でずっと外でバンドをやってたし、親の希望もあって大学を卒業しようとは思ったけど、就職は考えてなくて、できれば音楽で頑張りたいなって。

―中3で決意するっていうのは早いですよね。

髙橋:今思うとなめてましたね(笑)。その頃にちょうど相対性理論の『シフォン主義』の自主制作盤が出て、ホームページのBBSに「受験勉強しながら聴いてます。最高です。ベースかっこいいです」みたいに書き込んだら、真部さん(真部脩一。相対性理論の元メンバー)が「ベース歴1か月だけどね」って返信をくれて。それを見て、「1か月でこんなんできるんだ」と思って、ベースを始めたんです。実際はそんなこと全然なくて、真部さんはもともとギターをずっとやってたから1か月であそこまで弾けただけで……まんまと騙されました(笑)。

髙橋涼馬
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リリース情報

Seebirds『Lossphilia』
Seebirds
『Lossphilia』(CD)

2019年12月4日(水)発売
価格:2,090円(税込)
LADR-026

1. ついさっきまで
2. Stalker
3. 異国の話
4. Lossphilia
5. タイダイの陽
6. 小さな泥棒

イベント情報

『1st mini album「Lossphilia」release tour』

2020年2月11日(火・祝)
会場:大阪府 心斎橋 Live House Pangea

2020年2月14日(金)
会場:東京都 吉祥寺 NEPO

プロフィール

Seebirds
Seebirds(しーばーず)

2015年結成。2016年5月に自主制作盤ミニアルバム『Membrane』をリリース。それに伴いuremaとの共同企画『∞』を東京と大阪で開催。同年に現メンバー以外脱退、ライブ活動を休止し音源制作を進める。2019年12月に1stミニアルバム『Lossphilia』をリリース。

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