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稀有なプレイヤー集団・韻シストBAND 太陽と雨を降り注ぎ収穫へ

稀有なプレイヤー集団・韻シストBAND 太陽と雨を降り注ぎ収穫へ

韻シストBAND『RAIN』
インタビュー・テキスト
金子厚武
編集:川浦慧(CINRA.NET編集部)

今年で現在のメンバーになってから10年目を迎えた韻シスト。5人体制で初めて作った『BIG FARM』を皮切りに、自らの農場を耕し続けてきた彼らが、いよいよ収穫期を迎えようとしている。昨年発表された『SHINE』に続き、韻シストBAND名義で発表される『RAIN』は、秋に発売が予定されているアルバム『HARVEST』に向けた重要作だ。

そもそも韻シストBANDとは、韻シストの楽器隊であるShyoudog(Ba,Vo)、TAKU(Gt,Cho)、TAROW-ONE(Dr)による3人組。「生演奏のヒップホップ」という枠を超えて、ソウル、ジャズ、ブルースといった多面的なバックグラウンドをよりわかりやすく伝え、CharaやPUSHIMのバックも務める稀有なプレイヤー集団だ。本体である韻シストとの違い、単独名義では8年ぶりとなる新作の背景を訊くとともに、彼らの存在がいかに現在のシーンとも結びついているかを紐解いていった。

「韻シストBANDで有名になろう」みたいな考えはなくて、あくまで「どうやったらもっと韻シストを広められるか」っていう発想。(Shyoudog)

―韻シストBANDとしては2012年に発表した1stアルバム『REST OF MY LIFE』以来、8年ぶりのリリースとなるわけですが、そもそも韻シストBANDとしての活動はどのようにして始まったのでしょうか?

Shyoudog:韻シストを組んでから今年で22年目で、いろんなレコード会社や事務所で活動をさせていただいたんですけど、今のメンバーになって、自分たちの仲間やスタッフを中心に動くってなったときに、どうやったら自分たちの活動をより広められるか、改めて考えるタイミングがあって。そんな中で、3人だったらフットワーク軽く動けるから、いろんな人と繋がるための1個の手段として、韻シストBANDとしての活動を始めたんです。

―ハブのような役目というか。

Shyoudog:そう。だから、「韻シストBANDで有名になろう」みたいな考えは全くなくて、あくまで「どうやったらもっと韻シストを広められるか」っていう発想。韻シストでは行ったことない場所でライブをしたり、やったことがない挑戦をしたりすることで、「これはいいな」ってことがあれば、韻シストにフィードバックする。そういう感じで、今も続いてるんです。

韻シストBAND(いんしすとばんど)<br>大阪に拠点に活動する唯一無二のヒップホップ・バンド、韻シストのサウンドを支えるShyoudog(Ba,Vo)、TAKU(Gt,Cho)、TAROW-ONE(Dr)から成る3ピースバンド。CharaやPUSHIMなどのライブサポートを行うなど、その演奏力やグルーヴはミュージシャンの中でも評価が高く、一目置かれた存在となっている。
韻シストBAND(いんしすとばんど)
大阪に拠点に活動する唯一無二のヒップホップ・バンド、韻シストのサウンドを支えるShyoudog(Ba,Vo)、TAKU(Gt,Cho)、TAROW-ONE(Dr)から成る3ピースバンド。CharaやPUSHIMなどのライブサポートを行うなど、その演奏力やグルーヴはミュージシャンの中でも評価が高く、一目置かれた存在となっている。
韻シストBAND『RAIN』を聴く(Apple Musicはこちら

―もともとの話で言うと、ShyoudogさんとTAKUさんはCOUNT FORCE名義で活動していて、そこにTAROW-ONEさんが参加し、TAROW-ONEさんの韻シスト加入へと繋がったわけですよね。

TAROW-ONE:COUNT FORCEはShyoudogとTAKUの制作ユニットとして始まってるんですけど、毎月2人がCOUNT FORCE名義でライブをするときに呼んでもらって、そこから韻シストのメンバーとも打ち解けていって。

TAKU:確かに、COUNT FORCEが韻シストBANDの前身になった感じかもしれない。

Shyoudog:僕はもともと韻シストしかバンド経験がなくて、韻シストとしてのレコーディング経験しかなかったんです。そんな中で、嵐の櫻井くんが韻シストを好きだって言ってくれて、曲提供のオファーをしてくれたんですけど、当時の自分からすると、「え? こんな短期間でレコーディングするん?」って感じだったんですよ。

今だったら全然理解できるんですけど、その頃の韻シストの制作のペースだと期日に間に合わなくて、でもどうにかしてそのオファーを受けたいと思ったから、ある種の苦肉の策として、COUNT FORCEで制作をすることにしたんです。TAKUはもともといろいろ経験してたし、TAROW-ONEともフィーリングが合って、この3人での活動はそこから始まってますね。

―そこで櫻井くんのソロ曲である“Hip Pop Boogie”が生まれて、後に韻シストとして“sugar and salt”も提供しているので、ちゃんと本体にフィードバックされてますよね。

Shyoudog:それまで曲提供のオファーをいただいても、断っちゃうこともあったんですよ。でもそのときは、何とかして韻シストに繋げたいと思ったんです。

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リリース情報

『RAIN』
韻シストBAND
『RAIN』

2020年4月8日(水)発売
価格:2,000円(税込)
TKCA-74877

1. レイニーファンク
2. トランプゲーム
3. パパはブルースマン
4. I’m a sick man
5. Chance of rain
6. Goodbye

プロフィール

韻シストBAND
韻シストBAND(いんしすと ばんど)

大阪を拠点に活動する唯一無二のヒップホップ・バンド、韻シストのサウンドを支えるShyoudog (Bass, Vocal)、TAKU (Guitar, Chorus)、TAROW-ONE(Drums)から成る3ピースバンド。ドラムのTAROW-ONEが韻シストへ加入した2009年からトラック制作のために3人で集まるうちに、自然な流れでライブ活動をスタートさせる。これまでにアルバム『REST OF MY LIFE』(2012年)をリリースしている。MPCやDRUM PATを駆使し、サンプリングやクラシックネタを織り交ぜたソウルやファンク、ジャズをベースにしたオリジナリティー溢れるビートは聴く者を全く飽きさせない。ボーカルナンバーからインストゥルメンタルナンバーまで、自由自在に奏でるサウンドは、韻シストファンのみならず音楽ラバーから高い支持を受けている。ライブ活動も韻シストでの活動と並行して多数行っている。また、CharaやPUSHIMなどのライブサポートを行うなど、その演奏力やグルーヴはミュージシャンの中でも評価が高く、一目置かれた存在となっている。

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