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ディズニー音楽の魔法のようなメロディーが持つ力。Serphが語る

ディズニー音楽の魔法のようなメロディーが持つ力。Serphが語る

Serph『Disney Glitter Melodies』
インタビュー・テキスト
金子厚武
撮影:田中一人 編集:山元翔一(CINRA.NET編集部)

ディズニー音楽の魔法のようなメロディーに触れて。今回、Serphは楽曲全体をリードするメロディーに導かれてカバーアルバムを作り上げた

―『Disney Glitter Melodies』というタイトルどおり、全体的にディズニー楽曲の素晴らしいメロディーを活かした作風になっていますね。

Serph:メロディーを主役にして、それを引き立てるためにトラックを作りました。ディズニーの明るくて楽観的なメロディーは、自分一人の力ではなかなか出せないので、かなりリードしてもらいましたね。のびやかで、大らかなメロディーなんだけど、コード進行がカチッと決まるパートが随所にあって、すごく複雑な転調も織り込まれていたり、20世紀の偉大な作曲家たちが譜面の前で悩んだんだろうなと思い知らされました。

Serph“When You Wish Upon a Star”を聴く(Apple Musicはこちら

―普段の曲作りとは作業の工程も全然違いましたか?

Serph:今回、メロディーの魅力を損なわないことが大前提だったので、アレンジャー / リミキサーみたいな感覚で、自分のエゴに悩まされることはなくできました。普段は、鍵盤から入ることもあれば、サンプルから下地を作っていく場合もあるんですけど、メロディーはトラックができてからがほとんどで。メロディーを主体に曲を作るというのは全然違う感覚でしたね。かなりメロディーに引っ張ってもらったので、逆に、自分がいかにメロディーを二の次にしていたかを思い知りました(笑)。

―選曲に関しては、どのように決めていったのでしょうか?

Serph:ヒット曲やファンの多いものを優先的に選んでいますね。

関口:アーティストの方って、多くの場合、ディズニーのスタンダードな曲をやりたがるんですけど、今回はスタンダードな曲もありつつ、“True Love's Kiss(真実のキス)”とか“Let It Go”とか、新しいものも多く選ばれていて僕からすると意外でした。あと、“On My Way(ぼくの旅)”と“Good Company(いつでも一緒)”は絶対にやりたいとおっしゃっていただいて、こだわりも見えましたし。

Serph:“Good Company(いつでも一緒)”ってそんなに有名ではないのかもしれないけど、すごくメロディーが好きで、直感的に自分の音楽性と相性がいい気がして。

関口:こだわりの強い方だと、ディズニーが好き過ぎて全部マイナーな曲を選んだり、逆に「派手な曲だけ」みたいなときもあって。でも今回はスタンダードな曲も、最近の曲も、Serphさんご自身がお好きな曲も入っていて、すごくバランスがいいと思います。

Serph“Good Company”を聴く(Apple Musicはこちら

Serph“On My Way”を聴く(Apple Musicはこちら

「『これは一生に一度の仕事だ』と考えたときに、牧野由依さんが思い浮かんで」(Serph)

―“Let It Go”ではゲストボーカルに牧野由依さんを迎えて、本作では唯一の歌ものになっていますね。

Serph:“Let It Go”はオリジナルがもともとすごく好きで、絶対収録したいと思っていました。最初はインストでもいいってお話だったんですけど、ボーカリストを入れたら面白いんじゃないかと思って、「これは一生に一度の仕事だ」と考えたときに、牧野さんが思い浮かんで。

―こんな機会はめったにないから、自分にとっての特別な人にお願いしようと。「歌ものを全く受け付けなかった頃に唯一響いたのが牧野由依さんの歌でした」とコメントもされていましたね。

Serph:まだ20歳とかの頃はダンスミュージックばっかり聴いていて、当時はJ-POPにあまり馴染みがなかったですけど、牧野さんの歌は声質がすごく特別に感じたんです。甘い声というか、癒されるんですよね。

1stアルバム(2006年発表の『天球の音楽』)に入っていた“ジャスミン”とか“アムリタ”が特に好きで、アレンジやトラックもメジャーなJ-POPではあまりないリリカルさがあったんです。でもまさか、今回の話が本当に実現するとは思ってなかったですけど。

Serph“Let It Go Japanese Version (feat. 牧野由依)”を聴く(Apple Musicはこちら

―関口さんにとってSerphのカバーアルバムは念願だったし、Serphさんにとっても牧野さんとのコラボは念願だったわけですね。アレンジに関しては、どう進めましたか?

Serph:オリジナルは特に解放感や勝利感みたいなニュアンスが強くて、でも日本語の歌詞を見て、<私は自由よ><幸せになれる>って歌われるところのトラックをちょっとリリカルでせつなくしたら、牧野さんの歌がより引き立つんじゃないかと思って、2回目のサビからコードを変えてるんです。歌に関しては基本的にお任せで、実際レコーディングもすごくスムーズでした。レコーディングの合間にブースから声が聴こえてくるだけで、空間がフワッとするんですよ(笑)。

―比較的新しい曲で言うと、実写版『アラジン』(2019年)で使われた“Speechless”も収録されています。

Serph:この曲もメロディーがすごく立っていて存在感があるし、ディズニーの曲では珍しくマイナー調なので、そういうのも1曲あっていいかなって。

Serph“Speechless”を聴く(Apple Musicはこちら

関口:“Speechless”は新しい曲なので、カバーされたのは珍しいことだと思います。逆に、1曲目の“A Whole New World”は普遍的な曲ですけど、この曲を聴いたときに、ピアノのアガる感じとか、声ネタの散りばめ方とか、「Serphさんに頼んで間違いなかった」と思いました。

Serphさんの作品は基本インストで、声を楽器として扱っていらっしゃるので、「そういう人がディズニーの歌ものをやったらどうなるんだろう?」っていう自分の興味と、「間違いなくいいものができるはず」っていう確信と、両方あったんですけど、“A Whole New World”を聴いて、「これだ!」と思って鳥肌が立ちましたね。

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リリース情報

Serph『Disney Glitter Melodies』初回生産限定盤デラックス・エディション
Serph
『Disney Glitter Melodies』初回生産限定盤デラックス・エディション(CD)

2020年9月16日(水)発売
価格:5,500円(税込)
UWCD-9022

1. A Whole New World
2. Main Street Electrical Parade
3. Let It Go Japanese Version (feat. 牧野由依)
4. True Love's Kiss
5. Part of Your World
6. Beauty and the Beast
7. On My Way
8. Under the Sea
9. Speechless
10. Good Company
11. When You Wish Upon a Star
12. It's a Small World
13. Let It Go English Version (feat. 牧野由依)[Bonus Track]

※Tシャツ同梱キラキラBOX仕様

Serph『Disney Glitter Melodies』通常盤
Serph
『Disney Glitter Melodies』通常盤(CD)

2020年9月16日(水)発売
価格:2,970円(税込)
UWCD-1078

1. A Whole New World
2. Main Street Electrical Parade
3. Let It Go Japanese Version (feat. 牧野由依)
4. True Love's Kiss
5. Part of Your World
6. Beauty and the Beast
7. On My Way
8. Under the Sea
9. Speechless
10. Good Company
11. When You Wish Upon a Star
12. It's a Small World

プロフィール

Serph(さーふ)

東京在住の男性によるソロ・プロジェクト。2009年7月にピアノと作曲を始めてわずか3年で完成させたアルバム『accidental tourist』を発表。以降、コンスタントに作品をリリースしている。より先鋭的でダンスミュージックに特化した別プロジェクトReliqや、ボーカリストNozomiとのユニットN-qiaのトラックメーカーとしても活動。自身の作品以外にも、他アーティストのリミックスやトラックメイキング、CMやWEB広告の音楽、連続ドラマの劇伴、プラネタリウム作品等の音楽なども手がける。2020年9月16日、ディズニー公式カバーアルバム『Disney Glitter Melodies』をリリース。

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