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Sen Morimotoが抱く、米社会の価値観への違和感、変化への希望

Sen Morimotoが抱く、米社会の価値観への違和感、変化への希望

Sen Morimoto『Sen Morimoto』
テキスト
金子厚武
編集:後藤美波、山元翔一(CINRA.NET編集部)
2020/10/26

新作『Sen Morimoto』を発表するSen Morimotoの過去と現在について、昨年と今年の2回の取材から前後編で迫るインタビュー(前編はこちら)。後編にあたる今回は「ソングライティングの技術そのものに焦点を当てた」という新作について、彼のルーツを紐解きながら、その音楽性を探った。また、COVID-19の感染拡大に伴い、多くの社会問題が顕在化している中、Black Lives Matter運動についての考えを、日本にルーツを持ち、抗議運動が続くシカゴで暮らす自身のアイデンティティと重ねながら、語ってもらった。決して楽観的ではないが、人々の間に生まれつつあるグローバルな基盤をポジティブに捉える視点は、今こそ共有されるべきだろう。

(メイン画像撮影:Dennis Elliott)

自身が語る「Sen Morimotoを作った5枚のアルバム」。スティーヴィー・ワンダーからの影響

―『Sen Morimoto』ではサックスの演奏は一部にとどまり、多彩な曲調でコンポーザー / トラックメーカーとしての成長を刻んだ素晴らしい作品だと感じました。ご自身ではどんな作品になったと感じていますか?

Sen:ありがとう! 君の言う通り、今回のプロジェクトではリード楽器としてのサックスにはあまり焦点を当てず、ソングライティングの技術そのものに焦点を当てたんだ。その上で重要だったのが、それぞれの楽器が曲の中でその楽器自身のスペースを確保するということ。その良いバランスを見つけて、プロダクションの中により多くの隙間や細かいニュアンスを受け入れることを学んだのは、僕にとって大きな経験だった。

Sen Morimoto(せん もりもと) Photo Credit: Dennis Elliott<br>京都生まれシカゴ在住のアーティスト。サックスを手にした事で始まったミュージシャン人生はピアノ / ドラム / ギター / ベースなど様々な楽器を演奏するマルチプレイヤーとして活躍。兄のYuya Morimotoと制作した“Cannonball”のPVを88risingのショーン・ミヤシロが気に入り88risingのYouTubeチャンネルからリリースされ話題となる。その後シカゴの友人でマルチ奏者NNAMDÏによるレーベルSooper Recordsよりアルバム『Cannonball!』をリリースしサマーソニック2018で圧巻のパフォーマンスを見せる。2019年には初のジャパン・ツアーを行いTempalayのAAAMYYYと競演する。2020年10月には2ndアルバム『Sen Morimoto』をリリース。
Sen Morimoto(せん もりもと) Photo Credit: Dennis Elliott
京都生まれシカゴ在住のアーティスト。サックスを手にした事で始まったミュージシャン人生はピアノ / ドラム / ギター / ベースなど様々な楽器を演奏するマルチプレイヤーとして活躍。兄のYuya Morimotoと制作した“Cannonball”のPVを88risingのショーン・ミヤシロが気に入り88risingのYouTubeチャンネルからリリースされ話題となる。その後シカゴの友人でマルチ奏者NNAMDÏによるレーベルSooper Recordsよりアルバム『Cannonball!』をリリースしサマーソニック2018で圧巻のパフォーマンスを見せる。2019年には初のジャパン・ツアーを行いTempalayのAAAMYYYと競演する。2020年10月には2ndアルバム『Sen Morimoto』をリリース。

―今回は、改めてSenさんの音楽的なバックグラウンドを知るために、「Sen Morimotoを作った5枚のアルバム」をお訊きできればと思います。

Sen:オッケー。まずは、スティーヴィー・ワンダーの『Music of My Mind』(1972年)だな。彼が自分でレコーディングしたアルバムだったと思うけど、心からの親しみを感じるんだ。彼だけの音楽の世界、孤独とか、そういうところでね。2枚目は……(通訳の方がスティーヴィー・ワンダーのことを間違えてエルトン・ジョンといったのを聞いて)、エルトン・ジョンにしよう!(笑)

スティーヴィー・ワンダー『Music of My Mind』を聴く(Apple Musicはこちら

―いいんですか?(笑)

Sen:『17-11-70』(1971年)だったかな? トリオ編成で、エルトンがピアノを弾いて、他にベーシスト(ディー・マレー)とドラマー(ナイジェル・オルソン)がいるんだ。何度も何度も繰り返し聴いたよ。素晴らしい歌とピアノ。これを5枚に入れていいのか分からないけど……でも、素晴らしいアルバムだよ。あとは、Wilcoの曲をすごく聴いていた時期があって……『A Ghost Is Born』(2004年)かな。

エルトン・ジョン『17-11-70』を聴く(Apple Musicはこちら

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リリース情報

『Sen Morimoto』国内流通盤(CD)
Sen Morimoto
『Sen Morimoto』国内流通盤(CD)

2020年10月23日(金)発売
価格:2,420円(税込)
AMIP-0217

1. Love, Money Pt. 2
2. Woof
3. Symbols, Tokens
4. Butterflies Ft. KAINA
5. Deep Down Ft. AAAMYYY
6. Tastes Like It Smells Ft. Lala Lala, Kara Jackson, Qari
7. Save
8. Wrecked Ft. NNAMDÏ
9. Goosebumps
10. Daytime But Darker
11. The Things I Thought About You Started To Rhyme
12. The Box ft. Joseph Chilliams
13. You Come Around
14. Nothing Isn’t Very Cool
15. Jupiter

プロフィール

Sen Morimoto(せん もりもと)

京都生まれシカゴ在住のアーティスト。サックスを手にした事で始まったミュージシャン人生はピアノ/ドラム/ギター/ベースなど様々な楽器を演奏するマルチプレイヤーとして活躍。兄のYuya Morimotoと制作した”Cannonball”のPVを88risingのショーン・ミヤシロが気に入り88risingのYouTubeチャンネルからリリースされ話題となる。その後シカゴの友人でマルチ奏者NNAMDÏによるレーベルSooper Recordsよりアルバム『Cannonball!』をリリースしサマーソニック2018で圧巻のパフォーマンスを見せる。2019年には初のジャパン・ツアーを行いTempalayのAAAMYYYと競演する。2020年10月には2ndアルバム『Sen Morimoto』をリリース。

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