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角舘健悟の『未知との遭遇』たなかみさき編(後編)

角舘健悟の『未知との遭遇』たなかみさき編(後編)

角舘健悟の『未知との遭遇』
インタビュー・テキスト
金子厚武
編集:今井大介、柏井万作(CINRA.NET編集部)

いろんな自分をやってみて、許すみたいなことを、最近してる。失敗して、許すみたいなことって、すごい大事だなって思って。(みさき)

神保町の散策を終えた2人が最後に立ち寄ったのは、昔ながらのタンゴ喫茶・ミロンガ。南米のプリミティブな写真や音楽で意気投合した2人が、南米の音楽ジャンルを店名の由来とする場所に引き寄せられたのも、偶然という名の必然のように感じられる。

角舘:いやいやいや、おつかれさまでした。

みさき:おつかれさまでした。

角舘:いつも飲むものとかある?

みさき:ブレンドかな。

角舘:じゃあ、ブレンド2つお願いしよっか。ケーキも食っちゃおうかな。食べます?

みさき:ケーキ大丈夫です。

角舘:(店員さんに)じゃあ、ケーキ2つください。

店員:こちら3種類ございます。

角舘:先に選んで。

みさき:食べたくなっちゃった。ふふふ。「大丈夫です」とか言ったのに。

角舘:あら、そういうことか。

みさき:普段甘いものそんなに食べないんですけど、好みのものがあると頼んでしまう。なんか、茶色いのだったら食べれる(笑)。

角舘:ずーっと茶色って言ってる(笑)。

みさき:茶色い食べ物はすごい信用できる(笑)。

角舘:しょっぱいものがいいとか?

みさき:うん。どっちかというと好き。

角舘:酒飲みだね。昨日のストーリーを見て思った。酒が本当に好きなんだなって。

みさき:ははっ。酒に愛されているかどうかはわからないけど、酒をすごい愛してる(笑)。

手前から:たなかみさき、角舘健悟

角舘:この前みさきさんと電話で話したときにめちゃくちゃ共感したのが、「恥ずかしがらずにやってみたら、それを肯定してあげよう」って話で。僕らみたいな一番恥ずかしい部分を作品にしてる人たちっていうのは、さっき言葉にしちゃったけど、立ちションできるっていうか。でもみんな恥ずかしいんだよね。高校生のとき友達3人でディズニーランドに行ってさ、夜に人がいなくなって嬉しくなっちゃって、バレエみたいな動きをしたら、「やめてよ、恥ずかしい」って言われて。

みさき:自由ではいたいけど、怒られたり、嫌われたりはしたくない。大人になって怒られたくないなあ。仕事ができなくて怒られてばっかりの人生だったんで。まあ、できないってわかってたから、そこまで思いつめてなかったし、「私、絵描けるし」って思って(笑)、まいっか~みたいな。だから、ひとつ強みがあるのは貴重なことだなって思うけど、でもどうしても自分のことが好きになれなくて。難しくない? 自分のこと好きって言うの。

左から:たなかみさき、角舘健悟

角舘:言ったほうがいいのは分かる。言葉の力としてね。やっぱり言葉の力ってすごく強くて、できるだけポジティブな言葉遣いをして生きようって決めてるんですよ。

みさき:偉い! 私最近です、それをわかるようになったの。自分のこと好きになるのはとっても難しいんだけど、自分のことを許してあげることはできて、嫌いな自分もいていいし、まるっと肯定するっていうか。私、変わることがすごくいいことだと思っていて、わかりやすいのが、髪型をコロコロ変えるんですね。

角舘:ね、金にしたよね。びっくりしちゃった。

みさき:私、自分で髪切っちゃうの。ちょっと伸びたら自分で切っちゃって、それも何かひとつ変化を許してる。金髪はずっと似合わないと思ってたから、したいけどできなくって。

角舘:よく似合ってるよ。

みさき:よかった。そういう風にひとつずつ、いろんな自分をやってみて、許すみたいなことを、最近してる。失敗して、許すみたいなことって、すごい大事だなって思って。

たなかみさき
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プロジェクト情報

連載:角舘健悟の『未知との遭遇』

「Yogee New Waves」のボーカルとして活躍する角舘健悟が「未知との遭遇」をテーマに、様々な世界の未知なるアーティストと出会い、ものづくりや表現について対話し、「FUSION」することで、新しい創作物を生み出します。その過程をドキュメントし、カルチャーを愛する皆さんと一緒に応援し、楽しんでいく連載企画です。

プロフィール

たなかみさき

1992年生まれフリーランスのイラストレーター。軽やかかつ叙情的な作品が特徴。J-WAVE「ミッドナイトチャイム」のラジオパーソナリティとしても活動。

角舘健悟(かくだて けんご)

1991年生、東京出身。2013年にバンド、Yogee New Wavesを結成、ボーカルを担当。2014年4月にデビューe.p.『CLIMAX NIGHT e.p.』でデビュー。昨年、3rdアルバム『BLUEHARLEM』、12月に『to the MOON e.p,』をリリース。最新作は今年7月にシングル『White Lily Light』を発表。全国各地の野外フェスの出演やアジアを中心に海外公演を重ねる。バンド活動の傍ら、テレビ番組・TVCMのナレーションなど活動の場を拡げる。音楽、ファッションの両面で厚く支持されている。

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