フランスのストリートアーティスト「JR」が、宮城・気仙沼で開催予定の参加型プロジェクト『インサイドアウト』の資金を、クラウドファインディングプラットフォーム「CAMPFIRE」で募っている。
パリとニューヨークを拠点に活動するJRは、巨大な写真を壁や屋根に貼りつける手法によるグラフィティ作品を制作するアーティスト。ブラジルやインド、カンボジア、アフリカの様々な都市で撮影した女性たちの写真を使用した、女性の威厳を取り戻すためのプロジェクト『Women are Heroes』をはじめ、差別や貧困などの苦境にある人々と共に共同制作を行うことでも知られている。2011年にはカンファレンス『TED』による『TEDプライズ』を受賞。また、東京・神宮前のワタリウム美術館で今年開催されたChim↑Pomキュレーションによるグループ展『ひっくりかえる展』にも出展した。
JRが世界各地で行っている『インサイドアウト』は、個人が撮影したモノクロのポートレートから制作された巨大なポスターを使用するアートプロジェクト。気仙沼で行われる同プロジェクトでは、ポートレートを撮影するためのフォトブースと、その場で大判のポスターを印刷して参加者に手渡し出来るプリンターを装備した専用トラックを稼働させる予定になっており、今回CAMPFIREを通じて得られた資金は、トラックの改造費やインク、紙、ガソリン代などの費用を賄うために使用されるという。
費用を援助した人には、JRからのメッセージをはじめ、ステッカーやポスター、プロジェクトへの参加権、JRの100枚限定エディション作品など、金額に応じた特典が用意されている。募集期間は12月26日まで。詳細はCAMPFIREのオフィシャルサイトで確認しよう。
(画像上から:『インサイドアウト』メインビジュアル、『インサイドアウト』パレスチナ & イスラエル ― ナブルス、『インサイドアウト』のため、気仙沼を視察するJR(左)2012年9月12日、『28 ミリ、女性たちこそがヒーロー』 キベラ、ケニア 2009)