建築家・伊東豊雄が、アメリカの建築賞『プリツカー賞』を受賞したことがわかった。
1979年に設立され、ハイアット財団が運営する『プリツカー賞』は、「建築界のノーベル賞」とも称される国際的な建築賞。伊藤は、日本人建築家としては1987年の丹下健三、1993年の槇文彦、1995年の安藤忠雄、2010年の妹島和世と西沢立衛(共にSANAA)以来、3年ぶり5組目の受賞者となった。
1941年に日本外地朝鮮京城府(現韓国・ソウル)で生まれた伊東は、東京大学工学部卒業後に菊竹清訓設計事務所で勤務。1971年に独立し、伊東豊雄建築設計事務所の前身となるアーバンロボットを設立した。都市に生きる遊牧民をテーマに、ミニマルかつ先鋭的、官能的な作品を発表し、2006年に『王立英国建築家協会(RIBA)』ゴールドメダル、2010年に『高松宮殿下記念世界文化賞』を受賞するなど、国内外で高い評価を得ている。代表作は東京・中野の『シルバーハット』、神奈川・横浜の『風の塔』、宮城・仙台のせんだいメディアテークなど。