『第一回日本翻訳大賞』候補作に円城塔訳作など17作品、選考委員に岸本佐知子ら5人

『第一回日本翻訳大賞』の中間報告会が、4月10日から東京・代官山の蔦屋書店1号館で開催される。

『第一回日本翻訳大賞』は、2014年1月1日から12月末までに発行された小説、詩、人文学書、児童文学などを対象とする翻訳賞。1次選考ではウェブ上で一般読者の推薦作品と、選考委員それぞれが無記名で推薦した作品を2次選考へと進め、2次選考では、その中からさらに5冊を審査員が選定する。大賞を選出する最終選考は、選考委員全員の協議によって行われる。

選考委員には、発起人の西崎憲をはじめ、金原瑞人、岸本佐知子、柴田元幸、松永美穂が名を連ねている。2次選考に選出された作品は、松田青子訳によるカレン・ラッセルの『狼少女たちの聖ルーシー寮』や円城塔訳によるチャールズ・ユウ『SF的な宇宙で安全に暮らすっていうこと』をはじめ、小野田和子訳のアンディ・ウィアー『火星の人』、佐藤良明訳のトマス・ピンチョン『重力の虹』、小川高義訳のジュンパ・ラヒリ『低地』など17作品。

中間報告会には選考委員全員が参加し、トークやサイン会なども開催。また、同賞の授賞式が4月19日から東京・新宿の紀伊國屋サザンシアターで開催される。当日は選考委員が選考会を振り返る座談会や、受賞作に関するトーク、受賞者との対談などが行われる。なお、両イベントは一般参加が可能。参加方法は同賞のオフィシャルサイトで確認しよう。

詳細情報

『第一回日本翻訳大賞』

2次選考作品:
パトリク・オウジェドニーク著、阿部賢一、篠原琢訳『エウロペアナ:二〇世紀史概説』(白水社)
チャールズ・ユウ著、円城塔訳『SF的な宇宙で安全に暮らすっていうこと』(早川書房)
ミハル・アイヴァス著、阿部賢一訳『黄金時代』(河出書房新社)
カレン・ラッセル著、松田青子訳『狼少女たちの聖ルーシー寮』(河出書房新社)
パク・ミンギュ著、ヒョン・ジェフン、斎藤真理子訳『カステラ』(クレイン)
アンディ・ウィアー著、小野田和子訳『火星の人』(早川書房)
キジ・ジョンスン著、三角和代訳『霧に橋を架ける』(東京創元社)
ブルース・チャトウィン著、栩木伸明訳『黒ヶ丘の上で』(みすず書房)
トマス・ピンチョン著、佐藤良明訳『重力の虹』(新潮社)
ミヒャエル・ハインリッヒ著、明石英人、佐々木隆治、斎藤幸平、隅田総一郎訳『「資本論」の新しい読み方―21世紀のマルクス入門 』(堀之内出版)
ジョン・ウィリアムズ著、東江一紀訳『ストーナー』(作品社)
ジュンパ・ラヒリ著、小川高義訳『低地』(新潮社)
ギジェルモ・カブレラ・インファンテ著、寺尾隆吉訳『TTT:トラのトリオのトラウマトロジー』(現代企画室)
ホセ・ドノソ著、寺尾隆吉訳『別荘』(現代企画室)
キャサリン・ゴヴィエ著、モーゲンスタン陽子訳『北斎と応為』(彩流社)
閻連科著、谷川毅訳『愉楽』(河出書房新社)
劉暁波著、田島安江訳『詩集 牢屋の鼠』(書肆侃侃房)

『「日本翻訳大賞」中間報告会』
2015年4月10日(金)19:00~
会場:東京都 代官山 蔦屋書店1号館 2階 イベントスペース
出演:
金原瑞人
岸本佐知子
柴田元幸
松永美穂
西崎憲
定員:50名
料金:1,000円

『第一回日本翻訳大賞授賞式』
2015年4月19日(日)OPEN 18:30 / START 19:00
会場:東京都 新宿 紀伊國屋サザンシアター
出演:
金原瑞人
岸本佐知子
柴田元幸
西崎憲
松永美穂
料金:1,000円

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