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樹木希林の海外デビュー&遺作『Cherry Blossoms and Demons』日本公開

『Cherry Blossoms and Demons(英題)』 ©Constantin Film Verleih GmbH/ Mathias Bothor
『Cherry Blossoms and Demons(英題)』 ©Constantin Film Verleih GmbH/ Mathias Bothor

映画『Cherry Blossoms and Demons(英題)』が、8月から東京・日比谷のTOHOシネマズシャンテほか全国で順次公開される。

昨年の9月15日に逝去した樹木希林の海外デビュー作で、女優として最後の映画出演作となった同作。酒に溺れて人生を見失ったドイツ人男性カールと、10年前に東京を訪れていたカールの父ルディと親交があった日本人女性ユウが、人生を見つめなおすためにユウの祖母に会いに日本に向かうというあらすじだ。

次第にユウに惹かれていくカール役にゴロ・オイラー、今は亡きルディの墓と生前の家を見るためにカールのもとにやってきたユウ役に入月絢がキャスティング。樹木は、2人が訪れる茅ヶ崎館の女将役を演じている。メガホンを取ったのはドイツ人監督ドーリス・デリエ。

撮影は昨年にドイツと日本で実施。日本パートのロケは、1950年代に小津安二郎監督が滞在し脚本を書いた神奈・茅ケ崎の茅ヶ崎館を中心に行なわれた。是枝裕和監督も執筆のために宿泊する場所だと知ったデリエ監督が、前作『フクシマ・モナムール』のジャパンプレミア上映後に茅ヶ崎館に宿泊。高齢の女将に、かつて小津が滞在した部屋を案内してもらった際に『Cherry Blossoms and Demons』のインスピレーションを得たという。

また樹木が茅ヶ崎館を訪れたのは、杉村春子の付き人として小津の遺作『秋刀魚の味』の撮影に参加した時以来。『Cherry Blossoms and Demons』のラストで樹木が庭を眺めながら“ゴンドラの唄”を歌うシーンが女優として最後の映画出演シーンとなった。

ドーリス・デリエ監督のコメント

この度、日本での劇場公開が決まったと聞き、心の底から嬉しく思っています。1984年以降、私は日本を30回以上訪れ、日本で5本の映画を撮影し、一年に一度は日本を訪れないとホームシックになるほど日本を愛しています。本作のような、日独の亡霊の物語を描きたいという思いは、私が長きにわたり幽霊や妖怪、怪談について学んできたことから生まれたものであり、同時に『雨月物語』(53・溝口健二監督)や『修羅』(71・松本俊夫監督)といった日本映画の傑作の影響もあります。主演を務める入月絢は優れたダンサーでありながら演技も素晴らしく、彼女を発見できたことは大きな喜びでした。彼女の説得力に満ちたフレッシュで自然な魅力に、私は常に感動を覚えます。また、私は長年にわたり日本が誇る名女優・樹木希林の演技に魅了されてきました。『歩いても 歩いても』(07)から始まる是枝裕和監督の作品群や、河瀬直美監督の『あん』(15)などの彼女の演技がとても好きです。今回の役に関しては、彼女以外に考えられませんでしたので、彼女が今回の役を受けてくださった時には、深く深く光栄だと思いました。また本作で、樹木希林の最後の演技を見ることは、哀しくもあり、同時にとても美しさに満ちた体験となりました。本作中での樹木希林は、心温かく、オープンで、非常に情に厚い存在であり、それゆえに観客は彼女にぐっと心を掴まれ、強烈な感動を感じるのです。

入月絢のコメント

今夏『Kirschblüten&Dämonen(Cherry Blossoms and Demons)』が日本で公開されるとのお知らせを受け、感謝と喜びの気持ちでいっぱいです。ドーリス監督のその創作的で情熱的な姿勢にはいつも多大な刺激を受けています。彼女の日本へ対する愛情や探究心は、一人の日本人として真摯に感謝するものに値します。そして今作中で忘れる事ができないのは言うまでもなく樹木希林さんの存在です。作中での存在感は勿論ですが、惜しくも遺作となってしまった事実、また日本へ紹介される大きな架け橋となって下さったこと、撮影中私達に残して下さったかけがえの無い体験や時間を思うと、感無量で言葉に詰まります。人への愛情、生きること、死ぬこと。人生という旅を深い深い部分で体験させられる映画です。是非多くの方にご覧頂ければと願っております。

『Cherry Blossoms and Demons(英題)』 ©Constantin Film Verleih GmbH/ Mathias Bothor
『Cherry Blossoms and Demons(英題)』 ©Constantin Film Verleih GmbH/ Mathias Bothor
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