KIGIがグラフィックデザイン担当、「hotel Siro」7月に西池袋にオープン

「hotel Siro」が7月3日に東京・西池袋にオープンする。

ホテルコンサルティング事業を主とするアスリードが運営するhotel Siroは、地上10階、総客室数41室で構成。全室が異なるデザインとなっており、内装デザインをMOUNT FUJI ARCHITECTS STUDIO、SO,u、CAPD、グラフィックデザインをKIGIが担当した。最上階の10階から繋がるグランピングエリアではキャンプを楽しむこともできるという。

各客室にはテンピュール社製のベッドが完備されているほか、タオルには今治の「Royal-Phenix of the seas」、ルームウェアには「TETELA」、カップには「KIKOF」、ティーセットにはオーストラリア・メルボルン発オーガニックティー「LOVE TEA」、バスアメニティとして京都のオーガニックコスメ「MEMOHAMO」を用意。歯ブラシやコーム、カミソリには石灰石を主原料とした新素材で、石油由来プラスチックの使用量を削減できる「LIMEX」が採用されている。

原田真宏(MOUNT FUJI ARCHITECTS STUDIO)のコメント

街に泊まるホテルがいい。
何を当たり前なことを、と言われるかもしれない。
しかし、訪れた街そのものに自分が一晩過ごしたと言える経験を持つ人は、果たしてどれほどいるのだろうか。
街路から扉をくぐってクローズドなロビーでチェックイン。
エレベーターの箱に入り、薄暗がりの中廊下を通って玄関ドアを開け、水周りブロックを抜けて、ようやく部屋に辿り着く。
空間は街から何重にも隔てられ、例えば「東京」にいる自分、よりも、「〇〇」というホテルブランドにいる自分、しか意識されないんじゃないだろうか。それは旅人として大変につまらない、と常々思っている。
だから、ここで僕たちが実現したかったのは、その特別な「街」そのものに泊まるホテル、である。
街のストリートが幾層も積み重ねられたかのような構成で、街路から直接つながるそれぞれ特徴的な階段を上ると、そこは風が吹き抜ける外廊下。部屋部屋はこの路地的な外廊下に直接面していて、伝統的な日本旅館のような縁側アクセスと土間を持つ部屋の構成は、新しく現代的でありながら日本的でもある。障子と引き戸を開け放てば、池袋の町並みが眼下に広がり、旅の“只中”にいる自分を豊かに感じることができるだろう。
旅人のことを「渡り鳥」と呼ぶのはドイツだったか。
都市のとまり木のようなこのホテルで、鳥のように、街に抱かれて眠ってほしい。

KIGIのコメント

「白」という漢字の構造は、このホテルを象徴していると考えた。
四角い層になっている構造の上に、斜めに線が引かれている。
その斜めの線はこのホテルの最上階にあるテントのタープを表していると解釈し、漢字の「白」をロゴにして、この建築のようにできるだけシンプルに削ぎ落とした設計にした。
また、原田氏から“旅をする人の止まり木のようなホテルにしたい”という想いをお聞きしたので、鳥(白いフクロウ)と植物(白いカラーの花)を描いた。白いフクロウは最強の運があると言われている。待ち合わせスポット“イケフクロウ”が池袋の駅にあることも、描くきっかけとなった。
白いカラーの花は、清く美しい清潔感の象徴として描いた。このふたつの絵を並べることで黄色い嘴(くちばし)と黄色い肉穂花序(にくすいかじょ)が呼応し合い、美しさを引き立て合う。
1階のカフェにこれらの大きな絵を飾り、外階段には小さな目印になればと、白いフクロウの照明を設置した。また、コースターやレターセットなどにもこれらのグラフィックを展開している。さらにキギが手がけているKIKOFのカップを各部屋に置き、従業員が使用するエプロンもKIKOFのエプロンを提案させていただいた。

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