黒沢清監督『スパイの妻』に綾辻行人、大根仁、こうの史代、今日マチ子ら賛辞

黒沢清監督の映画『スパイの妻<劇場版>』に寄せられた著名人コメントが公開された。

『第77回ヴェネチア国際映画祭』銀獅子賞を受賞した同作は、1940年代の兵庫・神戸を舞台に、戦争に翻弄されながらも自身の信念と愛を貫き通そうとする女性の姿を描いた作品。満州に赴いていた貿易商の夫・福原優作が持ち帰った重大な秘密を目にしてしまう妻・聡子役を蒼井優、満州で恐ろしい国家機密を偶然知り、正義のため事の顛末を世に知らしめようとする優作役を高橋一生が演じた。公開日は10月16日。

コメントを寄せたのは、ケイト・ブランシェット、クリスティアン・ペッツォルト、ヴェロニカ・フランツ、綾辻行人、水道橋博士、大根仁、こうの史代、やくみつる、今日マチ子、八代亜紀、大澤真幸、馬場典子。『第77回ヴェネチア国際映画祭』審査員長を務めたケイト・ブランシェットは「とても難しい選択だったけれど、最終的に『スパイの妻』が銀獅子賞にふさわしいことは明らかだった」と評している。

ケイト・ブランシェットのコメント

『スパイの妻』が銀獅子賞にふさわしいことは明らかでした。

クリスティアン・ペッツォルトのコメント

I love this movie!
オペラ的なリズムと画作りで政治的ドラマを描く、このような作品には久しく出会っていなかった。
1930~40年代の世界を現代のスタイルで描き出すなんて!

ヴェロニカ・フランツのコメント

黒沢清の大ファン!時代物でありながら現代性を感じさせる素晴らしい作品。

綾辻行人のコメント

名匠・黒沢清監督が挑んだ歴史ミステリーは誰もが唸る傑作
この映画を観おえて、おそらく多くの人々が口にするであろうひと言を、僕もやはり発さずにはいられない。――お見事です。

水道橋博士のコメント

あの時代へ観客をトラベルさせる時代劇ミステリーとして、作品の風格、語り口、そして、演技のアンサンブルまで最高峰の日本代表レベル。

大根仁のコメント

黒沢清監督は時々、未来を見破るような映画を作る。
「スパイの妻」は黒沢清映画の新機軸にして大傑作、そして新たな予見なのかもしれない。

こうの史代のコメント

太平洋戦争前夜を舞台に描かれる、美しく精巧な物語に魅了される!
雷雲のように不穏な時代設定。薄氷のように張りつめた会話。
なのに早春の陽ざしのように軽やかな、稀有な物語でした。

やくみつるのコメント

開戦前夜、夫婦間に芽生えた猜疑心が横糸となり、織り上げが進行する。
けれど、太く、確信的に貫かれた縦糸は卑劣な戦争の闇を描出していく!

今日マチ子のコメント

表と裏、策略と正義、真実と嘘、映画と現実、…美しく入れ替わっていく。
翻弄される恍惚さえ感じるほどに。

八代亜紀のコメント

信じるべきは誰なのか?愛と正義に賭けたふたりがたどりつく先とはーー
愛と正義を信じ、力強く生きていく二人がとても印象的でした。
要所に出てくるサスペンス調の何とも言えない空気感に、誰もが吸い込まれること間違いなし。

大澤真幸のコメント

女の愛と男の愛。両者はともに純粋であるがゆえに噛み合わない。
この愛の逆説をかくも見事に描いた映画を私はほかに知らない。

馬場典子のコメント

戦時下の物語かと思いきや、いつの時代にも起こり得るラブサスペンスだった。
仕事柄、言葉や表情には敏感な方だと思うのですが、この映画には完敗。
聡子と優作、2人を取り巻く人々の、嫉妬や駆け引き。
愛か、正義か、時代の空気か。人が一番大事にするものは、人によって違う。
それにしても、なぜ?
フィナーレを迎えてもなお掴み切れない人の心。

作品情報

『スパイの妻<劇場版>』

2020年10月16日(金)から新宿ピカデリーほか全国で公開
監督:黒沢清 脚本:濱口竜介、野原位、黒沢清 音楽:長岡亮介 出演: 蒼井優 高橋一生 坂東龍汰 恒松祐里 みのすけ 玄理 東出昌大 笹野高史 上映時間:115分 配給:ビターズ・エンド
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