『#京都音楽シーン救済プロジェクト』発足、募金窓口開設

ヤフーと一般社団法人表現支援協会による『#京都音楽シーン救済プロジェクト』が発足。「Yahoo!ネット募金」に募金窓口が開設された。

京都の音楽シーンを支えてきたクラブやライブハウスの支援を目的とする同プロジェクト。一般社団法人表現支援協会は、新型コロナウイルス感染症拡大によって様々な施設が営業危機に陥っている状況を打破するため、フリーペーパー『音読』のメンバーが立ち上げたもの。募金はクレジットカードで100円から、またはTポイントを使用して1ポイントから寄付できる。募金を通じて得られた資金は、京都市内で営業しているクラブ、ライブハウスに分配される。

第1弾支援先として発表されたのは、CLUB METRO、KITSUNE KYOTO、Chambers、WORLD KYOTO、livehouse nano、KYOTO MUSE、UrBANGUILD、 GROWLY、GATTACA、磔磔、拾得。今後も随時追加されていく予定だ。

今回の発表とあわせて、TAKUMA(10-FEET)、田中知之(FPM)、辻村豪文(キセル)のコメントが公開。

TAKUMA(10-FEET)のコメント

僕が所属するバンド10-FEETは京都のライブハウスシーンで育って来たバンドです。僕が初めて出たライブハウスはKYOTO MUSEでその次がアークデュー、VOX HALL、京都whoopees、メトロ、磔磔、都雅都雅、など京都には沢山のライブハウスがあって、僕にとって、10-FEETにとってその全てが母屋です。馬で言うと厩舎ですね。ここで育ち、鍛えられました。心身共にです。
ライブハウスは音楽家やバンドマンを輩出するだけではなく一人一人の人間育成にも繋がってると思います。親の言う事を聞かない奴がライブハウスで出会った仲間、店長、先輩みんなに叱られたり切磋琢磨して色んな事を学びます。単に音楽人を輩出するだけでなく人としてカッコよく生き、この地球をイケてる星にするにあたりとても活躍する存在になってくれると信じています。
パワハラとか誹謗中傷が世間では問題になっていますが、熱い情熱や強い思いを伝えるにあたり僕達はライブハウスを介して伝えます。あの場所で音を介して伝えるとネット上では揉める事や誤解を招く様な事も偏見無く共感出来る事が非常に多いです。熱い思いを音に乗せて直接伝えるというライブハウスならではの力だと思っています。
僕はライブハウスは素晴らしい場所だと思っています。コロナ禍の影響により経営内容が逼迫するライブハウスに対して様々な対策が講じられていますがまだまだ状況は苦しく、京都では閉店を余儀なくされる店舗も出てきてます。皆の命や安全が第一ですので、換気や消毒、極端な密を避け、感染拡大を防ぐ事を優先しながらではありますが、なんとかライブハウスの経営、その存続を守っていきたいと考えていますのでここに賛同させていただきます。

田中知之(FPM)のコメント

今やスマートフォンを指先でほんの少し操作することで音楽は誰にでも簡単に楽しめてしまいます。無論、それも本物の音楽には変わりありません。しかし、ライブハウスやクラブに於いて、ミュージシャンやDJとオーディエンスが音楽によって時間と空間を共有し、互いの魂とその場の空気を共鳴させるリアルな体験は、サブスクリプション・サービスやインターネットを経由する配信ライブでは絶対に伝えきれるものではありません。私も若い頃、いや大人になってからもか、京都のライブハウスやクラブで、オーディエンスとしても、出演者としても、人生の価値感が根底から覆されるほどの感動やインパクトを何度も受けてきました。
今回のコロナ騒動によって、そんな京都にある我々の感動の拠点が存亡の危機にあるのは皆さんもご存知のとおりです。しかし予想以上に厳しい状況が長引いてしまっていることで、なんとか踏ん張ってきたお店も力尽きる瀬戸際に差し掛かっていると言わざるを得ません。京都のライブハウスやクラブを、いや、京都の音楽を、京都の文化を、この先も存続させるために、我々ができることを今一度考えなければならないタイミングなのではないでしょうか。

辻村豪文(キセル)のコメント

共演者から「京都っぽい」と今でも時折言われることがあります。「どこがやねん」、「知らんし」と異論もあると思いますし、何をもって京都っぽいというのか未だにわかりません。ただ京都で音楽を始めた当初、周りには多種多様なミュージシャンが居て、一緒に演奏する機会や場所に恵まれてました。そんな中でバンドの物心がついていったのは間違いないです。
土壌こそが文化で、ないと何も生まれない。と思ってます。これまでとこれからの為にどうか宜しくお願いします。

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