銃乱射事件で全米に広がる波紋。「行動あるのみです」マドンナら銃規制を訴える

アメリカ・テキサス州の小学校で児童19人を含む21人が銃撃を受け亡くなる事件が発生し、全米で波紋が広がっている。5月にはニューヨーク州バッファローのスーパーマーケットで10人が犠牲になった銃乱射事件も発生しており、銃規制に関する議論が活発化するなか、事件が起きたテキサス州では、銃所持の権利を訴える強力なロビー団体「全米ライフル協会」の年次総会が開かれた。

全米では2019年以降、無差別に人を狙った銃乱射事件が増加しており、銃規制を訴える声が高まっている。

10人以上が犠牲になる銃乱射事件が相次ぐ

事件は5月24日午前11時半ごろ、テキサス州のユヴァルディに位置するロブ小学校で起きた。CNNによると、ライフルで武装した18歳のサルバドール・ラモス容疑者が教室に侵入し、児童や教師に向けて銃を乱射。銃撃を受けた19人の児童と教師2人が亡くなった(*1)。

現場で射殺されたラモス容疑者は犯罪歴がなく、いじめを受け孤立していたという。18歳の誕生日を迎えた直後にライフル2丁と大量の弾薬を立て続けに購入し、凶行に及んだことが明らかになっている(*2)。

その10日前には、ニューヨーク州バッファローのスーパーマーケットで10人が死亡、3人が負傷した銃乱射事件が起きている。容疑者は18歳の白人の男だった。事件が発生したのは黒人が多く住むエリアで、被害者のうち11人が黒人だったことから、黒人を標的にしたヘイトクライムとみられている。

2020年から銃乱射事件が倍増。規制は進むか

銃社会といわれるアメリカでは、2019年以降、銃乱射事件の件数が増加している。米連邦捜査局(FBI)が公開したレポート(*3)によると、2017〜2019年は年間約30件だったが、2020年には40件、2021年には61件の乱射事件が発生した。

アメリカでは国民が銃を保有する権利が憲法で認められており、全米ライフル協会や共和党の根強い反対により、銃規制は一向に進まない。全米ライフル協会の年次総会に出席したトランプ前大統領は演説で、銃規制ではなく「武装」を強化するべきだと訴えた。

事件を受け、アメリカ各地で抗議デモが行われ、アーティストや著名人からも銃規制の強化を求める声も上がっている。

マドンナは銃犯罪を批判する楽曲“God Control”のミュージックビデオの一部をInstagramに投稿し、「憲法を変えることができないなら、いますぐ銃規制を実現させるよう議員たちに頼まなければならない」と主張し、「言葉はもういりません。行動あるのみです」と訴えた。

ほかにも、テイラー・スウィフトやザ・チェインスモーカーズ、セレーナ・ゴメス、ジョン・バティステ、イギリス出身のハリー・スタイルズら多数のアーティストが意見を表明している。

(メイン画像:Shutterstock)



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