Songs We Dance To

君島大空、Mirage Collective、Romy & Fred again..、Cigarettes After Sexら、今週のおすすめ楽曲をレビュー

毎週更新のCINRAプレイリスト「Songs We Dance To」。ロック / ポップ、インディ、ヒップホップをはじめ、実験的なエレクトロニックミュージックからK-POPまで、ジャンルレスに選曲したプレイリスト(2022年11月16日週更新)から、編集部員が特におすすめしたい楽曲を紹介します。

君島大空“都合”

君島大空“都合”を聴く(Apple Musicで聴く / Spotifyで聴く

“都合”は君島大空の活動初期からの最重要楽曲のひとつだ。SoundCloudとライブで聴くことのできたこの楽曲は、長らく熱心なファンにとって大切なものになっている。そのことは先日公開されたミュージックビデオのコメント欄からも窺い知れるし、ぼくにとっても“都合”という楽曲は特別であり続けてきた。

『午後の反射光』(2019年)のリリースの翌月、下北沢THREEでのライブで君島大空は“火傷に雨”“向こう髪”“19℃”そして“都合”を披露していた。初めての音源集をリリースした直後にもかかわらず、そこには収録されていない、しかもとんでもない名曲を君島大空はすでにいくつも形にしていたということに、心底驚かされたことを覚えている。

なかでも“都合”は群を抜いていた。歌と楽器演奏の境界が曖昧、といえばいいだろうか、「歌と伴奏」といったようなものとは異なる音楽のあり方をすでに自分のものとし、しかもそのうえで自分の心の偽らざるありようを濁りなく表現していたーーそれは君島自身が卓越したギター奏者であるのはもちろん、類稀なソングライターであり、プロデューサー感覚も持ち合わせているからこそ成しうるのだということを改めて感じ入る。

あれからおよそ3年半、君島大空という音楽家の才能のもっとも美しい結実たる“都合”が広く世に放たれたことを嬉しく思う。(山元翔一)

Mirage Collective“Mirage Op.2”

Mirage Collective”Mirage Op.2”を聴く(Apple Musicで聴く / Spotifyで聴く

今クールの連ドラのなかでも注目を集めている、長澤まさみ主演の月10ドラマ『エルピスー希望、あるいは災いー』主題歌。『大豆田とわ子と三人の元夫』の主題歌で見せた、出演俳優と気鋭のラッパーたちを迎えた新しいかたちの「ドラマと音楽」の見せ方を提示したSTUTSが、今回は自身が音楽プロデュースを務めるMirage Collective名義でドラマ主題歌に挑戦している。同曲にはオートチューンで加工された男女のボーカルが入っているが、歌い手の名前はまだ明かされていない(でもこれは……!)。

STUTS自身は10月にニューアルバム『Orbit』をリリースし、ツアーも大盛況のうちに終了した。ヒップホップに軸足をおきながらも、活動の幅を劇的に拡張している。ドラマが進むとともにじょじょに明かされていくであろうMirage Collectiveについて、その情報を引き続き待ちたい。(川浦慧)

Romy & Fred again..“Strong”

Romy & Fred again..“Strong”(Apple Musicで聴く / Spotifyで聴く

The xxのメンバーRomyによる、2020年発表の“Lifetime”以来2曲目となるソロシングルは、Fred again..とのコラボ曲。高揚感のあるダンサブルなビートでありながら、アーティスト自身の個人的な悲しみの感情と向き合ったエモーショナルな楽曲になっており、「そんなに強くなくていい」「一人で抱えなくていい」「私がここにいる」というストレートな言葉が響く。Romyの妻で映像作家・写真家のヴィック・レンターニュが監督したMVには、Romyの従兄弟が登場。若くして母を亡くした際に、感情を抑えて強くあろうとした過去の経験を共有している彼の存在が、楽曲制作時にRomyの心の内にあったのだという。RomyとFred again..の共作は、今年1月にリリースされたFred again..、Romy、HAAiのコラボ曲“Lights Out”以来となる。(後藤美波)

Cigarettes After Sex“Pistol”

Cigarettes After Sex“Pistol”を聴く(Apple Musicで聴く / Spotifyで聴く

約5年ぶりの来日公演を2月に控えているアメリカのバンド・Cigarettes After Sex。およそテキサスで結成されたとは思えない、土の香りをほとんど感じさせない退廃的でメランコリックなサウンドが持ち味だ。

新曲“Pistol”は、狂おしいほどの喪失を甘く優しげなトーンで歌った楽曲。2012年のデビュー作以来、彼らの音楽の根本にあるのはGalaxie 500にも通じるヴェルヴェッツチルドレン的な感性だったが、今作でもその世界観は不変だ。ドリームポップ、アンビエントポップといった括りからどうしてもはみ出してしまうような、強烈な毒を感じる。(佐伯享介)

そのほか、カネコアヤノ、SAULT、Wizkid、Stormzy、PinkPantheress、SADFRANK、スカート、dodoなどの新曲30曲を追加。CINRA編集部がいま聴いている曲をセレクトするプレイリスト「Songs We Dance To」は、Apple Music、Spotifyで毎週水曜に更新中。



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