1980年代初頭ロンドンを舞台に「女性と労働」を描いた2作品が日本劇場初公開

メイン画像:The Gold Diggers © 1983 Sally Potter, Rose English, Lindsay Cooper

映画『ザ・ゴールドディガーズ』『ナイトシフト』が8月22日から渋谷・ユーロスペースほか全国で順次公開。各作品の特報予告とメイン画像が到着した。

日本劇場初公開となる2作品に共通するのは、ネオリベラリズム(新自由主義)が台頭する1980年代初頭のロンドンを舞台に女性監督が手がけた「最初の長編映画」であり、「音楽」が重要な役割を果たしていること、「働く女性」が映し出されていること。

『ザ・ゴールドディガーズ』(1983年)はサリー・ポッターの長編デビュー作。近年フェミニズム映画の金字塔として評価を高めており、世界中で上映が相次いでいるという。脚本はポッターと、Henry Cowなどで活動したリンジー・クーパー、パフォーマンスアートの先駆者ローズ・イングリッシュが担当。クーパーは音楽、イングリッシュは美術と衣装も手がけた。撮影監督はバベット・マンゴルト。主演はジュリー・クリスティが務めた。

『ナイトシフト』(1981年)は昨年逝去したロビーナ・ローズが遺した唯一の長編監督作品。主演は英国パンクカルチャーのアイコン的存在であるジョーダン(パメラ・ルーク)が務めた。撮影はジョン・ジョスト、音楽はPenguin Cafe Orchestraのサイモン・ジェフスが担当。このほか1980年代初頭のロンドンのアート、カウンターカルチャーに関わる人物たちが参加した。数十年の間、鑑賞困難な状況にあったが、2024年に4K修復がなされ世界各国で上映が続いているという。

『ザ・ゴールドディガーズ』
ロンドン中心部「シティ」の銀行でデータ入力係として働く黒人のフランス人女性セレステ(コレット・ラフォン)。「数字を移動するだけ」の労働の空虚さに疑念を抱き、やがて「金」と「権力」の関係に強い関心を抱くようになる。一方、「スター女優」のルビー(ジュリー・クリスティ)は、自らの幼少期の記憶と覆い隠された自分自身の歴史を辿り、「偶像」としての自分を客観的に見つめ直す。迫りくる非人格的で官僚主義的な男たちと、規制と規則によって張り詰めた不条理な空間。二人は出会い、言葉を交わし、やがて予感する。男性の経済的覇権争いと「神秘的でいて無力で美しい」という理想的な女性像とのあいだに、何らかの結びつきがあるのではないかと感じ始める。

『ナイトシフト』
ロンドン・ノッティングヒルにあるポートベロー・ホテル。夜勤の受付係はルーティンワークをこなしながら、静かに風変わりな宿泊客たちを見つめる。ライブを終えたバンドマンたち、おちぶれた伯爵夫人、夜通しポーカーに興じる男たち…。まるで幻燈のような光景が映し出され、睡眠と覚醒の間、ホテルは幽霊が彷徨うような境界的な空間へと化していく。

映画『ザ・ゴールドディガーズ』『ナイトシフト』公式サイト


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