ラース・フォン・トリアーがセクハラ否定 ビョークは「被害リスト」公開

「デンマーク人の映画監督」から受けた性的嫌がらせについて、10月15日に自身のFacebookページで告白したBjork(ビョークが「デンマーク出身の映画監督」からのセクハラ被害を告白)。

主演映画『ダンサー・イン・ザ・ダーク』の監督ラース・フォン・トリアーがデンマーク出身であることからBjorkが告発しているのはトリアーではないかと推測される中、トリアーがBjorkへのハラスメントを否定。その後、Bjorkが「その監督」から受けた体験について詳しく述べた声明をFacebookで発表した。

ラース・フォン・トリアーは疑惑を否定、プロデューサーは「私たちは被害者」

Bjorkははじめの投稿で女優の仕事を初めて「監督が起用した女優を好き勝手に触り、嫌がらせすることは当たり前のことで、映画界はそれを容認していることに気がついた」「私が何度も拒むと彼は不機嫌になって私を罰し、私が堅物であるかのような雰囲気を彼のチーム内に作り出した」と告白。

疑惑の渦中に置かれたラース・フォン・トリアーは、デンマークのメディア「Jylannds Posten」の取材に応じて訴えを否定し、「私たちは友達ではなかったのは事実。しかし彼女は映画の中で素晴らしいパフォーマンスをしてくれた」と述べている。

さらに『ダンサー・イン・ザ・ダーク』を含むトリアーの作品で共同プロデューサーを務めているペーター・オールベック・イェンセンは自分たちは被害者だと主張。同じ地元メディアの「Jylannds Posten」に「思い出せる限り、私たちは被害者だ。Bjorkはトリアーと私と私たちの会社が一緒になったとしてもそれより強かった」とコメントした。

Bjorkは自身が受けた「セクハラとみなされるであろう出来事のリスト」を公開、被害の詳細を明かす

これを受けてBjorkはさらにFacebookを更新。セクシャルハラスメントや性的犯罪の被害にあった人々が自身の体験をSNS上でシェアする「#MeToo」キャンペーンに賛同する形で、「デンマーク人の映画監督」から受けた被害についての詳細を明らかにした。

この中でBjorkは「こういう性質のことを公にするのは、本当に大変なことです。(告白して)すぐに犯罪者から嘲笑されるような場合は特に。何年かかっても告白することをためらう人々の気持ちは心から理解できます」とした上で、この監督から受けた「セクハラとみなされるであろう出来事のリスト」を公開している。

このリストは6項目にものぼり、

1. テイクが終わるたびに全てのクルーの前で長い間抱きしめられ、時には私の意思に反して何分間も撫でまわされた。

2. そのまま2か月経ってこれをやめるよう告げると、まるで自分が女優に触るのは当然の権利だとばかりに怒り狂い、みんなの前で椅子を壊した。

3. 映画の制作中、常に誘いの言葉を囁いてきた。時には隣に彼の奥さんがいたのに。

4. スウェーデンでの撮影中、夜中に明らかな性的意図をもってバルコニーをよじ登って私の部屋に来ると脅してきた。隣の部屋では彼の奥さんが寝ていた。私は友達の部屋に逃げたけど、これをきっかけにこれらの行動の酷さに気づかされ、一歩も引かないことを決めた。

5. 私が気難しい人だというようにプロデューサーを使ってメディアを印象操作した。これは(ハーヴェイ・)ワインスタインの手法と明らかに一致する。私はシャツを食べたことなんてないし、そんなことできるとも思っていない。

6. 私はセクシャルハラスメントに応じなかったし、同意もしていない。その時から私は気難しい人だと見られるようになった。扱いにくい人であることが、こういう仕打ちへの抵抗になるのならばそれを認めます。
(一部抜粋)

などと記されている。これに対して、10月19日現在ラース・フォン・トリアーから反論などの動きはないようだ。

ガガも賛同、SNSで広まる「#MeToo」キャンペーンとは?

Bjorkが賛同した「#MeToo」キャンペーンは、SNS上で多くのセレブリティーや一般の人々に広まっている。

きっかけは女優のアリッサ・ミラノの投稿。「友人からの提言。もし性的嫌がらせや暴行を受けたことのある全ての女性たちが『Me too』と書きこんだら、この問題の大きさを人々にわかってもらえるんじゃないだろうか」と綴ったこのツイートはこれまでに2万以上リツイートされている。

これを機にLady GagaやBest Coast、エヴァン・レイチェル・ウッド、ローズ・マッゴーワンをはじめ、女優やミュージシャンが「MeToo」のハッシュタグでSNSを更新。『アグリー・ベティ』の主役で知られるアメリカ・フェレーラもInstagramで自身が幼いころに受けた体験を告白した。

ハーヴェイ・ワインスタインへの相次ぐセクハラ被害告発が契機

こうした動きの発端はハリウッドの大物映画プロデューサーであるハーヴェイ・ワインスタインのセクハラ事件。ワインスタインに対しては、グウィネス・パルトロウ、アンジェリーナ・ジョリーら多くの女優たちが性的嫌がらせ行為を告発し、ワインスタインは『アカデミー賞』を主催する映画芸術科学アカデミーから除名。その後もベン・アフレックによるセクハラ事件や、ワインスタインの弟のボブの性的嫌がらせが発覚するなど、新たな事実が次々と明らかになっている。

ワインスタインに限らず、この事件を契機にエンタメ界で受けた性差別的な言動、セクシャルハラスメントを告白する女優やミュージシャンも相次いでいる。Bjorkが女優たちに触発されて自身の経験をシェアしたように、この動きの広がりは同じような経験をした女性たち、さらには性差別的な行為や男性からの望まない性的な視線に身に覚えがある全ての女性に力を与えるだろう。

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