あの人の音楽が生まれる部屋

あの人の音楽が生まれる部屋 Vol.26 フジファブリック

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あの人の音楽が生まれる部屋 vol.26:フジファブリック

ツアーのリハーサルに潜入
誰にも似ていない
「金澤サウンド」の作り方

ここはツアーのリハーサルスタジオ。メンバー全員がコンポーザーという強みを持つ彼らですが、普段の曲作りはそれぞれの自宅で行っているとのこと。それを山内さんの自宅へ持ち寄り、その場でパソコンを開いてプリプロダクション(レコーディング前のアレンジ詰め)することが多いそうです。エンジニアリングやラフミックスも自分たちで行っています。

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Moog「Minimoog Voyager」

moog製品詳細ページはこちらMoog「Minimoog Voyager」

金澤さんがまず紹介してくれたのがMoog「Minimoog Voyager」。ゴージャスなブルーのバックライトパネルと、ところどころのブルーとソリッドなアッシュのキャビネットが特徴的なアナログシンセです。楽器名と同じタイトルのアルバム『VOYAGER』でも、もちろん大活躍しています。

金澤:Minimoog Voyagerは、発売されてすぐに購入しました。僕らみたいに、いろんな音色を使うバンドにとってはメモリをプリセットできるのはありがたいですね。音のクオリティーも素晴らしく、小さい音で鳴らしても抜けがいいんですよ。ギターにも負けない存在感があるのが強味ですね。『BOYS』『GIRLS』でも結構使ってます。それと、最近ARP ODYSSEYを手に入れたのですが、こちらもとても気に入っています。特にフィルター機能が素晴らしい。例えばシンセベースの音を鳴らしたときも、音が太くなりすぎて埋もれたりせず、エッジが立ってくれる。必要な帯域がグッと前に出てフレーズが見えやすいんですよね。

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KORG「DT-4 CHROMATIC TUNER」

KORG最新ラインナップこちらKORG「DT-4 CHROMATIC TUNER」

こちらは愛用のチューナー。入力した音にいちばん近い音名を中央に、ピッチを本体外周の光で知らせるユニークなスタイルが特徴です。金澤さんはこれをMinimoog Voyagerにつけて使っています。

金澤:Minimoog Voyagerはアナログシンセなので、ライブのような過酷な環境で使っているとチューニングがズレることもある。なので、Minimoog Voyager本体につけてあります。デザインもMinimoog Voyagerと相性ばっちり。ライトがくるくるって光るのが、視認性がよくてライブのときには便利なんですよ。昔すかんちのライブを観たときに、小川さんのキーボードにKORGのチューナーがついていて。お客さん目線で観ていると、その光がなんだかかっこいいんですよね。

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KORG「nanoKEY」

KORG最新ラインナップこちらKORG「nanoKEY」

こちらは、ラップトップと一緒に使うことに最適化したスリム鍵盤ですが、金澤さんはちょっとユニークな使い方をしているそうです。

金澤:キーボードにペタッと貼って、主にサンプラーを鳴らすスイッチャーとして使っています。これほど薄いスイッチャーはなかなかないんですよね。“Magic”のイントロや、“ALONE ALONE ALONE”の途中のサウンドエフェクトはこれで音出ししています。もちろん、MIDIキーボードとしても使うときもあります。軽くて持ち運びが便利なので、ツアー先のホテルで曲を作りたいときなどに、パソコンと一緒にこれも持って行ってますね。

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Nord「Nord Stage」

NORD最新ラインナップこちらNord「Nord Stage」

生ピアノからオルガン、エレピ、クラヴィネット、シンセサイザー、そしてエフェクト機能まで多数内蔵した「Nord Stage」は、Nordサウンドテクノロジーを集結したオールインワンシンセ。ステージキーボードとして、世界中のミュージシャンが愛用しているスタンダードです。

金澤:Nord Stageだけでライブをやれと言われてもできるくらい、多様性があります。実際、ステージのスペースの関係上、キーボードが2台しか置けないときもあるのですが、そういったときはこれとMinimoog Voyagerを組み合わせて使っています。重宝していますね。プリセットも豊富ですし、これほどしっかりと機能が考えられたシンセはなかなかない。音色は、オケに非常に馴染んでくれるんですよ。なので、Minimoog Voyagerでリード音を鳴らし、Nord Stageでパッド系のバッキングを鳴らすというような役割分担をしています。

3人体制になった直後のフジファブリックは、「頑張っている彼らの姿を応援したい」というファンの強い気持ちに支えられていた部分もあったでしょう。しかし今の彼らは三人で素晴らしい曲を書き、安定感と説得力のあるライブを行い、新しいファンもどんどん増えています。どんな状況に陥っても「フジファブリックの音」を鳴らし続け、バンドのポテンシャルを更新し続ける彼らが、この先どんな世界を見せてくれるのか。ますます期待が高まります。

スタジオ機材リスト

  • コンピューター
  • Apple「MacBook Pro」
  • DAWソフト
  • Apple「Logic Pro X」
  • Abelton「Live 9」
  • オーディオインターフェース
  • RME「Fireface UC」
  • モニタースピーカー
  • FOCAL「CMS50」
  • Musikelectronic Geithain「MO-1」
  • キーボード
  • KORG「ARP ODYSSEY」
  • Moog「Minimoog Voyager」
  • Moog「Sub 37」
  • Nord「Nord Stage」
  • Nord「Nord Electro 3」
  • HAMMOND「XK-1」
  • MIDIキーボード
  • KORG「nanoKEY」
  • 音源
  • Dave Smith Instruments「Tempest」

Information

フジファブリック『GIRLS』通常盤(CD)

フジファブリック
『GIRLS』通常盤(CD)

2015年10月14日(水)発売
価格:1,998円(税込)
AICL-2970


[収録楽曲]
1. 夜明け前
2. Girl!Girl!Girl!
3. キノウ
4. 裸足のバレリーナ
5. BABY

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フジファブリック『BOYS』通常盤(CD)

フジファブリック
『BOYS』通常盤(CD)

2015年6月24日(水)発売
価格:1,998円(税込)
AICL-2893


[収録楽曲]
1. Green Bird
2. 夢みるルーザー
3. 夏の大三角関係
4. マボロシの街
5. ALONE ALONE ALONE

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『フジファブリック HALL TOUR 2015 Hello!! BOYS & GIRLS』

2015年11月27日(金)OPEN 18:15 / START 19:00
会場:大阪府 オリックス劇場

2015年11月29日(日)OPEN 17:15 / START 18:00
会場:東京都 渋谷 NHKホール

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