「Bunkamuraル・シネマ 渋谷宮下」が6月16日にオープン。「影」がコンセプトの内部をレポート

映画館「Bunkamuraル・シネマ 渋谷宮下」が6月16日に渋谷東映プラザ7階と9階にオープンする。

Bunkamuraが4月10日から2027年度まで休館することに伴い、渋谷東映プラザ内「渋谷TOEI」跡地に約5年間の期間限定で開業するBunkamuraル・シネマ 渋谷宮下。7階と9階それぞれに1つずつ、計2つのスクリーンを備えるミニシアターとなっている。

オープンに先立ち、6月14日に行なわれた内覧会の様子をレポートする。

「影色のカーペット」が敷き詰められたロビー

ロビーの内装テーマは「影」。映画という「光の芸術」を際立たせる意味で「影色のカーペット」が床や壁、ソファー、テーブル、時計まで覆うデザインになっている。

カウンターやテーブル、内装の柱には舞台装置を作る際に使用する下地材を使用。観客やスタッフがコミュニケーションを取りながら、必要に応じてつくり変えることができる設計だ。

空間設計は建築家・中山英之率いる中山英之建築設計事務所が担当。期間限定の映画館であることから、「内装や設備を大きく変え、ゴミを多く排出するような大掛かりなことはしない」という考えでデザインしたという。

レトロな魅力をあえて残したシアター。35mm上映にも対応

シアターの席数は7階が268席、9階が187席で、どちらも車椅子スペースを完備。7階のスクリーンでは35mmフィルムと4Kでの上映が可能となっている。

椅子は適度な柔らかさで、座ると体をしっかり支えてくれる。シアターの内装やデザインにはあえて手を加えず、「レトロな非日常感」が味わえるつくりだ。

「ドゥ マゴ パリ」が小さなカフェとして復活

1989年にBunkamura内にオープンし、休館に伴い一旦営業を終了したカフェ「ドゥ マゴ パリ」が、スタンドカフェ「ドゥ マゴ パリ プチカフェ」として7階と9階それぞれにオープン。映画館での提供用にリニューアルされた名物のタルトタタンや、オリジナルブレンドのホットコーヒーが提供されるという。

ロビーにはブックストアも併設。アートショップNADiffがキュレーションを担当し、映画鑑賞の前後や鑑賞しない日にも「行くだけでなにかある」空間を目指しているという。

「仕事帰りにふらりと立ち寄れる映画館に」

ル・シネマのプログラミングプロデューサー・中村由紀子は「新たな場で、新しいお客様に出会えることに胸を弾ませています。仕事帰りにふらりと立ち寄れる映画館になれば」と述べ、「これまでル・シネマを支えてくださっていたお客様にも魅力的な渋谷宮下になるよう、ミニシアターを体験したことのない若い世代にも新たなスタイルと独自のメッセージを発信できるよう邁進したい」とこれからの展望を語った。

Bunkamuraル・シネマ 渋谷宮下は6月16日オープン。オープニング企画として回顧上映『マギー・チャン レトロスペクティブ』と、特集上映『ミュージカルが好きだから』、Bunkamura初の全国配給作品『大いなる自由』上映の3企画を実施する。

ル・シネマ 渋谷宮下 | Bunkamura


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