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高橋昂也インタビュー

高橋昂也インタビュー

インタビュー・テキスト
川瀬いつか
2008/05/01

自然とは何なのかということに興味があります

―さて、作品は自身を映す鏡でもあります。また、空っぽな人間には何も表現出来ないでしょう。高橋さんの作品には、非常に濃く、ご自身の哲学が反映されています。その発想、思考はどこから来るのですか? また、影響を受けた作品や人物はいますか?

高橋昂也インタビュー

高橋:僕がいまこのように作品を作れるのは、まず、作品製作に没頭できる環境があるからだと思います。幸福なことに、少なくとも今の生活はほとんどストレスがありません。自分で言うのもおかしいですが、今は心に余裕があります。それが必ずしも良いこととは思いませんが、心や時間に余裕をもっていたからこそ、今のような作品が作れたんだと思います。そんな環境で生活できるのは周りの人、特に両親のおかげで、とても感謝しています。また、影響を受けた人物として、星野道夫さんがいます。星野さんの写真や文から感じ取れる自然観に、僕のかかえる色々な問題への答えを感じることができます。

―今最も興味のあることは何ですか?

高橋:やはり自然でしょうか。自然とは何なのかということに興味があります。自然といっても、森や野生動物のことではなく、自分を含めたすべてのものが自然といえると思うのですが、この自然には科学だけでは向き合えない部分があると思います。なにか、科学を超えた考え方が真実につながっている気がします。そう思うとわくわくします。科学を超えた考え方で自然と向き合っていた先人や少数民族たちにもとても興味があります。また、まったく別の話ですが、見る人の行動によって変化する映像、つまりゲームの映像表現にも興味があります。

―クオリティの高さに非常に驚かされたのですが、技術はどうやって身につけたのでしょうか? また、これまでに商用に制作したことはありますか?

高橋昂也インタビュー

高橋:映像制作の技術はすべて独学です。でもいまだにソフトを使いこなせませんし、自分のイメージをうまく形にすることが出来ていません。自分の今の技術で仕事になるとはまったく考えたことが無く、それなりの発表もしてきませんでした。でももし仕事をいただけたら是非やってみたいです。

―これだけの完成度を出せるなら必要とされるはずです。是非、どんどん発表していってください! 制作する上で気をつけている点やこだわっている点はどんなところでしょうか?

高橋:作品で気をつけていることは、非科学的なモチーフを描きつつ、それに現実味を感じさせるような構成や表現を心がけることでしょうか。そのためにはある程度密度のある(リアルな)描写が必要かもしれません。でも、実際はなかなか満足いく表現ができません。

―今後の予定や目標、取り組みたいテーマを教えてください。

高橋:いままではほぼ個人制作だったのですが、今後はいろんな分野の人と一緒に作品を作ってみたいと思います。一人で出来ることは本当に限られていると、やっと実感してきました。これからも、「人間を超えるものとの対話」をテーマに壮大なスケールを想起させるようなものを目指して作っていきたいです。

―作品の外と中、どちらの世界も広がっていくのですね。今後のご活躍を楽しみにしています。それでは、最後に、読者の方々へ一言お願いします。

高橋:最後まで読んでいただいてとても嬉しいです。また、作品の感想などいただけたら、なお嬉しいです。ありがとうございました。

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プロフィール

高橋昂也

1985年、愛知県生まれ。高校時代から音楽担当の岡義将とともに映像制作を始める。現在の制作テーマは「人間を超えるものとの対話」。宗教的、原始的なものを多く作品のモチーフに取り入れ、人間以外のものに敬意を持って対話することの価値を探る。

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