特集 PR

ミドリ インタビュー

ミドリ インタビュー

インタビュー・テキスト
タナカヒロシ
2010/05/18

扇情的なパフォーマンス、極度に躁鬱の激しい世界観、ジャズや祭り囃子の要素を融合させた独自のグルーヴなど、様々な点で注目を集めてきたロックバンド、ミドリ。2年ぶりにリリースされるアルバム『shinsekai』は、より奔放で斬新な音楽的アプローチを試みつつも、どこか殻を突き破ったポップネスを併せ持った、まさに新世界への扉を開いた傑作だ。これまで、「世間が言うミドリ観を出そうと無理してた」(後藤まりこ)という彼らはいま、どこを目指して、何のために音を鳴らしているのか。はっきり言って愚問だったかもしれない。でも、ミドリは真摯に答えてくれた。

(インタビュー・テキスト:タナカヒロシ)

別にミドリがしたいんやなくて、音楽がしたいんやしなぁって。

―オリジナル・アルバムとしては、前作の『あらためまして、はじめまして、ミドリです。』(以下『あらためまして』)以来2年ぶりですよね。この2年間はどんな活動を?

ハジメ:『あらためまして』が出た後に、初めてワンマンライブをしたんですよね。それで、ツアーをして、ライブ盤が出て、2008年の終わり頃に事務所から離れまして。

後藤:ライブ盤は僕らの意図してない部分で出たから。ソニーやなくて、事務所が行け行けどんどん、出せ出せどんどんやったから、嫌やった。

―それもあって辞めた?

後藤:嫌やから辞めた。

ハジメ: それで、まわりの人たちに助けられつつ、去年の3月にシングル『swing』を出して。それからトリビュート盤に参加したり、メロン記念日に曲を提供したりしつつ、去年の秋にライブDVDが出て。秋には2マンツアーをやって、そのあと曲作りをして、今年の頭に今回のアルバムのレコーディングをしました。

ミドリ インタビュー

―アルバムのリリースはなかったけど、あっと言う間に2年経っちゃった感じだったんですね。

ハジメ:そうですね。長いと言えば長かったですけど、短いと言えば短い(笑)。

―アルバムを作るにあたって、テーマを設けたりは?

後藤:青写真は描きません、このバンドは。

―今回のアルバムって、個人的にはどこか殻を突き破った感じがあると思うんです。そういう感覚は作ってる側としてありました?

後藤:うーん。なんやろ。具体的な実感はないです。そやけど、以前の作品よりかは、ちゃんとしよう思ったから、ちゃんとできたと思う。

―ちゃんとしよう、っていうのは?

後藤:えっと、『あらためまして』くらいまでは、不純な動機もありつつというか、売れたかったんですよ。『swing』は、売れたいけど、まぁ無理やろと思ってました。ちゃんとできてなかったんは、世間が言うミドリ観っていうのを出そうと無理してたんとか、世間の言うミドリ観っていうのを自分のなかで変に解釈してしまっとって。けど、もう、アカンなぁと思って。別にミドリがしたいんやなくて、音楽がしたいんやしなぁとか、いろいろ考えて、こうなりました。

―今作って、すごい開けた感じがしたというか、ポップに聴こえたというか。その辺は意識されました?

後藤:ポップっていうものは意識してないです。耳にやさしい音になりました?

―音とか、そういう部分とは違うところで聴きやすくなってると思うんです。

後藤:それは、耳から抜けやすいとか、BGM的っていうことやなく?

―そうですそうです。全然BGM的じゃなくて。

後藤:それやったらよかったです。前までのCDで僕が思っとったんが、なんせBGM的にならんことが一番やったんですよ。それが、ちょっと考えすぎとったなぁと思って。

―なんかしら心に引っかかるものを作らなきゃ、みたいな気持ちがあった?

後藤:そうそう。ちょっと考えすぎた。

―それを無理して考えないでやった結果、逆に人の心に残るようになったというか。

後藤:うん。わからんけど、やっぱ消費されたくないんですよ。ずっとCDの棚にあってほしいし。ブックオフに行きたくない。

Page 1
次へ

イベント情報

ミドリワンマンツアー2010
『新世界ツアー』

2010年6月11日(金)
会場:札幌cube garden

2010年6月13日(日)
会場:仙台darwin

2010年6月18日(金)
会場:名古屋CLUB QUATTRO

2010年6月19日(土)
会場:大阪BIGCAT

2010年6月23日(水)
会場:福岡DRUM Be-1

2010年6月25日(金)
会場:広島CLUB QUATTRO

2010年7月2日(金)
会場:東京SHIBUYA-AX

料金:3,000円(ドリンク別)
チケットは発売中

リリース情報

ミドリ<br>
『shinsekai』
ミドリ
『shinsekai』

2010年5月19日発売
価格:2,800円(税込)
AICL-2122

1. 鳩
2. 凡庸VS茫洋
3. さよなら、パーフェクトワールド。
4. メカ
5. スピードビート
6. 春メロ
7. リズム
8. あたし、ギターになっちゃった!!!!!!
9. 鉄塔の上の2人
10. どんぞこ

プロフィール

ミドリ

2003年小銭喜剛(ドラム)と後藤まりこ(ギターと歌)を中心に大阪で結成。ジャズ的要素を盛り込んだサウンドと、後藤まりこの圧倒的なライブパフォーマンスが大きな話題となる。幾度かのメンバーチェンジを経て、2004年にハジメ(鍵盤)が加入、2008年に新ベーシスト岩見のとっつあんが加入し現在の編成となる。ロングヒットとなっているアルバム『あらためまして、はじめまして、ミドリです。』より2年ぶりとなるフルアルバム『shinsekai』を2010年5月発売。このアルバムを携えて6月11日より全国ワンマンツアー『新世界ツアー』も決定している。

SPECIAL PR 特集

もっと見る

BACKNUMBER PR 注目のバックナンバー

もっと見る

PICKUP VIDEO 動画これだけは

『悲しみに、こんにちは』予告編

映画『悲しみに、こんにちは』予告編。両親の死によって、都会から田舎の伯父伯母のもとに引き取られることになった少女・フリダ。スペイン・カタルーニャで過ごす彼女の、きらめくようなひと夏の様子が、新鋭監督による瑞々しい感性によって描かれています。映画批評サイト「ロッテン・トマト」100%Fresh獲得も納得の一作です。(久野)

  1. 『デザインあ展』が科学未来館で開催。体験型作品も多数の会場内をレポート 1

    『デザインあ展』が科学未来館で開催。体験型作品も多数の会場内をレポート

  2. 吉岡里帆主演『健康で文化的な最低限度の生活』 生活保護描く新ドラマ 2

    吉岡里帆主演『健康で文化的な最低限度の生活』 生活保護描く新ドラマ

  3. ドラマ『恋のツキ』に安藤政信&欅坂46・今泉佑唯が出演 恋物語をかき乱す 3

    ドラマ『恋のツキ』に安藤政信&欅坂46・今泉佑唯が出演 恋物語をかき乱す

  4. ケンドリック・ラマーの黒塗り広告が突如、霞ヶ関駅&国会議事堂前駅に出現 4

    ケンドリック・ラマーの黒塗り広告が突如、霞ヶ関駅&国会議事堂前駅に出現

  5. 夏帆「ドッキドキ」 TOWA TEI「SRATM」新曲“ダキタイム”PVに出演 5

    夏帆「ドッキドキ」 TOWA TEI「SRATM」新曲“ダキタイム”PVに出演

  6. SNSでイラストの支持を集めた雪下まゆが語る、作風への葛藤 6

    SNSでイラストの支持を集めた雪下まゆが語る、作風への葛藤

  7. アニメキャラ100の名言が新宿地下を占拠 『Netflix “アニ名言”ジャック』 7

    アニメキャラ100の名言が新宿地下を占拠 『Netflix “アニ名言”ジャック』

  8. 『華氏451度』『一九八四年』などSF作がTシャツに 早川書房×トーハン企画 8

    『華氏451度』『一九八四年』などSF作がTシャツに 早川書房×トーハン企画

  9. 細田守が語る、映画『未来のミライ』で描きたかった現代の家族像 9

    細田守が語る、映画『未来のミライ』で描きたかった現代の家族像