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『乱反射ガール』土岐麻子 インタビュー

『乱反射ガール』土岐麻子 インタビュー

インタビュー・テキスト
タナカヒロシ
撮影:柏井万作
2010/05/24

ずば抜けた存在感と心地よさを兼ね備えた歌声で、同業ミュージシャンたちからも絶えずラブコールを受け続ける土岐麻子。5月26日にリリースとなる最新作『乱反射ガール』は、伊澤一葉(東京事変)、いしわたり淳治、奥田健介(NONA REEVES)、川口大輔、G.RINA、さかいゆう、桜井秀俊(真心ブラザーズ)、森山直太朗、渡辺俊美(TOKYO No.1 SOUL SET / THE ZOOT16)、和田唱(TRICERATOPS)といった豪華ミュージシャンたちが参加した、麗しきポップ・ソングが満載の傑作だ。ドコモやユニクロといった大企業のCMソングにも次々と抜擢され、いまや「声のCM女王」との呼び声も高い彼女だが、プロとして活躍を始めたきっかけは、まさかの大学留年。波瀾万丈の音楽歴からニュー・アルバムまで、たっぷりと語ってもらった。

(インタビュー・テキスト:タナカヒロシ 撮影:柏井万作)

テレビの制作会社から内定ももらったんですけど、単位が足りなくて、まさかの留年をしちゃうんですよ(笑)。

―今日は土岐さんがどうやって歌い始めたかっていうところから、お伺いしたいと思って。

土岐:はい。ちょっと変わってますけど(笑)。

―もともとはボーカルじゃなくて、ずっとギタリストだったんですよね?

土岐:そうなんです。中学3年から大学まで。でも、技術的には下手だったし、オリジナルソングを作るってわけでもなかったし、プロになるなんてありえないと思ってたんですよ。だから、普通に就職活動して、内定ももらっていたんです。

―それがなぜプロの道に?

土岐:就職活動をしてたときに、なにかストレス発散をしたいなと思ってたんですよ。それでたまたま朝刊を読んでたら、沢田研二さんのミュージカルで、バックバンドを務める女性楽器奏者を募集しますっていうオーディションを見つけて。普段はそんな積極性もなかったんですけど、自分がオーディションを受けてるところを想像したら笑えるなと思って(笑)、ギタリストとして応募したんです。でも、会場に行ったら、楽屋で速弾きしてる女の子とかいて、こりゃ落ちるなって。

―楽屋の時点で意気消沈しちゃったんですね。

土岐:はい。オーディションは4人1組で、みんな立ち上がって弾いてたんですけど、私だけイスに座って弾いたんですよ。ちゃんと弾きたかったし、どうせなら受かるとかじゃなくて楽しみたいと思ったから。「立ってください」って当たり前のように言われたんですけど、「いや、座ってじゃないと弾きたくないです」って(笑)。

―そりゃまたいい度胸してますね(笑)。

土岐:まぁ、案の定、不合格だったんですけど、その日の夜に審査員だったアコーディオン奏者のcobaさんから、「座ってた人だよね?」っていう連絡があったんです。ちょうどそのときにPUFFYが流行っていたんですけど、「ギターを持ちながら歌う、PUFFYみたいな女の子ユニットを作りたいと思ってるんだけど、やってみない?」って。

―おおっ! チャンスですね。

土岐:おもしろそうだから「やります」って言ったんですよ。ただ、就職活動に支障のない範囲でっていう条件付きで。そこから「歌ってるデモテープをちょうだい」という話になって、バンドサークルの後輩を集めて、キャロル・キングの“空が落ちてくる”を歌って提出したんです。でも、そのやり取りがだんだん強制っぽくなってきて。就職活動もしてるし、優先すべきはそっちじゃないからってやめちゃったんです。

―このときに初めてボーカリストとして歌い始めたんですね。

土岐:はい。そのときの音源を先輩である沖井礼二さんが聴いて、「何これ、誰が歌ってるの?」「土岐って歌えなくもないんだね」って。それまで沖井さんは熱い感じのロックバンドをやってたんですけど、歌がうまいとかじゃなくて、センスが合う人とバカみたいにポップなバンドをやりたいから、土岐がここらへんまで歌えるんだったら一緒にやらない? って言われて。

―それでCymbalsが結成されたんですね。

土岐:そうなんです。最初は就職活動に支障をきたさない程度にやっていたんですけど、インディーズでデビューすることになって。その間にテレビの制作会社から内定ももらったんですけど、単位が足りなくて、まさかの留年をしちゃうんですよ(笑)。会社も半年なら待ってくれるっていう話になったんですけど、その間に今度はメジャーが決まっちゃって。

―激動ですね。

土岐:私にとってはどっちも魅力的だったんですよね。テレビの制作会社を受けた動機も、バンドと一緒でみんなでモノを作ることができるからだったので。だから「どうしよう!?」って思ったんですけど、制作会社は同期が7人いたんですよ。でも、バンドは1人でも欠けたら成り立たないものだったから。それでCymbalsを選んだんですよね。

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イベント情報

『2010.5.29 原宿 土岐麻子、乱れる。
土岐麻子ライブ2010 アーリー・サマー・乱反射ガール!

2010年5月29日(土)OPEN 17:15 / START 18:00
会場:ラフォーレミュージアム原宿
料金:前売4,500円(ドリンク代別、全席指定)
※ソールドアウト

2010年7月17日(土)OPEN 17:15 / START 18:00
会場:ラフォーレミュージアム六本木
料金:前売4,500円(ドリンク代別、全席指定)

リリース情報

土岐麻子<br>
『乱反射ガール』(CD+DVD)
土岐麻子
『乱反射ガール』(CD+DVD)

2010年5月26日発売
価格:3,800円(税込)
RZCD-46546/B

1. Intro 〜prism boy〜
2. 乱反射ガール
3. 熱砂の女
4. 薄紅のCITY
5. 鎌倉
6. feelin' you
7. ALL YOU NEED IS LOVE
8. QUIZ
9. Sentimental
10. HUMAN NATURE / sings with 和田 唱 from TRICERATOPS
11. Light My Fire
12. Perfect You
13. City Lights Serenade
[DVD収録内容]
DVD:全体35分程度]
・VALENTINE LIVE TOUR @ Billboard Live TOKYO(2010.02.07)
・LIVE『LOVE SONGS』@ 赤坂BLITZ(2009.07.07)
・“乱反射ガール”MUSIC VIDEO
・RECORDING & MUSIC VIDEO OFF SHOT

>土岐麻子<br>
『乱反射ガール』(CD)
>土岐麻子
『乱反射ガール』(CD)

2010年5月26日発売
価格:2,940円(税込)
RZCD-46547

1. Intro 〜prism boy〜
2. 乱反射ガール
3. 熱砂の女
4. 薄紅のCITY
5. 鎌倉
6. feelin' you
7. ALL YOU NEED IS LOVE
8. QUIZ
9. Sentimental
10. HUMAN NATURE / sings with 和田 唱 from TRICERATOPS
11. Light My Fire
12. Perfect You
13. City Lights Serenade

プロフィール

土岐麻子

Cymbalsのリードシンガーとしてデビュー。04年の解散後、実父 土岐英史氏を共同プロデュースに迎えたジャズ・カヴァー・アルバム『STANDARDS〜土岐麻子ジャズを歌う〜』をリリースし、ソロ活動をスタート。上記『STANDARDS』シリーズ全3タイトル、オリジナル・アルバム『Debut』、ポップス・カヴァー・アルバム『WEEKEND SHUFFLE』をリリース後、07年11月rhythm zone移籍第1弾アルバム『TALKIN'』でメジャーデビュー。08年6月には、真心ブラザーズや松田聖子、マドンナなどの名曲をカヴァーした企画ミニ・アルバム『Summerin’』をリリース。「情熱大陸LIVE」や「Slow Music Slow Live 08」への出演、くるりのシングル「さよならリグレット」へのゲスト・ヴォーカル参加などを経て、08年10月の本人出演/歌唱が話題となったユニクロTV-CMソング『How Beautiful』がシングル・ヒット。09年1月リリースのアルバム『TOUCH』がスマッシュヒットを記録。

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