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菊地成孔×□□□(クチロロ)の奇天烈?対談

菊地成孔×□□□(クチロロ)の奇天烈?対談

インタビュー・テキスト
金子厚武
撮影:柏井万作

菊地成孔とペペ・トルメント・アスカラールの結成5周年を記念したツアー『1000年後の南米のエリザベス・テイラー』が名古屋・京都・東京の3箇所で開催される。菊地のソロ・アルバム『南米のエリザベス・テイラー』のライヴ用に臨時編成されたバンドが、好評に付きレギュラー化されてから5年、ツアー・タイトルにはもう一度初心を見つめ直す意味が込められているそうで、フレッシュなステージが期待できそうだ。そこで今回は、京都にゲスト出演する□□□から三浦康嗣と村田シゲを迎え、菊地との対談をお届けする。それぞれジャズとヒップホップを機軸としながらも、そこに留まることのない幅広い音楽性と独自の活動姿勢が日本の音楽シーンで異彩を放っている両者、その対談はやはり濃密なものとなった。

(インタビュー・テキスト:金子厚武 撮影:柏井万作)

僕はヒップホップに行かずにちゃんと楽器を習ってジャズになりましたが(笑)、聴き手としてはずっと聴いてる。(菊地成孔)

−まずは今回のツアーの趣旨を教えてください。

菊地:ペペ・トルメント・アスカラールの結成5周年ツアーです。ツアーと言っても3箇所ですけど、色々振り分けて、名古屋はブルーノートで、高級ジャズ・クラブでやって(笑)、飲んだり食ったりしながら聴けて、京都はKBSっていう変わった会場ですけど、□□□さんに来ていただき、DJもありで、クラブじゃないんだけど、パーティーみたいな。で、東京はリキッドでやると。ちょっとずつ変えて、色んなエリアのユーザーの人に届けようということです。

−なるほど。では早速、菊地さんと□□□の出会いから振り返っていただけますか?

菊地:僕がもう一つやってるダブ・セクステットが代官山ユニットでパーティーをやったときに対バンを考えてまして。ダブ・セクステットってバンドはハードバップ・リヴァイヴァルというか、細身のスーツを着て、ハード・バップを演奏して、それをリアル・タイムでダブ処理するってバンドなんで、対バンをどうしていいか悩むんですよ。

村田:対バンなんて必要なんですかね?(笑)

菊地成孔×□□□(クチロロ)の奇天烈?対談
菊地成孔

菊地:いりますよ、パーティーっぽくしなくちゃいけないから(笑)。でも、クラブ・ジャズは実質上のラテン・ジャズっていうか、四つ打つ上にジャズのコードが乗ってるだけのバンドが多いんで、あんまりピンと来ない。じゃあエレクトロニカに振ろうって言っても、こっちがジャズで「チンチン」とかって演奏してるとものすごく浮くんで(笑)、宙ぶらりんの状態だったんですよ。それでどうしようかって話になって、ヒップホップのユニットはどうかと。こっちも多少擦りの要素があるし、一応ジャズもブラック・ミュージックなので。でも「うちらは黒人だ」っていう『流派-R』みたいなね(笑)、そういうB-BOY志向みたいなユニットは合わないじゃないですか? それで詰め将棋みたいな考え方ですけど、「こうじゃなくてこうじゃなくて」って詰めて行ったら、□□□さんしかいなかった(笑)。当時オファーさせていただいた段階では、いとう(せいこう)さんの合流が確定してた時期で…

三浦:まだ発表はしてなかったですね。

菊地:いとうさんと一緒にやってるっていうのは知ってたんで、ちゃんとオールド・スクーラーもいると。僕は日本のオールド・スクーラーの時代は客だったんですよ。ヤン(富田)さんとか(高木)完ちゃん、LIFE FORCEの人々が日本で初めてアディダス着て外歩いたのを見てびっくりしたのが18,9だから。そのままそっちに行かずにちゃんと楽器を習ってジャズになりましたが(笑)、聴き手としてはずっと聴いてるんで、僕の中でジャズとヒップホップはそんなに差がないんです。

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イベント情報

『1000年後の南米のエリザベス・テーラー』

2010年6月4日(金)
会場:名古屋 BLUE NOTE NAGOYA
1st Stage OPEN 17:30 START 18:30
2nd Stage OPEN 20:30 START 21:15
ライブ:
菊地成孔とペペ・トルメント・アスカラール
料金:6,800円

2010年6月5日(土)OPEN 18:00
会場:京都 KBSホール
ライブ:
菊地成孔とペペ・トルメント・アスカラール
□□□(クチロロ)
DJ:
菊地成孔
DJ Podd (Mellow Tree / aftermath)
料金:前売4,500円 当日5,000円

2010年6月9日(水)OPEN / START 19:00
会場:東京 恵比寿LIQUIDROOM
ライブ:
菊地成孔とペペ・トルメント・アスカラール
DE DE MOUSE
ゲスト:林正子(ソプラノ)
DJ:
菊地成孔
三浦康嗣(□□□)
料金:4,000円 当日4,500円

プロフィール

菊地成孔

1963年6月14日、千葉県出身。音楽家、文筆家、音楽講師。 アバンギャルド・ジャズからクラブシーンを熱狂させるダンス・ミュージックまでをカバーする鬼才。1984 年プロデビュー後、山下洋輔グループなどを経て、「デートコース・ペンタゴン・ロイヤルガーデン」「スパンクハッピー」といったプロジェクトを立ち上げるも、2004 年にジャズ回帰宣言をし、ソロ・アルバム『デギュスタシオン・ア・ジャズ』、『南米のエリザベス・テイラー』を発表。2006 年7月にUA×菊地成孔名義で発表したスタンダード・ジャズ・アルバム『cure jazz』が大ヒット。2007年12月には初のBunkamuraオーチャードホール公演を成功させ、2008 年からは菊地成孔ダブ・セクステット、菊地成孔とペペ・トルメント・アスカラールで活動中。最新作は菊地成孔とペペ・トルメント・アスカラール『New York Hell Sonic Ballet』(ewe)。

□□□(クチロロ)

1998年に三浦康嗣(みうらこうし)を中心にブレイクビーツ・ユニットとして結成。以降、徐々にポップス中心のスタイルへと移行。2007年12月、Cubismo Grafico Fiveとしても活躍中の村田シゲが加入。そして2009年7月、作家、タレントとして大活躍の、そしてHIP HOPのオリジネイターでもあるいとうせいこう氏が加入。新たなパーティーとしてスタートを切る。09年12月に、最新アルバム『everyday is a symphony』発売。

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