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“時をこえ” HYインタビュー

“時をこえ” HYインタビュー

インタビュー・テキスト
金子厚武
2010/08/10

雨のように火の粉が降る中、希望を捨てずにおじぃおばぁが一生懸命生き抜いてきて、それがあったからこそ自分たちの今の命に繋がってる。

―なるほど。

新里:曲の途中に沖縄の踊りのエイサーも入れて一度完成したんですけど、泉が「この曲にゴスペルを入れたい。英語の歌詞を入れたい」って言うんですよ。自分はちょっと拒んだんですね。沖縄の歌で、戦争のことを歌ってるのに、英語を入れるのはどうなんだろう? って。だから、どういう経緯で入れようと思ったのか聞いてみたら、「沖縄の歌に英語が混ざってないのは、争っていた同士だから、嫌がってるんじゃないか。でも、ホントの平和を願うんだったら、争っていた同士、一緒の気持ちで歌うっていうのがホントなんじゃないか。だからあえて英語の歌詞を入れたいんだ」って。その話を聞いて納得したんです。自分たちは戦争を経験してないから、経験した人には怒られるかもしれないって思ったんだけど、逆に戦争を経験してないからこそ、こういうことができるのかなって、それを信じてあえて入れようって。

―うん、それでこそ今の世代の沖縄の歌になるんだと思います。実際、上の世代からの反応はどうだったんですか?

新里:去年の沖縄でのストリート・ライブでこの曲を初披露したんですね。歌う前に戦闘機が飛んでったりして、戦争はまだ続いてる、まだ基地があるっていう雰囲気も味わいながら。その日に泉のおばぁが見に来てて、後から泉が「どうだった?」って聞いたら、「とってもいい曲だね」って言ってくれたって。泉は聞くのが怖かったらしいんだけど、そう言ってもらって自信になったって。

―よかった。

新里:雨のように火の粉が降る中、希望を捨てずにおじぃおばぁが一生懸命生き抜いてきて、それがあったからこそ自分たちの今の命に繋がってるわけだから、(命を)大切にいしないといけないって、この曲を通してみんなと一緒に気づいていけたらいいなって思います。

“時をこえ” HYインタビュー

ちょっと寂しいですけど、沖縄と県外での反応はちょっと差があります。

―沖縄以外の場所で演奏したときの反応はどうですか?

新里:ちょっと寂しいですけど、沖縄と県外での反応はちょっと差がありますね。もちろん、沖縄で起こったことは沖縄の人にとって身近だけど、県外の人が自分のことのように思うのって難しいと思うんです。沖縄のピースフルラブ・ロックフェスティバルで“時をこえ”をやったときは、トークの途中途中で拍手が起こったりもしたんですけど、県外ではそういったことはまだないですね。でも沖縄で拍手が起こったから、県外でも起こるように自分の話し方を変えればいいんだって心がけて、みんなに理解してもらえるように頑張らなきゃなって。それにはとても長い時間がかかるかもしれないけど、ゆっくり気づいていければと思っています。

―うん、そのためにもこうやってライブハウスをくまなく回って、一つ一つを大事に演奏しているわけですもんね。

新里:この曲を作ったときと今とでは思い入れも違うし、この曲によっていろんな経験をしてるんですね。こういう歌を作ったからには、沖縄で起こったことをもっと学ばなければって気にもなったし、もっと責任を持たないといけないとも思ったし。この歌で自分たちもいっぱい成長させてもらってますね。

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HY密着ドキュメンタリー放送決定

NHK総合『沖縄の「魂」を歌う“カリスマロックバンド”HY』
2010年8月15日(日)総合 23:15〜0:00放送

リリース情報

ACHI SOUND 〜HY LOVE SUMMER〜
HY
『ACHI SOUND 〜HY LOVE SUMMER〜』

2010年8月11日発売
価格:2,300円(税込)
HYCK-50001

1.
2. Street Story
3. そこにあるべきではないもの
4.
5. Ocean
6. HY(ラブ)SUMMER
7. ホワイトビーチ
8.
9. 時をこえ
10.
11. サヨナラ彼女(ボーナストラック)
12. たった一言(ボーナストラック)

プロフィール

HY

沖縄在住の5人組インディーズアーティスト。結成10周年を迎えリリースした最新アルバム『Whistle』は、インディーズとして最多となる4作目のオリコン1位を獲得する記録を更新しながらも、現在、全都道府県161本のライブハウスツアー“HY MACHIKANTY SO-TANDOH TOUR 2010-2011”で、彼らの原点でもあるストリート・ライブと変わらぬ“感謝の気持ちを直接伝えたい”という想いを全国に丁寧に届けている。

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