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Jazztronikこと野崎良太の素顔

Jazztronikこと野崎良太の素顔

インタビュー・テキスト
田島太陽
撮影:柏井万作
2011/06/03

海外シーンを現場で体感し、最先端のクラブミュージックを知りながら、あくまで「誰にでも楽しく踊ってもらうこと」を目指した作品を作り続けているJazztronikこと野崎良太。約2年半ぶりとなるオリジナルアルバム『DIG DIG DIG』は、そんな野崎が少年時代から愛して止まない「ダンスミュージック」を「DIG=掘り起こす」ことをコンセプトに作り込まれた1枚だ。そうしたコンセプトの一方で、このアルバムが制作された2011年3月、誰しもが心を痛めた震災直後に音楽を作る、その気持ちについても話は及んだ。インタビューの過程で見えてきた野崎の素顔には、音楽を届ける人間としての問題意識や危機感が浮かび上がっていた。

現代音楽もクラブミュージックも好きだった

―2年半ぶりとなる今作のテーマは「踊る」ということだそうですが…

野崎:あ、それって誰が決めたんですかね? 僕も昨日ウェブのニュースを見て初めて知ったんですよ(笑)。

―えっ、プレスリリースにそう書いてありましたよ。

野崎:そうなんですか? 『DIG DIG DIG』というタイトルは、僕がかつて憧れて影響を受けたダンスミュージックを振り返るという意味なんです。だから「踊る」がテーマだと言っても間違いではないですけど。

―そうでしたか(笑)。ということでまずは野崎さんの根底にある、ダンスミュージックとの出会いから振り返りたいと思っています。高校の頃からかなり聴いてらっしゃったんですよね?

野崎:僕はいま35歳で、時代としては『元気が出るテレビ』のダンス甲子園が原体験なんですよ。それが本当に衝撃的で、しかも僕の友達にダンスをやっている人も多くて。だから自然とダンスミュージックを聴く環境だったんです。

―それって、当時としては普通のことだったんですか?

野崎:いや、僕の通っていた高校はマセた人が集まってたんだと思います(笑)。それでハウスもHIP HOPもごちゃ混ぜで聴くようになって。ケン・イシイさんが外国でデビューした頃だったから、ちょうど注目が集まってきた時期でもあったのかな。あとは電気グルーヴも好きでした。

Jazztronikこと野崎良太の素顔
野崎良太

―国内の音楽を中心に聴いていたんですか?

野崎:高校ではそうでした。EAST ENDとかピチカート・ファイヴとか。日本のクラブシーンがこれから始まるぞ、っていう空気があったんですよ。

―でも大学は作曲科に行かれるんですよね。

野崎:映画音楽が作りたくて。クラシックと現代音楽の勉強を高校の時から始めて大学も入れると約7年位やってました。現代音楽とクラブミュージックを平行して聴いていたのは珍しいねってよく言われるんですけど、僕の中では全然違和感がなくて。どちらも純粋に好きな音楽だっただけで。

―現代音楽というと、ジョン・ケージなどに代表されるような割と難解なものを作っていたんでしょうか?

野崎:もちろんその辺も押さえつつ、いろいろ勉強しましたよ。ただ圧倒的に好きだったのはラヴェル、サティ、ドビュッシー、などフランスの作曲家や、ブラームス、ストラヴィンスキー。その辺りには影響を受けていましたね。でも同時にクラブにも毎日通ってましたけど。

―学校に行きながら、クラブにも毎日?

野崎:本当に毎晩です。作曲科って数人しかいないので、先生に私生活まで管理されて、「もう学校来なくていいよ」って怒られながらも、それをかいくぐって通ってましたね(笑)。

2/4ページ:自分の中にあるイメージをいかにポップ性がある音楽として生み出せるかがアーティストの仕事だと思っている

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リリース情報

Jazztronik『Dig Dig Dig』
Jazztronik
『Dig Dig Dig』

2011年6月8日発売
価格:2,800円(税込)
ポニーキャニオン / PCCA-03414

1. Flash Light feat.JAY'ED
2. Deja vu intro
3. Deja vu feat.AISHA
4. Walk on
5. Today feat.Giovanca
6. Apathy feat.Maia Hirasawa
7. The Seventh Sense
8. Vamos la
9. Now's the time feat.Tommy Blaize
10. Dare feat.Mika Arisaka & Eliana
11. 守破離
12. Resolver
13. Humming Bird feat.Mika Arisaka & Eliana
14. Epiloque ~ march of the toys ~
15. ベッドタイムストーリー
16. BRA.Steppers feat.Rob Gallagher(ボーナストラック)

プロフィール

Jazztronik

野崎良太が率いる特定のメンバーを持たない自由なミュージックプロジェクト=Jazztronik。2003年メジャーデビュー、2006年夏Knife Edgeレーベルに移籍。DJ、サウンドプロデューサー、リミキサー、ミュージシャンなど、クラブミュージックの枠にとどまらない多岐に渡った活躍を見せる。

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