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MaNHATTAN×大原大次郎(デザイナー)対談

MaNHATTAN×大原大次郎(デザイナー)対談

インタビュー・テキスト
金子厚武
撮影:柏井万作

再生してるだけじゃなくて、その日にしかできひん、ホンマの音楽でありたいと思ってて。(濱本)

―『Far Trance』のジャケットはどのようなことを考えて作られているのでしょうか?

大原:これも3人の目が入ってるんですけど、締りがないというか、紐をキュッと引っ張ったら他の形になりますよね? さっき言ったように、ガチッと固めてないっていう意味で、紐っていうのは象徴的なモチーフだったんです。

MaNHATTAN×大原大次郎(デザイナー)対談
MaNHATTAN『Far Trance』ジャケット

藤井:これって何か括り方みたいなのがあるんですか?

大原:いや、ないです。(MaNHATTANを)聴きながら、手を動かしていって、「あ、これ立つじゃん」とか(笑)。「こういうテーマで、モチーフで、こういう撮り方でやりましょう」みたいに会議で決めるのって、広告的っていうか、音楽のジャケットとしてはもうちょっと違うやり方の方が面白いと思うんですね。探ってるうちに、ラフと全然違っていくのが面白くて、だから途中の「何でこうしたのか」っていう理由は自分でも忘れてたりするんですけど(笑)。

濱本:全然はずれてないですよね、なんかめっちゃわかるんですよ。素材もそうですし、網目もやし、立ってるっていうのも、すべてが納得いくっていうか。絶対アナログにこだわってるっていうわけじゃないんですけど、でもアナログが好きっていう僕らの音と、麻紐ってなんかつながるし。

次松:これ(麻紐)に音楽が入ってたらめっちゃ最高やな。これをプレーヤーにカポッてやったら音が出る、みたいな(笑)。

大原:あとは『Far Trance』っていうタイトルからのイメージもあって、大さんが「Trance」にはいろんな意味があるって言ってたんで、トランス・ミュージックっていう方向だけじゃない「Trance」っぽさを出せたらなって思ってて。

―『Far Trance』っていうタイトルはどこから来てるんですか?

濱本:Manhattan Transferっていうコーラスグループがあって…

―あ、じゃあ、まずはなんでMaNHATTANというバンド名になったんですか?

濱本:すでにある名前にしたかったんですよね。みんな知ってる名前がよくて、それでMaNHATTANって俺が自分で言って1人で笑ってたらしいんですけど(笑)。真面目な話をすると、マンハッタンっていう土地には本物の音楽がいっぱいある気がしてて。それで、このバンドはセッションしながら曲を進めて行きたいと思ってるし、ただ出来たものを再生してるだけじゃなくて、その日にしかできひん、ホンマの音楽でありたいと思ってて。マンハッタンにはそういう本物ミュージシャンがたくさんいるイメージがあったんです。

MaNHATTAN×大原大次郎(デザイナー)対談

藤井:そんなむっちゃ真面目な話やったっけ?(笑) バンド名ないうちに先にライブ決まっちゃって、「どうしよっか?」ってなった時に決めたんで…。今のめっちゃかっこつけてますよ(笑)。

濱本:後付けやな(笑)。

藤井:『Far Trance』っていうのも、Manhattan Transferを組み替えただけのダジャレです(笑)。

濱本:最初はダジャレやったんですけど、ダンスミュージックにアクセスしてるけど、ちょっとわかりにくい部分もあるから、「Trance」っていうわかりやすい言葉を入れることで、ダンスの部分が強調されるかなっていうのもあったりして。

―このジャケットは撮影も大原さんがご自身でされてるんですよね?

大原:自然光できれいに撮れたので使いたいと思って。全部昼間に撮ったんです。

濱本:作業を朝に切り替えたって言ってましたけど、だから自然光なんですか?

大原:作った光だともっとわざとらしくなっちゃうと思うんで…そうですね。

濱本:夜は節電で電気が止まっちゃったりするから、朝型に切り替えたっていうのをTwitterかなんかで見て、自然光に行き着いたのって、そういうところもあるのかなって。そういうの好きなんですよ、僕。「だからか~」みたいな(笑)。それを人に熱弁するんですけど、その人からしたらただのこじ付けでしかないみたいな(笑)。

MaNHATTAN×大原大次郎(デザイナー)対談

―はい、先ほどもそんなやり取りがありましたしね(笑)。あとは文字もやっぱり印象的ですね。

大原:これはやっぱり紐からの連想で、ガチッと固めずに。

藤井:めっちゃいいですよね。きれいで、ユラユラした雰囲気が。これは何で書いたんですか?

大原:淡い部分は墨を薄くして書いて、元々は普通に黒で書いてるんですけど、最後に色を反転してるんです。濃いところはペンでなぞって、そうすると妙な立体感というか、強弱がつくんで。

濱本:ジャケット・オブ・ザ・イヤーとかってあるんですかね? そういうとこに食い込んでいくぐらいのセンスの高さを感じますね(笑)。

4/4ページ:お客さんが育てるとか、余白を残すっていうのが大事(大原)

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リリース情報

MaNHATTAN『Far Trance』
MaNHATTAN
『Far Trance』

2011年7月13日発売
価格:2,415円(税込)
GLCD-0029

1. Far Trance
2. Gelo(far trance mix)
3. DUBBY(far trance mix)
4. Giant Stomp remixed by OORUTAICHI(far trance mix)
5. QEF
6. Xoo
7. PLANET
8. Giant Stomp(far trance mix)

MaNHATTAN『Giant Stomp』(CD+DVD)
MaNHATTAN
『Giant Stomp』(CD+DVD)

2011年2月2日発売
価格:1,260円(税込)
GLCD-0028

1. Giant Stomp
2. Gelo
3. DUBBY
[DVD収録内容]
1. Gelo
2. Xoo

プロフィール

MaNHATTAN

2009年、濱本大輔(Dr/赤犬)、藤井学(key/ex.The Miceteeth) により大阪にて結成。2010年、次松大助(synthesizer Bass/ex.The Miceteeth) が参加し現在の編成となる。スタジオ・インタープレイ を凝縮したようなセッションから繰り出される独特の「すきま」と「ノリ」。時代や様式ではなく“空想遊び”をしているようなダンスビートを展開。2010年渚音楽祭、バクト大阪出演。2011年2月オフィシャルとしては初となるシングル音源『Giant Stomp(CD+DVD)』をリリース。 3月OORUTAICHIとのコラボレーションによる限定 12inch『Xoo』を発表。7月にファーストアルバム『Far Trance』をリリース。

大原大次郎

1978年神奈川県生まれ。武蔵野美術大学基礎デザイン学科卒業後、2003年独立。DIY性の高いタイポグラフィを基軸としたデザインワークや映像制作を中心に、文字のZINEシリーズ『MOZINE』の発行、フィールドワーク「文字採集」、展覧会、ワークショップなど、自発的なデザイン活動を展開する。

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