特集 PR

酸いも甘いも経験したJUJUが、ジャズを愛する理由とは

酸いも甘いも経験したJUJUが、ジャズを愛する理由とは

インタビュー・テキスト
金子厚武
2011/11/28

おしゃれなジャズじゃなくてど真ん中のジャズっていうのは逆に、「なんか古臭いけど可愛いね」って思ってもらえるんじゃないかって。

―途中で邦楽シンガーとしてのJUJUという話がありましたが、まさにそう認識しているであろう、例えば女子高生とかに、このジャズ・アルバムをどう聴いてほしいとお考えですか?

JUJU:ジャズって日本だと特別な音楽っていうか、難しい音楽って思われてたりすると思うんですけど、実はものすごく気楽なものだったりするんですよね。どんなポップスよりも、シンプルな言葉でシンプルなメッセージを伝えていたり、演奏だって本当はすごくシンプルだったりするから、「ジャズって難しくないんだな」って、特に若い子に思ってもらいたいんです。「“また明日...”がの人が歌ってるんでしょ?」ぐらいの感じで聴いてくれたら嬉しいです(笑)。

―それぐらいカジュアルに楽しめるってことですよね。

JUJU:私はもし生まれ変わったら1940~50年代のジャズ・クラブに行きたいって思うぐらいあの年代が好きなんですけど、あの時代の音楽って、実は今聴くと新鮮なんじゃないかと思うんです。だからこのアルバムも、モダンの要素が一ミリも入ってないぐらい、クラシカルなやり方でアレンジしてもらっているし、演奏も古典的なジャズの感じを狙ってるんですね。おしゃれなジャズじゃなくてど真ん中のジャズっていうのは逆に、「なんか古臭いけど可愛いね」って思ってもらえるんじゃないかって。

―そういう意味では、演奏陣も錚々たるメンバーが参加されていますね。

JUJU:恐れ多いっていう一言に尽きます。今回はジャズ・アルバムのレコーディングだったので、普段のポップスのときとは全然違って、3回以上は録らないんです。1回目はリハーサルみたいな感じで、「本番行きましょう」ってもう1回やって、「記念にもう一回録りましょうか」ってもう1回。普段はもっと緻密な作業があるんですけど、今回はボーカルも一緒に「せーの」で録ったんですけど…

JUJU NY在住時代の写真

―やっぱり緊張感ありました?

JUJU:すごい緊張ですよ! あんなに青い顔をしながらレコーディングしたことはなかったと思います。メンバーの中でジャズのキャリアがないのは私だけですからね。「すいません」って思いながらやってました(笑)。ムチャクチャ楽しかったですけどね。

―怖くもあり、楽しくもあり。

JUJU:やっぱりスリルっていうのは、要所要所で人には必要なんだと思いました。

―追い込まれて初めて出るパワーってありますもんね。

JUJU:(小声で)追い込まれました…

―(笑)。特にどの曲が大変だったとかってありますか?

JUJU:一番最初のレコーディングが“Night And Day”だったんですけど、レコーディングする人数が多い曲だったんです。“Girl Talk”とか、ボーカル・トリオみたいな少人数からレコーディングを始めれば少しは慣れたかもしれないですけど、最初から大編成だったんで…ドキドキでした(笑)。

「ジャズは人生の教科書」だと思っていて、何か困ったことがあるときにジャズを聴くと「そうか、これはこれでいいんだな」っていうのを教えてくれる気がするんです。

―“Lush Life”はブルーノートのときに「人生のテーマ・ソング」だとおっしゃってましたよね。

JUJU:はい、飲んだくれ人生ですから(笑)。

―というと?

JUJU:初めて聴いたときは、「なんでこんな難しいメロディラインにするんだろう?」って思ったし、コード感にしても「この曲作った人は変態だな」って思ってたんです。でも、ジャズで挫折したりして1人でバーで飲んでるときにこの曲がかかって、歌詞の内容があまりにそのときの自分に重なっていて、ようやくこの曲の素晴らしさに気がついたんですよね。酔ってるときって頭の思考回路があっちこっちに行くじゃないですか? そのときの感覚とあのメロディラインってそっくりなんですよ。

―なるほど! それすごく面白いですね。

JUJU:いろんなところに行ってあんな人こんな人に会って、恋したと思ったけどそれも幻だったような…とか、去年まで全部上手く行ってたのに、今年に入ったら何もかも上手く行かない、これって何だろう…ああ、もう全部飲んで忘れよう! みたいな、そのときの心境とぴったりだったし、自分の周りにも1人で自分と向き合って飲んでる人がいて、あの人もそうだし、この曲もそう言ってるし、こういう気持ちになってるのは私だけじゃないんだって、すごく元気づけられたんです。

―だからこそ、大事な曲なんですね。

JUJU:嫌なことがあるとお酒を飲んでうやむやにしてしまおうとする自分を「どうなんだろう?」と思っていたときだったので、この曲を聴いて余計に助けられたというか、「あ、いいんだ、これも」って。「これが」いいとは言わないけど、「これでも」いいんだなって思えて、楽になったんです。だからこの曲を聴き続けるし、歌い続けようと思って以来、私のテーマ・ソングなんです。

―ジャズはどの曲にも人生の悲喜こもごもが詰まっていて、だからこそ魅力的ですよね。

JUJU:そんな気がします。私は「ジャズは人生の教科書」だと思っていて、何か困ったことがあるときにジャズを聴くと「そうか、これはこれでいいんだな」っていうのを教えてくれる気がするんです。だから私はジャズが好きだし、そういうジャズを好きだっていう人がもっと日本で増えればいいなって思います。

―肯定もしてくれるし、時には否定もしてくれる。

JUJU:でも、最終的には包んでくれますから、きっと。それにもし今わからないことでも、5年後、10年後に同じ曲を聴いたとき、「あ、あのときはこういうことだったんだ」ってわかるかもしれないし。

―一緒に成長していける音楽があるっていうのは素晴らしいことですよね。

JUJU:同じ曲でも年を重ねるごとに聴こえ方とか意味が変わっていくでしょうしね。

―でも今回でやっと足を踏み入れた段階なわけで、山の頂上はまだまだ先ですよね。

JUJU:すっごい険しい岩山ですからね(笑)。2枚目が何年後になるかわからないし、15年でようやく3枚とかかもしれないけど、ライフワークとして、これからも人生の中でやっていきたいと思ってます。

Page 3
前へ

リリース情報

JUJU『DELICIOUS』
JUJU
『DELICIOUS』初回限定盤

©2011 Peanuts Worldwide LLC

2011年11月30日発売
価格:3,990円(税込)
Sony Music Associated Records / AICL-2327/8

1. A Woman Needs Jazz
2. You'd Be So Nice To Come Home To
3. Night And Day
4. Candy
5. Cry Me A River
6. Girl Talk
7. Lullaby Of Birdland
8. Moody's Mood For Love
9. Quizas, Quizas, Quizas
10. Calling You
11. Ev'ry Time We Say Goodbye
12. Lush Life
13. みずいろの影

※特典DVD+デジパック+ダブル購入者応募ハガキ封入

リリース情報

JUJU『DELICIOUS』
JUJU
『DELICIOUS』通常盤

©2011 Peanuts Worldwide LLC

2011年11月30日発売
価格:3,059円(税込)
Sony Music Associated Records / AAICL-2329

1. A Woman Needs Jazz
2. You'd Be So Nice To Come Home To
3. Night And Day
4. Candy
5. Cry Me A River
6. Girl Talk
7. Lullaby Of Birdland
8. Moody's Mood For Love
9. Quizas, Quizas, Quizas
10. Calling You
11. Ev'ry Time We Say Goodbye
12. Lush Life
13. みずいろの影

プロフィール

JUJU

18歳で単身渡米。04年8月にシングル『光の中へ』でデビュー。09年、映画『余命1ヶ月の花嫁』の主題歌『明日がくるなら』をリリースし、着うた(R)等配信累計320万DLを記録。大ブレイクを果たす。昨年9月、自身初のカバーアルバム『Request』をリリース。女性シンガーのカバーアルバムとしては史上初のオリコン2週連続1位、60万枚を突破する大ヒットを記録。2011年7月には、待望の4th アルバム『YOU』をリリース。2作連続2週1位の快挙を達成し、未だロングセールス中。さらに、11月30日には、待望の1st JAZZ ALBUM『DELICIOUS』を発売!

SPECIAL PR 特集

もっと見る

BACKNUMBER PR 注目のバックナンバー

もっと見る

PICKUP VIDEO 動画これだけは

岩井勇気(ハライチ)『ひねくれとか言われても俺はただ自分が進みたい道を選んでるだけ』

ドリームマッチでの『醤油の魔人 塩の魔人』、ラジオで突如披露した推しキャラケロッピをテーマにしたEDM調楽曲『ダメダメケロッピ』など、音楽的な才能に注目が集まる岩井勇気。今回はミツカン「こなべっち」とタッグを組み、自らがマイクを取ってラップに挑戦。しかもこの動画、岩井がこれまでラジオや書籍の中で言及してきた、珪藻土のバスマットや、海苔、メゾネットタイプの部屋、クラウス・ノミなどのネタが詰まっていて、まさか岩井さんの自宅なのでは……? と隅々まで見てしまう。つぎはぜひ、自作のトラックとリリックによる曲が披露されることを待っています。(川浦)

  1. 映画『82年生まれ、キム・ジヨン』が突きつける、社会に深く根づく性差別 1

    映画『82年生まれ、キム・ジヨン』が突きつける、社会に深く根づく性差別

  2. 横浜流星が「つらいかぜ」を打ち砕く プレコールの新CM「闘い続ける」篇 2

    横浜流星が「つらいかぜ」を打ち砕く プレコールの新CM「闘い続ける」篇

  3. ジョン・レノンが時代に残す闘いの爪痕、ヨーコがもたらしたもの 3

    ジョン・レノンが時代に残す闘いの爪痕、ヨーコがもたらしたもの

  4. 木村拓哉を操上和美が撮影『SWITCH』原宿特集に小泉今日子、池田エライザら 4

    木村拓哉を操上和美が撮影『SWITCH』原宿特集に小泉今日子、池田エライザら

  5. King Gnu井口理が獣医師役 野村不動産「プラウド」ブランドムービーが公開 5

    King Gnu井口理が獣医師役 野村不動産「プラウド」ブランドムービーが公開

  6. 高橋一生主演×荒木飛呂彦原作ドラマ『岸辺露伴は動かない』12月NHKで放送 6

    高橋一生主演×荒木飛呂彦原作ドラマ『岸辺露伴は動かない』12月NHKで放送

  7. カルティエの新作キャンペーンに常田大希、池田エライザ、野田洋次郎ら起用 7

    カルティエの新作キャンペーンに常田大希、池田エライザ、野田洋次郎ら起用

  8. 大滝詠一『A LONG VACATION』40周年記念盤が全音楽記録媒体でリリース 8

    大滝詠一『A LONG VACATION』40周年記念盤が全音楽記録媒体でリリース

  9. YOASOBIがGoogle PixelのCMソングを担当 新曲“アンコール”を起用 9

    YOASOBIがGoogle PixelのCMソングを担当 新曲“アンコール”を起用

  10. スピッツ、全着席のコンサートを11月に東京ガーデンシアターで開催 10

    スピッツ、全着席のコンサートを11月に東京ガーデンシアターで開催