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肩書きは名乗らない 坂本慎太郎インタビュー

肩書きは名乗らない 坂本慎太郎インタビュー

インタビュー・テキスト
柴那典
撮影:木下夕希
2011/12/20

1人のギタリストとしても、自分の曲しかできないというのもあるんで。肩書きを名乗るのが恥ずかしいんですよ。

―ちなみに、“君はそう決めた”のPVも1人で全部作ったんですよね。あれはどういう風に作っていったんですか?

坂本:あれは、アルバムを出すからにはビデオがあった方がいいという話になったんですけど、やっぱり1人でやってるんで、まず予算がないということがあって。そうした時に、バンド時代にずっとビデオを撮ってくれた山口保幸さんという映像監督と、お金をかけなくても面白いことが何かできるんじゃないかという話をする中で、iPadの「Animation Creator HD」というアプリを使ってアニメを作るということになったんです。そういうやり方でやれば簡単にできるということを監督が教えてくれたんで、まずはiPadを買いに行くところから始めて。あとはひたすら家で書いていた、と。

―どれくらい時間がかかったんですか?

坂本:大体1ヶ月ですね。とはいっても、使い方に慣れたり試行錯誤する時間もあって。それを過ぎたら、後はひたすら書いていくだけ。起きてから寝るまでずっとやってました。途中から脳がヤバくなってきて(笑)、脳内麻薬が出てきて、変なテンションになってきましたね。

―イラストとかアートワークは描かれてますけれど、アニメをやるのは初めてですよね。

坂本:昔からアニメを作ってみたかったんです。でも、やっぱり目的がないとやれない。今回はちょうどいいやり方も教えてもらったし、自分のプロモーションビデオという大義名分があれば、そんなに恥ずかしくないですし。

―観た瞬間、あえて失礼なこと言うと、これだけ凄いものを作れるって「坂本慎太郎、ヒマなのか?」ってちょっと思っちゃったりしましたけど。

坂本:思いますよね。実際ヒマなんで(笑)。

―ミュージシャンとして活動する一方でイラストも手掛けているということについては、ご自分ではどういう風に捉えているんでしょう?

坂本:前から思ってるのは、自分でミュージシャンだという自覚もあんまりなかったりするんですよね。歌手とかギタリストと名乗るのも気恥ずかしい感じがあって。かと言って、イラストレーターでもない。全部一緒くたになって、遊びなんだか仕事なんだかわからないラインでずっとやってきてる感じがしてますね。

―クリエイターのような立場の名乗り方が気恥ずかしいという?

坂本:クリエイターというのも恥ずかしいし、アーティストというのも、もっと恥ずかしいですからね。1人のギタリストとしても、自分の曲しかできないというのもあるんで。肩書きを名乗るのが恥ずかしいんですよ。

―なるほど。わかりました。ちなみに、この先にライブをやる計画はあります?

坂本:あ、ないです。それはまったくない。

―確かにこの音楽がライブの場で鳴ってる風景は全然思い浮かばないです。

坂本:そう言われることは多いですね。

―じゃあ、今後の展開というのは?

坂本:違うバンドの作品をひとつ、自分のレーベルで出そうとは思ってるんですけど、それくらいです。今後に何やるかも、特に決まってないですね。自分が興味を持ってのめり込めることがあれば、なんでもいいと思ってますけど。

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リリース情報

坂本慎太郎『幻とのつきあい方』
坂本慎太郎
『幻とのつきあい方』

2011年11月18日発売
価格:2,625円(税込)
zel-002

1. 幽霊の気分で(Album Version)/In A Phantom Mood
2. 君はそう決めた / You Just Decided
3. 思い出が消えてゆく / My Memories Fade
4. 仮面をはずさないで / Mask On Mask
5. ずぼんとぼう / A Stick And Slacks
6. かすかな希望 / A Gleam Of Hope
7. 傷とともに踊る / Dancing With Pain
8. 何かが違う(Album Version)/ Something's Different
9. 幻とのつきあい方 / How To Live With A Phantom
10. 小さいけど一人前 / Small But Enough

プロフィール

坂本慎太郎

1967年9月9日大阪生まれ。1989年:ロックバンド、ゆらゆら帝国のボーカル&ギターとして活動を始める。2006年:アートワーク集「SHINTARO SAKAMOTO ARTWORKS 1994-2006」発表。2010年:ゆらゆら帝国解散。解散後、2編のDVDBOXを発表。2011年:salyu×salyu「s(o)un(d)beams」に3曲作詞で参加。自身のレーベル、zelone recordsにてソロ活動をスタート。

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