特集 PR

世界の現場からの提言 GOTH-TRADインタビュー

世界の現場からの提言 GOTH-TRADインタビュー

インタビュー・テキスト
金子厚武
撮影:木下夕希
2012/01/12

最先端のクラブ・ミュージックとして2000年代半ばに浮上したダブステップは、いまや世界的な市民権を獲得したと言っていいだろう。ここ日本においても、ダブステップの代表格にして異端児であるジェイムス・ブレイクの初来日公演が即完したことは記憶に新しい。そんな中、リアルタイムで海外のシーンと共振し、国内外でその評価を高めてきた日本が誇るダブステップのオリジネイター=GOTH-TRADが、実に6年ぶりとなる新作を発表する。タイトルはずばり『New Epoch』、つまりは「新時代」である。この力強いタイトルは、現在の彼をめぐる状況と、彼自身のクリエイティビティの充実度を、十二分に物語っていると言える。そして、彼のこれまでの足跡を振り返ることは、そのままダブステップの歴史を振り返ることであり、同時に国内の音楽シーンへと向けられた、耳を傾けるべき提言にもなっているのだ。

各アーティストが自分たちでレーベルをやって、作品を作って、お金にするっていう、そういうDIYにフォーカスできたことはよかったと思ってます。

―そもそも海外で活動するようになったのはいつ頃からなのですか?

GOTH-TRAD
GOTH-TRAD

GOTH-TRAD:1番初めに海外でプレイしたのはフランスのパリなんですけど、それが2001年とか2002年、1stアルバムを出す直前ですね。フランスにバトファーっていうクラブがあるんですけど、日本のアンダーグラウンド・ミュージシャンを集めたパーティーが1週間くらいかけて開かれて、そこに招待されたんです。

―日本のミュージシャンばかりが集まるイベントだったんですか?

GOTH-TRAD:そうですね。ケン・イシイさんも出てたし、多分EYEさんとかも出てましたね。その当時、自分はもっとエクスペリメンタルな、ノイズとかをやってた時期で、日本の実験的なアーティストを呼んでツアーを組んでる日本人の女の子と知り合ったのをきっかけに、それ以降ヨーロッパを年に1度回ってました。

―フランスはそういう音楽のシーンが盛んなのでしょうか。

GOTH-TRAD:エクスペリメンタルな音楽、インプロヴィゼーションとかはすごく盛んですね。その翌年にはパリ市主催の音楽祭みたいなのに参加させてもらったんですけど、それもホントにすごい大きな会場で。

―どれくらいの規模なんですか?

GOTH-TRAD:スタジアム級のところで、でも出てるのはノイズとかインプロのアーティストなんですよ。ただ、それだけ大きな規模でイベントが行われたりしても、それが仕事にはならない状態だったんですよね。パリ市がサポートしてくれる体制はあるんですけど、基本的にはすごくDIYな世界なので。

―なるほど。

GOTH-TRAD:すごくアンダーグラウンドだし、今思うと少し閉鎖的だったんですよね。ただ、そこがかっこいい部分でもあったし、その数年間の経験はすごく大きなものでした。各アーティストが自分たちでレーベルをやって、作品を作って、お金にするっていう、そういうDIYにフォーカスできたことはよかったと思ってます。

Page 1
次へ

リリース情報

GOTH-TRAD『New Epoch』
GOTH-TRAD
『New Epoch』

2012年1月11日発売
価格:2,520円(税込)
PCD-24271

1. Man in the Maze
2. Departure
3. Cosmos
4. Air Breaker
5. Walking Together
6. Strangers
7. Babylon Fall feat. Max Romeo
8. Anti Grid
9. Seeker
10. Mirage
11. New Epoch

プロフィール

GOTH-TRAD

01年に秋本"Heavy"武士とともにREBEL FAMILIAを結成。GOTH-TRADとして05年に3rdアルバム『Mad Raver's Dance Floor』を発表。同アルバム収録の「Back To Chill」が、UKで話題となり、07年にUKのSKUD BEATから『Back To Chill EP』、さらに同年、超重要DUBSTEPレーベルDEEP MEDi MUSIKから『Cut End/Flags』をリリース。8カ国10都市に及ぶヨーロッパツアーでは各地のオーディエンスを沸かした。以降、世界中をツアーで回り現在では海外からのオファーは絶えない。11年には欧米のビッグ・フェスにも出演を果たす。

  • POPULAR TAG 人気のタグ

  • POPULAR IMAGES 人気の画像

SPECIAL PR 特集

もっと見る

BACKNUMBER PR 注目のバックナンバー

もっと見る

PICKUP VIDEO 動画これだけは

岩井勇気(ハライチ)『ひねくれとか言われても俺はただ自分が進みたい道を選んでるだけ』

ドリームマッチでの『醤油の魔人 塩の魔人』、ラジオで突如披露した推しキャラケロッピをテーマにしたEDM調楽曲『ダメダメケロッピ』など、音楽的な才能に注目が集まる岩井勇気。今回はミツカン「こなべっち」とタッグを組み、自らがマイクを取ってラップに挑戦。しかもこの動画、岩井がこれまでラジオや書籍の中で言及してきた、珪藻土のバスマットや、海苔、メゾネットタイプの部屋、クラウス・ノミなどのネタが詰まっていて、まさか岩井さんの自宅なのでは……? と隅々まで見てしまう。つぎはぜひ、自作のトラックとリリックによる曲が披露されることを待っています。(川浦)

  1. テイラー・スウィフトと因縁のインディロック 田中宗一郎らが語る 1

    テイラー・スウィフトと因縁のインディロック 田中宗一郎らが語る

  2. 川井憲次に聞く押井守との共同制作。説明不可能な音楽探求の日々 2

    川井憲次に聞く押井守との共同制作。説明不可能な音楽探求の日々

  3. 三浦春馬主演『天外者』ウェブ限定動画「約束編」「決意編」「友情編」公開 3

    三浦春馬主演『天外者』ウェブ限定動画「約束編」「決意編」「友情編」公開

  4. 平手友梨奈が表紙を飾る『装苑』詳細発表 「クラシカルかつ幻想的ムード」 4

    平手友梨奈が表紙を飾る『装苑』詳細発表 「クラシカルかつ幻想的ムード」

  5. 菅田将暉“虹”PVで古川琴音と夫婦役、監督は呉美保 5

    菅田将暉“虹”PVで古川琴音と夫婦役、監督は呉美保

  6. 『ハーレイ・クインの華麗なる覚醒』論評 自立と解放への戦い描く 6

    『ハーレイ・クインの華麗なる覚醒』論評 自立と解放への戦い描く

  7. のんがブルーハーツをカバー マルコメ×『私をくいとめて』コラボ企画始動 7

    のんがブルーハーツをカバー マルコメ×『私をくいとめて』コラボ企画始動

  8. 石崎ひゅーい×森山未來対談 本当の戦いは勝ち負けの物差しの先で 8

    石崎ひゅーい×森山未來対談 本当の戦いは勝ち負けの物差しの先で

  9. 高橋一生が今年のグラコロソングを歌う、マクドナルド新テレビCM 9

    高橋一生が今年のグラコロソングを歌う、マクドナルド新テレビCM

  10. PUNPEEが2つの配信ライブで提示したもの、メール取材も実施 10

    PUNPEEが2つの配信ライブで提示したもの、メール取材も実施